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田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

初日の出 in 藻岩山

2014-01-01 21:24:13 | 北海道低山紀行 & Other

 あけましておめでとうございます! 今年も拙ブログをよろしくお願いたします。 さて、私の今年の事始めは新春の初日の出を山頂から仰ぎたいと考え、本日未明に藻岩山登山を行い、幸運にも新春のご来光を仰ぐことができました!

 
 新春の初日の出を山頂から仰ぎたいと、年末に近くの円山、藻岩山。三角山に登りリサーチを重ねていましたが、結局最もポピュラーと考えられる藻岩山の慈啓会コースを選択しました。藻岩山はロープウエイが特別運行していて、そのお客と一緒になることに対して複雑な思いがありましたが,日の出を待つまで暖をとれる場所があるのが他の山とは違う利点ということで選択しました。
 それでは本日の藻岩山登山の模様をドキュメントタッチでレポートします。

◇AM3:00 目覚ましが鳴り起床し、登山の準備をする。
◇AM3:50 車で慈啓会口駐車場に向かう。
◇AM4:10 駐車場にはすでに先着の車が5台ほどあり、登山準備をしている姿も見えた。しかし、私は日の出時刻も考え、5時頃に登山開始と考えていた。
◇AM4:45 私の後からも次々と車が駐車場に詰めかけ、その人たちが直ぐに登山を開始するのを見て、予定を早め登山を開始する。ところが登山を開始して12~3分経過した頃に車に携帯電話を忘れたことに気づき引き返す。引き返したところ、約30台収容する駐車場はすでに一杯で路上に駐車している車が目立った。

          
          ※ ご覧のように暗い中ですが駐車場は車でいっぱいでした。

◇AM5:05 改めて登山を開始する。辺りはもちろんまだ暗かったが、ヘッドランプの灯りを頼りに雪で真っ白な登山路を往く。
風はなく、静かな登山である。私の先にも、後にもヘッドランプの光が点々とみえる。けっこうな人数の人が元旦登山を行っている。
 
◇AM5:25 中腹付近にある米国の進駐軍用に設置されたスキーリフト降り場のコンクリート礎石(通称「砲台跡」とも言われている)のところを通過する。冬期の登山では汗をかきたくないためできるだけゆっくりしたペースで登るのだが、それでもやっぱり背中に汗を感じる。

          
       ※ 暗い中の登山道はこのような感じの中を進みます。前方に一つヘッドライトの灯りが見えます。

 私の服装はというと、インナー(肌着)、ミッドレイヤーとしてちょっと厚手のシャツ、普通はこの上にフリースを羽織るのだが今日は省略して、アウターには中綿が入っていないゴアテックス製の二枚物のヤッケを着用する。下は、ズボン下に登山用のパンツ、そして風除け用に一枚物のレインウェアを着用した。つまり上も下も3枚重ねの軽装だったのだが、それでも汗が出てきた。(予備としてザックの中に上下のダウン、それにフリースも忍ばせておいた)
◇AM5:45 砲台跡から続いたやや急坂を登りきると馬の背に出た。すると、様相が一変した。つまり背に出たことによって、風が出てきたのだ。体感気温が急変した感じである。
 それまで手袋を外していたが着用し、アウターのフードを被って風除けとしながら登り続けた。けっして急がず、誰とも話すこともなく、小刻みに淡々と歩を進める。すると妙な気分になってきた。体に多少の疲労は感じつつも、いつまでも登り続けられそうな気持になってきたのだ。ランナーズハイという言葉があるが、さしずめクライマーズハイといったところだろうか?
◇AM6:15 クライマーズハイの中で登っていたからだろうか、それともいつもよりゆっくりと登ったからだろうか、それほど辛い思いをすることなく山頂に至った。
 山頂は予想していたとおり大変な人出だ。登山客とロープウェイ客が混じり、展望台内は大混雑だった。空模様は予報どおり曇っていた。
 私は登山者用の休憩施設に隙間があったので、日の出時刻までそこで待つことにした。するとベテラン登山者たちが「太陽が出たとしても9時頃になりそうだ」といった会話をしていた。
 私はこのところいつもそうするように、市販のホットケーキを温かい紅茶で小腹を満たしながら日の出時刻を待った。
◇AM7:00 日の出が近づいたので(この日の日の出時刻はAM7:06となっていた)
展望台に向かったところ、展望台は凄い人出となって日の出を待っていた。ということは太陽が顔を出す可能性があるということだ。かなり冷たい風だったが、待つことにした。

          
          ※ 写真のように展望台は何重にもなった人垣で溢れていました。

◇AM7:10 東の空が茜色に染まり、やがて山の峰の間から太陽が小さくその姿を現した!みんなが手を伸ばしてカメラを差し出す間隙をぬい、私も手を思いっ切り手を伸ばして一月元旦の初日の出をカメラに収めたのだった。(山の峰の間と思っていたのは、近くの人からの指摘で雲の峰の間から太陽が顔を出したということのようだ)
 元旦の早朝から体に汗して見ることができたご来光はやはり特別のものと感じた。

          
          ※ もう直ぐ日の出!という雰囲気が出てきたところです。

     
     ※ そして鮮やかな日の出です! とても感激した瞬間です!

          
          ※ 日の出から少し時間が経ってから別の場所から写したものです。

 今年も良い年でありますように! 私のブログに寄ってくれた皆さんにとっても、私にとっても…。そんな思いを強くした元旦の初日の出だった。

          
          ※ サービスショットです。下山時に樹間から、朝日に照らされた札幌の街がうかがえます。


河崎秋子著「愚か者の石」

2014-01-01 00:00:00 | 本・感想
 う〜ん。私が既読した河崎作品(「ともぐい」、「颶風の王」)とは、少し趣きが異なっていたかな?というのが、正直な読後感なのだが、はたして??

 「ともぐい」が熊、「颶風の王」が馬を題材としていて、作者の河崎さんが生まれ育った別海地方では日常の会話の中に出てくるある意味で身近な存在でもあった。
 対して、今回読了した「愚かな者の石」は、明治期の月形町に存在した「樺戸集治監」という、河崎さんにとっては縁遠い世界の話であったということだ。
 例え河崎さん自身に熊撃ちの経験がなくとも、例え河崎さんが馬で畑を耕した経験がなくとも、身近で見聞きしたことを膨らませて文章化することにそれほどの困難は感じなかったのではと想像する。
 対して今回の「愚か者の石」は、河崎さんにとって全く未知の世界である。河崎さんは作品化に際して相当に取材されたもの思われる。
 明治期の集治監に収容された囚人にはまるで人権など存在しないような集治監の扱いの表現など、苦労されたことがなんとなく表現のそこここから伺えるようにも思ったのだが…。
 私は前述したように、河崎作品をわずか3作品しか読んでいない。前2作で、骨太な河崎作品に傾倒してしまった私だが、あるいは「愚か者の石」は河崎作品の一つの転換点なのかもしれない。
 その辺りについて自信をもって言えるようににするためには、河崎作品をもっと、もっと読まなくては…。