田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

福岡の古を巡る旅 1

2013-09-18 23:40:13 | 道外の旅

華麗! 太宰府天満宮 

 ある意味で私は今回の旅のハイライトを一番先にもってきたとも云える。全国1万2000にのぼる天満宮の総本社と云われる太宰府天満宮は華麗な姿を私の前に見せてくれた。 

 9月12日(木)正午過ぎ、福岡空港に降り立った私はその足ですぐさま「大宰府天満宮」に向かうことにしていた。
 西鉄福岡(天神)駅で「大宰府散策きっぷ(1,000円)という往復切符+茶店の抹茶セットのチケットを購入し大宰府に向かった。

          
          ※ 西日本鉄道「太宰府駅」の駅前の様子です。

 西鉄福岡駅から約45分かけて大宰府駅に降り立ち、少し行くとそこはもう太宰府天満宮の参道だった。参道の両側は茶店や土産物屋がびっしりと立ち並んでいて、ちょうど東京・葛飾柴又の帝釈天の参道のようで観光客で賑わっていた。
 土産物に興味のない私だったが、この後再び参道を戻る予定がなかったこともあり、本殿を参る前に参道上にある茶店「かさの家」に入り抹茶セットをいただくことにした。抹茶セットは名物梅ヶ枝餅と抹茶のセットだった。梅ヶ枝餅が思いのほか美味しかったので追加注文して食した。店の前には梅ヶ枝餅を買い求める善男善女(?)が行列を作って買い求めていたところを見ると「かさの家」の梅ヶ枝餅は評判なのかもしれない。

          
          ※ 参道の両側にはびっしりといろいろな店が立ち並んでいました。


          
          ※ 「梅ヶ枝餅」を購入しようと「かさの家」前に行列する人たちです。

          
          ※ 私が味わった梅ヶ枝餅と抹茶のセットです。

 かさの家を出てしばらく行くといよいよ境内である。
 心字池に架かる太鼓橋を渡ると「楼門」が迎えてくれる。檜皮葺きで朱塗りの美しい門だった。
 そしてその奥にはやはり朱塗りが目立つ堂々たる構えの本殿が待ち構えていた。
 本殿での拝礼を済ましたときにちょうど神前結婚式を挙げた直後の式列が本殿に向かところだった。運よくその人たちをカメラに収めることができた。

          
          ※ 楼門の前に配された心字池に架かる「太鼓橋」です。

          
          ※ 本殿の前に建つ「楼門」です。

          
          ※ ポスターなどでもお馴染みの太宰府天満宮の「本殿」です。

          
          ※ ちょうど神前結婚式を終えた式列に出合うことができました。

 その後、本殿の裏手に回って境内を一周する散策ルートを巡った。太宰府天満宮の名物の一つ約6000本といわれる梅の木が植えられている中を歩いた。さらに坂を登っていくと「天開稲荷社」が坂の上に立っていた。ここまで来ると、参道や本殿前ではたくさんの観光客で賑わっていたのがうそのように行き交った人は僅かに3人ほどだった。

          
          ※ 本殿の裏手広がる梅林です。

          
          ※ 稲荷神社お馴染みの朱塗りの鳥居が林立していました。

 さらに人気のない道を往くと、やがて敷地を接するようにして建つ「九州国立博物館」の入口に至る。博物館は国立博物館らしく堂々たる豪華な建物だった。調べてみると2005年建立ということだから新しい施設である。
 せっかくの機会だったので常設展を見物した。やはり国立ということだからなのだろうか、展示はきわめて学術的な感じがした。九州がきわめて早くから人類の文化が発祥していたこと、またアジア諸国との交流が早くから行われていたことから、遺跡からの発掘物、諸外国との交流による交易品などの陳列が多かった。
 面白いと感じたことがあった。それは石器時代の矢じりの展示の中で、九州地方と北の地方の矢じりを対比するためにだと思われるが、北海道遠軽町(白滝)から発掘された黒曜石製の矢じりが展示されていたのが興味深かった。

          
          ※ 鏡の壁面をもった堂々たる造りの「九州国立博物館」の外観です。

 その後、やはり太宰府天満宮と敷地を接するようにして建つ「光明禅寺」の枯山水の庭を見物して大宰府散策を終えた。

          
          ※ 非常に手入れの行き届いた枯山水の庭でした。

 太宰府天満宮は「学問の神」としてつとに有名である。ところが、私にとっては私も私の子どもも今や受験も学業成就祈願も無縁である。
 しかし、せっかくの機会である。お御籤くらいは引いて帰ろうと思った。道真公の和歌が詠まれているという。私の引いたお御籤には  「心だにまことの 道にかなひならば いのらずとても 神や守らむ」とあった。さすがに道真公良いこと言うなぁ…。神頼みなどと言って努力を怠るよりは、まことの道を歩み努力さえしていれば神様は守ってくれる、ということなのだろうか?そう私は解釈したのだが…。
 拝金主義、功利主義、etc…、が横行する現代に生きる人々に(もちろん私自身も)古人の教えを今一度噛みしめてみたい気もした大宰府天満宮だった。