伝説的トレーダーとして名をはせた藤巻氏であるが(といっても私にはまったく関心外のことであったが)日本経済の現状にはかなり悲観的な見立てだった。しかし、そこからが藤巻氏の真骨頂!彼が語る日本経済の再生とは?

※ 藤巻氏登場前のステージです。
ここ5年、毎年のように聴講させていただいた札幌信用金庫経済講演会である。今年は5月17日(木)現役のトレーダーではあるが、最近はむしろ経済アナリストとしての活躍が目立つ藤巻健史氏を講師に東京ドームホテル札幌で開催された。
演題は「日本経済の展望」~伝説のトレーダーが語るハードランディングへのシナリオ~と題するものだった。
藤巻氏は語る。日本の国家財政の現状は小手先の対策などを打っても焼け石に水状態であると…。
あの国家財政危機に陥っているギリシアを例に出し、そのギリシアの対GOP比債務残高142%に対し、日本は220%である。いくら日本国債を保持しているほとんどが国民だとはいっても、債務残高が膨らむ一方の現状は消費税や法人税の値上げなどでは到底払しょくされるものではないと氏は指摘する。

※ 自著を片手に熱弁をふるう藤巻健史氏です。
日本の国家予算の累積赤字は959兆円に達し、1,000億円を超えるのも時間の問題と云われている。事実、日本の国家予算は昨年も、今年も44兆円というとてつもなく大型の赤字予算なのである。
なぜそうなってしまうかについて、藤巻氏は一にも二にも「円高」がその根源であると指摘する。経済が好調と云われる中国や韓国は「元安」や「ウォン安」に支えられたものであるという。
日本が現状の危機を乗り切るためには「円安」の状況を生みだすしかないだろうという。
その方法は…。
徳政令やリ・スケジュールは現実的ではないだろうとする一方、大増税という道が考えられるがそうすると企業はますます海外に逃避するだろう。そしてインフレを引き起こしてしまう。
それでは何があるのか? 藤巻氏が云うハードランニングとは?
藤巻氏は「クラッシュ」という言葉を使った。
日本経済の再生のためには、もはやかつて韓国が体験した自国の通貨危機を招くような事態を体験する以外にないのではないかと云う。

「クラッシュ」…、それは何を意味するのだろう?
辞書では「全てが打ち砕かれること」とある。つまりこれまでの経済の仕組みや方法が全てご破算になってしまうことを指すのだろう。「クラッシュ」の具体的な中身について藤巻氏は触れなったが…。
いずれにしても相当に激しい外科的手術であることは間違いない。それは私たち庶民も相当な痛みを覚悟しなければならないということだろう。私たちはそれに耐えられるのだろうか?
今回の話はトレーダーとしての側面から日本経済を語ったお話とうかがった。
はたして藤巻氏が主張するような状況が日本に到来するのか?
もしそうなったときに日本のリーダーはどう対処するのか?
苦手な経済の世界から目を離すことができない、と思わせられた藤巻氏の話であった。

※ 藤巻氏登場前のステージです。
ここ5年、毎年のように聴講させていただいた札幌信用金庫経済講演会である。今年は5月17日(木)現役のトレーダーではあるが、最近はむしろ経済アナリストとしての活躍が目立つ藤巻健史氏を講師に東京ドームホテル札幌で開催された。
演題は「日本経済の展望」~伝説のトレーダーが語るハードランディングへのシナリオ~と題するものだった。
藤巻氏は語る。日本の国家財政の現状は小手先の対策などを打っても焼け石に水状態であると…。
あの国家財政危機に陥っているギリシアを例に出し、そのギリシアの対GOP比債務残高142%に対し、日本は220%である。いくら日本国債を保持しているほとんどが国民だとはいっても、債務残高が膨らむ一方の現状は消費税や法人税の値上げなどでは到底払しょくされるものではないと氏は指摘する。

※ 自著を片手に熱弁をふるう藤巻健史氏です。
日本の国家予算の累積赤字は959兆円に達し、1,000億円を超えるのも時間の問題と云われている。事実、日本の国家予算は昨年も、今年も44兆円というとてつもなく大型の赤字予算なのである。
なぜそうなってしまうかについて、藤巻氏は一にも二にも「円高」がその根源であると指摘する。経済が好調と云われる中国や韓国は「元安」や「ウォン安」に支えられたものであるという。
日本が現状の危機を乗り切るためには「円安」の状況を生みだすしかないだろうという。
その方法は…。
徳政令やリ・スケジュールは現実的ではないだろうとする一方、大増税という道が考えられるがそうすると企業はますます海外に逃避するだろう。そしてインフレを引き起こしてしまう。
それでは何があるのか? 藤巻氏が云うハードランニングとは?
藤巻氏は「クラッシュ」という言葉を使った。
日本経済の再生のためには、もはやかつて韓国が体験した自国の通貨危機を招くような事態を体験する以外にないのではないかと云う。

「クラッシュ」…、それは何を意味するのだろう?
辞書では「全てが打ち砕かれること」とある。つまりこれまでの経済の仕組みや方法が全てご破算になってしまうことを指すのだろう。「クラッシュ」の具体的な中身について藤巻氏は触れなったが…。
いずれにしても相当に激しい外科的手術であることは間違いない。それは私たち庶民も相当な痛みを覚悟しなければならないということだろう。私たちはそれに耐えられるのだろうか?
今回の話はトレーダーとしての側面から日本経済を語ったお話とうかがった。
はたして藤巻氏が主張するような状況が日本に到来するのか?
もしそうなったときに日本のリーダーはどう対処するのか?
苦手な経済の世界から目を離すことができない、と思わせられた藤巻氏の話であった。