田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

福岡の古を巡る旅 2

2013-09-19 23:15:33 | 道外の旅

放生会 喧騒の中の筥崎宮

 福岡のお宮巡り第2弾として「筥崎宮(はこざきぐう)」を訪れた。筥崎宮は博多駅から南におよそ3キロ離れたところに位置していた。私は何も知らずに訪れたのだが、年間の中でも最大の祭「放生会(ほうじょうや)」が行われていて、祭りを楽しむ多くの人で賑わっていた。 

 9月16日(月)、私は計画していたとおり「筥崎宮」を訪れた。
 筥崎宮までは博多からJRで隣駅の吉塚駅まで移動し、散策を開始した。散策全体のレポは置いておいて、まずは「筥崎宮」についてレポートする。

          
          ※ 国道に面し、参道の始まりに位置する筥崎宮の大鳥居です。

 筥崎宮の参道に着いたとき、ただならぬざわめきに「なんだろう?」と思った。
 参道の両側にはびっしりと肩を接するように露店が並んでいる。およそ600m強ある参道だけでは収まりきらず、枝道のように横にまで広がりを見せていた。資料によると例年700店以上の露店が並び、その数は日本の祭でも最大らしい。
 時刻は朝9時を過ぎたばかりだったが、すでに開店しているところ、開店準備をしているところとさまざまだった。
 祭りを楽しむ人たちもそれなりに往来を行き来していたが、むしろ開店の準備に奔走する人たちが走り回り騒然とした様子だった。

           
          ※ 露店街はまだ準備中の店が多く人々の往来はまだ少なく閑散としていましたが…。         

          

           
          ※ 一之鳥居です。この先が筥崎宮の境内です。このあたりにくると参拝客が目立ちます。         

 「何か祭なのか?」と誰かに尋ねようと思いながら参道を進むと、境内に入ったところに「放生会大祭」という書き物が小さく張り出されて「あゝ、やはりそうだったのか…」と納得した。
 境内に入ると、そこはすでに人々が満ちていた。たくさんの人が本殿に向かいお参りをしている。私もそれに倣いお参りをしたのだが、どうも落ち着かない思いで本殿前を後にした。
 境内には亀山上皇の木像を奉安する「亀山上皇尊像奉安殿」がある。そこの像に拝礼し筥崎宮見物を終わりとした。
 もう少しゆっくり、例えば「筥崎宮神苑花庭園」や近くの「恵光院」などを見てみたいと思ったが喧騒の中から離れたいとの思いに駆られ筥崎宮を後にした。

          
          ※ 正面に見えるのは本殿前に建つ「楼門」です。

          
          ※ この「楼門」は国指定の重要文化財だそうです。何と私は本殿を撮影すのを失念していました!

          
          ※ 亀山上皇の木像を奉安する「亀山上皇尊像奉安殿」です。ガラス張りのため内部の撮影が難しかったです。          

 ところでこの「筥崎宮」の近くには福岡県庁や九州大学などがあり、そこも散策コースとなっていた。
 福岡県庁は県立公園である「東公園」に接してあったが、その東公園には「筥崎宮」の境内に奉安されている亀山上皇の大きな銅像が公園の小高い丘の上に立っていた。
 亀山上皇のことを調べても特に福岡のことには触れられていない。何故福岡なのだろうと思い、さらに調べてみると、その昔13世紀後半のこと我が国に蒙古が襲来した際に亀山上皇が「わが身をもって国難に代わらん」と伊勢神宮などに敵国降伏を祈願したという故事を記念し、元寇にゆかりのある福岡に建立されたということである。

          
          ※ この写真は福岡県庁舎を裏側(公園側)から撮ったものです。

          
          ※ 私の撮った亀山上皇像は完全な逆光でした。

          
          ※ そこでウェブ上から銅像の写真を拝借しました。

 そして九州大学であるが、私がその横を通ったのは「病院キャンパス」と「箱崎キャンパス」である。他にもキャンパスが市内には散在しているようであるが、主なる機能は「箱崎キャンバス」に集中しているようだ。
 私は「箱崎キャンバス」内を少し散策してみようと思った。その時、気になる掲示板が目に入った。「関係者以外の立ち入りはご遠慮ください」とあった。「あれっ?」と思った。同じ国立大学である北海道大学にこのよう掲示はあったろうかと…。北大構内は絶えず観光客がキャンパス内を闊歩しているのに比べると、なんと閉鎖的なんだろうと思った。
 掲示が気にはなったが、気にせずに(?)私は構内に入った。三連休ということもあってか、学生や関係者の姿は全くといって良いほど見えなかった。まさか休日は学生の出入りまで制限しているわけではないだろうが、どうしたことだろう?

          
          ※ 九州大学の本部が入る箱崎キャンバスの正門です。

          
          ※ さすが九州の大学構内です。南国の雰囲気が漂っています。

 その閉鎖性を感じた私はそそくさとキャンバスを後にした。
 九州大学(九大)の閉鎖的な雰囲気に対して、北大は市民に対して広く開放していることを道民として誇らしくさえ思った。ただ、こうしたおおらかさも何か事故が生起した時にはすぐさま措置が講じられてしまうことも覚悟しなくてはいけない。
 願わくば北大を訪れる市民が常識的なマナーを守って、北大の財産を、環境を享受させていただきたいものである。

 なんだか、今日の投稿は「筥崎宮」の感想ではなく、九大のことから大学の在り方みたいな感想になってしまったなぁ…。私が九大に感じたことが思い違いであってほしいと願いつつ本日の投稿としたい。