北大の公開講座「2030年へのシナリオ」の第3回、第4回は、情報工学、経済学と私が最も苦手とする分野だった。(いや、そもそも得意な分野など存在しないのだが) ちんぷんかんぷんな中、私なりにレポートしてみたい。
3回目、4回目の日程・内容は次のとおりだった。
◇第3回 7月08日(月) 「実産業を支える画像技術」
情報工学研究科教授 金子 俊一 氏
◇第4回 7月11日(木) 「日本の物価を考える」
経済研究科准教授 野嵜 龍介 氏

※ 第4回目の講座で講義をする野嵜龍介氏です。
本日時点で講座は6回目まで終了しているのだが、私にとって第3回目の「実産業を支える画像技術」の講座が最も難解であった。
まず用いられる用語が聞き慣れない言葉であったということ。さらには講師の研究分野がどれほど重要なのかということが全く理解できなかったことがある。
金子氏の研究分野は「画像照合機能」に関するものであるらしい。画像照合機能とは、ある画像の一部(あるいは一点)を読み取ることによって、他の存在する画像との相違を判断する機能であるらしい。(らしい、らしいとしか言えないところに辛さがある)
この照合機能がいかに進展し、実際の産業においてどのように利用されているのか縷々説明があったのだが、私には難しすぎた。例えば「ロバスト画像照合アルゴリズムの設計事例」などと話されても、私の中では「???」という感じであった。
ただ、実産業界への応用ということでは、例えば最近の乗用車に障害物が接近してきた際に、自動的に車が止まるシステムはこの技術の応用らしいというとは理解できた。
講義の中で金子氏は盛んに産業界との繋がりについて触れ、企業からの研究援助金のことについて触れていた。産学が連携して新たな技術、新たな製品を産み出すことは日本の国にとっても歓迎すべきことであるが、お話を聞いていて連携の中に金が介在することに対する危うさを多少感じたのも事実だった。
次に第4回目の「日本の物価を考える」は、私個人としての生活も関わってくるので多少興味を抱きながら講義を聴くことができた。
講師の野嵜氏は「物価」についての概括的な説明を終えた後、安倍政権が掲げる「物価上昇率2%」(インフレ率2%アップ)を題材として説明を始めた。講義のあった日が参院選直前とあって慎重な説明ではあったが、現在進行形の話題だけに聴く側としても真剣に耳を傾けた。
氏は、インフレは貨幣保有に対する「課税」であり、デフレは貨幣保有に対する「補助金」と例えた。しかもインフレが続くかぎり単なる課税ではなく複利となって毎年支払い続けねばならない税金であるとした。
つまりインフレは私たち庶民にとっては厳しい未来が想像されるのだが、安倍政権は物価上昇によって経済活性化を目ざし、経済が活性化することでその果実はいずれ庶民にも還元されるとしているのだ。
ただ、野嵜氏はこうした主張をする「リフレ」派の主張の危うさも指摘した。それは日本の国家財政が危険水域に入っていることだとした。はたして政権のもくろみ通りに日本経済の活性化が図れるのか否かその推移を注目したい、と氏は語った。
自らの生活にも直結するこの問題については、私も注意深く見守っていきたいと考えている。
3回目、4回目の日程・内容は次のとおりだった。
◇第3回 7月08日(月) 「実産業を支える画像技術」
情報工学研究科教授 金子 俊一 氏
◇第4回 7月11日(木) 「日本の物価を考える」
経済研究科准教授 野嵜 龍介 氏

※ 第4回目の講座で講義をする野嵜龍介氏です。
本日時点で講座は6回目まで終了しているのだが、私にとって第3回目の「実産業を支える画像技術」の講座が最も難解であった。
まず用いられる用語が聞き慣れない言葉であったということ。さらには講師の研究分野がどれほど重要なのかということが全く理解できなかったことがある。
金子氏の研究分野は「画像照合機能」に関するものであるらしい。画像照合機能とは、ある画像の一部(あるいは一点)を読み取ることによって、他の存在する画像との相違を判断する機能であるらしい。(らしい、らしいとしか言えないところに辛さがある)
この照合機能がいかに進展し、実際の産業においてどのように利用されているのか縷々説明があったのだが、私には難しすぎた。例えば「ロバスト画像照合アルゴリズムの設計事例」などと話されても、私の中では「???」という感じであった。
ただ、実産業界への応用ということでは、例えば最近の乗用車に障害物が接近してきた際に、自動的に車が止まるシステムはこの技術の応用らしいというとは理解できた。
講義の中で金子氏は盛んに産業界との繋がりについて触れ、企業からの研究援助金のことについて触れていた。産学が連携して新たな技術、新たな製品を産み出すことは日本の国にとっても歓迎すべきことであるが、お話を聞いていて連携の中に金が介在することに対する危うさを多少感じたのも事実だった。
次に第4回目の「日本の物価を考える」は、私個人としての生活も関わってくるので多少興味を抱きながら講義を聴くことができた。
講師の野嵜氏は「物価」についての概括的な説明を終えた後、安倍政権が掲げる「物価上昇率2%」(インフレ率2%アップ)を題材として説明を始めた。講義のあった日が参院選直前とあって慎重な説明ではあったが、現在進行形の話題だけに聴く側としても真剣に耳を傾けた。
氏は、インフレは貨幣保有に対する「課税」であり、デフレは貨幣保有に対する「補助金」と例えた。しかもインフレが続くかぎり単なる課税ではなく複利となって毎年支払い続けねばならない税金であるとした。
つまりインフレは私たち庶民にとっては厳しい未来が想像されるのだが、安倍政権は物価上昇によって経済活性化を目ざし、経済が活性化することでその果実はいずれ庶民にも還元されるとしているのだ。
ただ、野嵜氏はこうした主張をする「リフレ」派の主張の危うさも指摘した。それは日本の国家財政が危険水域に入っていることだとした。はたして政権のもくろみ通りに日本経済の活性化が図れるのか否かその推移を注目したい、と氏は語った。
自らの生活にも直結するこの問題については、私も注意深く見守っていきたいと考えている。