石狩川河口 ⇒ 石狩河口橋 トレッキング月日 ’14/01/22
危うく我が身を石狩川に晒すところだった(冷汗) 間一髪だった…。踏み込んだ足元の雪が崩れ石狩川の川面が姿を現したのだ。足元をすくわれた私だったが、必死に残った雪にしがみついて難を逃れた…。そんなスリルを時には味わいながら、冬の石狩川河口を歩いた。
正月以来、初○○と称して、山登りやスキー、クロカンなどを体験してみたのだが、「もっとも今の自分に相応しいのはスノーシューかな?」との思いを強くしていました。スノーシューといっても山には危険が伴います。その点、河原を歩くことは迷う心配がなく、冬を楽しむには最適なのでは?と私一人が思っていることです。
そこで思い出したのが、2011~2012年にかけてスノーシューで豊平川河口から定山渓まで河原を遡行した体験でした。
まさかあれと同じようなことを石狩川でやろうとは思っておりません。あのとき体験したように少しだけ石狩川でもやってみようか、と思い立ったのです。
私の計画では、石狩川の右岸を歩く計画でした。(左岸は昨年少し歩いていました)河口まではバスで近くまで行き、石狩川が日本海に注ぐところから、〔石狩河口橋〕を経由して〔札幌大橋〕まで直線距離で約14Kmを歩き、JR学園都市線の〔あいの里公園駅〕から列車に乗って帰宅するという計画でした。
※ 私の計画では導流堤のところから石狩川右岸を河岸沿いに〔石狩河口橋〕を経て、さらにマップにはない〔札幌大橋〕まで行くことでした。
1月22日(水)、私にしては珍しく朝5時に起床し、準備をして中央バスの札幌ターミナルから6時45分発の〔札厚線〕に乗り込みました。私が向かう〔聚富中央〕まで行くバスはこれを逃すと11時台までないのです。
天候はものすごい大雪です。天気予報では晴れることになっていたのですが…。
バス内が一杯になるほど乗っていた客も石狩市を過ぎると疎らとなり、私が下りた〔聚富中央(しゅっぷちゅうおう〕というバス停では私を含めてわずか3人でした。バスを降り立ったとき時計は8時15分を指していた。つまり札幌中心部から1時間30分かかったことになります。(バス代金810円)
※ 私が降り立った〔聚富中央〕のバス停です。
バスを降りると外は吹雪模様だったが、私の服装はというと、下はズボン下に登山用のパンツ(夏山用)、その上に風除けの一枚物のウインドブレーカー、上は肌着に少し厚めのシャツ、そしてフリースを重ね、その上には下と同様にウインドブレーカーを羽織った。これで寒さはまったく感じなかった。
早速、行動開始である。まずは河口へ向かって〔知津狩川〕という小さな流れに沿った取り付け道路を行く。この取り付け道路は日本海沿いの突端付近に造られた〔北石狩衛生センター〕に通ずる道である。歩いていると出勤する職員たちの車が何台も脇を通っていった。
取り付け道路は国道から距離にして1.5キロくらいだろうか?スノーシューもはかず快適に歩を進めることができた。
やがて衛生センターへ通ずる道と分かれるところまで来ると、そこから先は除雪されていなかった。8時55分、そこからスノーシューを付けて石狩川と日本海が合流するところを目ざした。本格的なスノーシューイングの開始である。
※ 日本海沿岸に立つ〔北石狩衛生センター〕の高い煙突が見えます。
吹きっさらしの雪原は表面が固いところと、柔らかいところが混じっている。固いところは良いのだが、柔らかいところではスノーシューでもかなり埋まってしまう。ところによっては膝頭近くまで埋まってしまうところもあった。
スノーシューを付けてからそれほど時間もかからず石狩川と日本海の合流点に到達した。吹雪模様のため日本海側はかなり荒れた海だった。石狩川の方は河岸に砕けた氷が打ち寄せている。昨年歩いた左岸側の突端も眺めることができたが、どこまでが陸地で、どこから海かが判然としなかった。風が吹き、荒れた海は冬の日本海らしい光景だとも思った。
マップでは海岸から〔導流堤〕というものがあることになっているが、波が荒いためだろうか、確認することはできなかった。
※ 手前の流れが知津狩川、向こうが石狩川、そのまた向こうが石狩浜の突端です。
※ 写真左側は日本海、右は石狩川に氷雪が溜まっているところです。空の暗さに注目ください。
※ 少し離れた河岸で撮ったものですが、冬の厳しさが現れている一枚です。
ここから石狩川を遡るためには〔知津狩川〕を越さねばならない。しばらく来たコースを戻り〔知津狩新橋〕を渡り、再び河岸を目ざす。
踏み跡のない、まったくの新雪は考えていた以上に足が埋まってしまう。私はスノーシューのときに雪が靴の中に侵入するのを防ぐ〔スパッツ〕を着用したことがなかった。しかし、この雪ではやがて雪が靴や靴下を濡らしてしまう恐れを感じてスパッツを着用することにした。
これで万全、深雪ながら誰一人いない雪原を黙々と進んだ。
※ 休憩するときにはできるだけ風があたらないよう灌木の間に入り休みました。
中に休憩も入れたので小1時間も歩いただろうか? 河岸にマップにも記されていないような小さな流れが視界に入った。
さて?と思ったのだが、その先に手作りの橋のようなものが見えた。これは「ラッキー!」と思い、近づいたときだった。突然、足元の雪が崩れ、私は横倒しになった。「えっ?」と思って足元を見ると、川面が顔を出しているではないか!私は周りの雪にしがみつきながらそろそろと体を起こし、難を逃れた。危うく水浸しになるところだった。
その後の手作りの橋を渡るのも大変だった。渡る橋の幅は20Cmくらい。橋にかかった雪が本体を隠してしまっている。踏み外したら大変である。橋にかかった雪を丁寧に落としながら、横向きなってゆっくり、ゆっくり慎重に渡り終えた。フーッ、一安心であった。
※ 恐怖の瞬間を思い出す一枚です。奥の雪が割れているところに危うく落ちそうになりました。そして手前の細い橋を渡ったのです。
まだまだ今回のスノーシューイングは始まったばかり…。長くなってしまったので、続きは後編で…。