田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

久しぶりに枝光節を聴く

2013-05-06 17:31:44 | ステージ & エンターテイメント
 相変わらずのテンポと勢いのある枝光節が聴けた高座だった。それはそれで楽しめたのだが、一緒に聴いた月亭方正の語りの方が耳に心地良かったのはどうしてなのだろう?

               
 
 「2013年春のシアターZOO寄席」なる寄席が5月5日、シアターZOO(中央区南11西1 ファミール中島公園B1F)で行われた昼の部を聴いた。
 狭い会場だったがたくさんの方が詰めかけ、ざっと数えて100名を超える人数だったようだ。

          

 番組は次のようになっていた。
 ◇犬の目       桂  枝 光
 ◇江戸落語      極楽亭とん暮
 ◇お楽しみ      月亭 方正
   ~ 仲 入 り ~
 ◇隣の桜       桂  枝 光


              

 桂枝光師匠は相変わらず勢いのある落語を披露してくれた。枝光師匠の場合は「枕」というか「くすぐり」がいつも笑わせてくれる。日常の生活の中で観察力の鋭さをうかがわせてくれる。
 番組にあるように二話披露してくれたが、どちらも楽しかったが、どちらかといえば「犬の目」の方が楽しめた。有り得ないような庶民の笑い話が良く表現されていた。

               
 二番目に登場したのが極楽亭とん暮さんである。帰宅してネットで調べるとどうやらアマチュアの方らしい。中学校の先生をしながら落語を追求していて、時おりプロの舞台の前座も務めているようだ。
 話は親子が神社の境内の出店での親子のやりとりを描写する話であるが、落ち着いた語りの中で面白味を出してくれた。

              

 次に登場したのがお笑い芸人の山崎方正から落語家に転進した月亭方正である。落語家としての彼を以前に一度聞いていたが、なかなかの落語を聴かせてくれたことが印象に残っていた。
 話は番組では「お楽しみ」となっていたが、内容からどうやら「手水廻し(ちょうずまわし)」のようであった。
 彼の落語を聴くと、語りがとてもクリアに私の耳に届くのだ。以前から枝光師匠の落語を聴いたときによく聞き取れないことがあったので、きっと私の耳に問題があると思っていたが、月亭方正さんの話を聴いてそうではないことが分かり嬉しく思ったものだが、今回も彼の話はとてもクリアに私の耳に届いて楽しめた。「ちょうず、ちょうず」と連発する彼の落語におおいに笑わされた。

 さて、そこで枝光師匠に話は戻る。おそらく枝光師匠の滑舌がいまひとつクリアでないことは落語を始めたころからご自身も自覚されたのではと思われる。これだけは体のことでありなかなか改善できなかったのだろう。そこでそのハンディを乗り越えるべく今のテンポと勢いのある芸風を確立されたのではないか、と寄席を後にしながら考えたのだが、どうなのだろうか?