恵山が今なお噴煙を上げ続ける活火山とは知らなかった。蝦夷松山とは対照的に火山岩がむき出しの赤茶けた山容の中を進んだ。辺りにはエゾイソツツジの花が満開で、曇っていて風も強かったものの快適な登山を楽しめた。
恵山にはいくつもの登山コースがあるようだが、この日私は恵山の向かいにある海向山も登ることにしていたので、両者の登山口となっている火口原駐車場を登山口とする〈権現堂コース〉を登ることにした。
朝7時、広い駐車場には私以外にもう一台駐車していたが、その方は登山客ではなく、恵山展望台へ来た方のようだった。
7時10分、やや風の強い中をスタートした。スタート地点には「権現堂(恵山山頂)コース入口」という立派な案内板が設置されていた。
はじめは舗装された管理道路を往く。観光客のために展望台まではしっかりと道は舗装されていた。
舗装道路と別れ、案内板に従い恵山の麓を横切るようにトラバースしていく。すると辺り一面に白い小さな花を付けた高山植物が目を楽しませてくれた。その時、名前は分からなかったが帰宅して調べてみると、エゾイソツツジということが分かった。
また、花の時期は終わってしまったようだが、エゾイソツツジと同じようにガンコウランも広く分布していた。
※ 花が咲いているのがエゾイソツツジ、その横に棒状見える針のような葉のガンコウランが見えます。
※ 一つひとつの花は小さいのですが、最盛期とあっていたるところで咲いていました。
やがて、分岐に差しかかったが、「恵山々頂へ」という表示に従い、不安なく登山を続けることができた。
コースは非常に整備されていて、斜度がきつくなると必ずといって良いほど木製の階段が取り付けられていた。また、「山頂まで○○m」という表示も何か所にも取り付けられており、登山者には親切な登山路だった。
※ 写真のように恵山の登山路はとても整備されていました。
※ 案内標識もとても充実しているように思えました。
※ 中には写真のようにワイルド感いっぱいのところもありました。
登山開始のころは遠くに見えていた噴煙も直ぐ近くで目にすることができ、硫黄のにおいも漂う中で登り続けた。
そして辺りは、大きな火山岩が積み重なっていたり、小さく砕かれた火山岩が足元に転がる中での登山となっていった。
階段登行で面白い光景を見ることができた。というのは、階段を設置した後、火山灰が風雨によって流された結果、木製の階段だけが残り、まるで木製の階段が障害物のハードルのように横たわっているところがあった。
また、階段の上に大きな岩石が乗っかっているところもあった。自然が絶えず変化していることの証といえよう。
※ 写真のように大きな岩がところどころに屹立しているところもありました。
そうして登山開始から1時間を経過したころ、斜度が緩やかになったと思ったら「恵山頂上」と書かれた標識のところに着いた。
頂上からの眺望は曇天で霞んではいたものの、眼下に恵山の街並みを望むことができたが、見えるはずの太平洋(噴火湾)は見えなかった。
そしてふと目をやると、頂上から少し離れたところに鳥居のようなものが目に入った。
「何だろう?」と思い、近づいてみると、鳥居の奥に小さな小屋があった。その小屋の扉に手をかけてみると、扉が抵抗なく開いた。中には「恵山大権現」と大書された神殿が安置されていた。恵山は、古来より霊山として知られ、江戸時代には修行僧たちが多く山や恵山大権現(山麓の神社)で修行をしたそうで、山頂のそれは奥宮的な存在なのだと思われる。
※ 眺望はそれほど良くなかったものの、恵山の街並みは望むことができました。
※ こちらは次に登った海向山が霧の向こうに望むことができました。
この恵山の大権現コースは、時間的にも1時間前後で登ることができ、コースも整備され、標識も完備している。
初心者にとっても登山気分が味わえる適切なコースのように思える。ただし、火山灰や小さな火山岩が転がっているので、靴だけはしっかりしたものを用意することが必要だろう。
【蝦夷松山〈権現堂コース〉 登山データ】
標 高 617.6m (標高差 373m)
駐車場 山の中腹に「火口原駐車場」という大きな駐車場がある。
行 程 ※ グランドシニアの足とお考えください。
登山口(火口原駐車場)→(65分)→恵山々頂→(45分)→登山口
時 間 上り(1時間05分) 下り(45分) ※ 休憩時間除く
天 候 曇り、時折り強風
登山日 ‘17/06/01
恵山にはいくつもの登山コースがあるようだが、この日私は恵山の向かいにある海向山も登ることにしていたので、両者の登山口となっている火口原駐車場を登山口とする〈権現堂コース〉を登ることにした。
朝7時、広い駐車場には私以外にもう一台駐車していたが、その方は登山客ではなく、恵山展望台へ来た方のようだった。
7時10分、やや風の強い中をスタートした。スタート地点には「権現堂(恵山山頂)コース入口」という立派な案内板が設置されていた。
はじめは舗装された管理道路を往く。観光客のために展望台まではしっかりと道は舗装されていた。
舗装道路と別れ、案内板に従い恵山の麓を横切るようにトラバースしていく。すると辺り一面に白い小さな花を付けた高山植物が目を楽しませてくれた。その時、名前は分からなかったが帰宅して調べてみると、エゾイソツツジということが分かった。
また、花の時期は終わってしまったようだが、エゾイソツツジと同じようにガンコウランも広く分布していた。
※ 花が咲いているのがエゾイソツツジ、その横に棒状見える針のような葉のガンコウランが見えます。
※ 一つひとつの花は小さいのですが、最盛期とあっていたるところで咲いていました。
やがて、分岐に差しかかったが、「恵山々頂へ」という表示に従い、不安なく登山を続けることができた。
コースは非常に整備されていて、斜度がきつくなると必ずといって良いほど木製の階段が取り付けられていた。また、「山頂まで○○m」という表示も何か所にも取り付けられており、登山者には親切な登山路だった。
※ 写真のように恵山の登山路はとても整備されていました。
※ 案内標識もとても充実しているように思えました。
※ 中には写真のようにワイルド感いっぱいのところもありました。
登山開始のころは遠くに見えていた噴煙も直ぐ近くで目にすることができ、硫黄のにおいも漂う中で登り続けた。
そして辺りは、大きな火山岩が積み重なっていたり、小さく砕かれた火山岩が足元に転がる中での登山となっていった。
階段登行で面白い光景を見ることができた。というのは、階段を設置した後、火山灰が風雨によって流された結果、木製の階段だけが残り、まるで木製の階段が障害物のハードルのように横たわっているところがあった。
また、階段の上に大きな岩石が乗っかっているところもあった。自然が絶えず変化していることの証といえよう。
※ 写真のように大きな岩がところどころに屹立しているところもありました。
そうして登山開始から1時間を経過したころ、斜度が緩やかになったと思ったら「恵山頂上」と書かれた標識のところに着いた。
頂上からの眺望は曇天で霞んではいたものの、眼下に恵山の街並みを望むことができたが、見えるはずの太平洋(噴火湾)は見えなかった。
そしてふと目をやると、頂上から少し離れたところに鳥居のようなものが目に入った。
「何だろう?」と思い、近づいてみると、鳥居の奥に小さな小屋があった。その小屋の扉に手をかけてみると、扉が抵抗なく開いた。中には「恵山大権現」と大書された神殿が安置されていた。恵山は、古来より霊山として知られ、江戸時代には修行僧たちが多く山や恵山大権現(山麓の神社)で修行をしたそうで、山頂のそれは奥宮的な存在なのだと思われる。
※ 眺望はそれほど良くなかったものの、恵山の街並みは望むことができました。
※ こちらは次に登った海向山が霧の向こうに望むことができました。
この恵山の大権現コースは、時間的にも1時間前後で登ることができ、コースも整備され、標識も完備している。
初心者にとっても登山気分が味わえる適切なコースのように思える。ただし、火山灰や小さな火山岩が転がっているので、靴だけはしっかりしたものを用意することが必要だろう。
【蝦夷松山〈権現堂コース〉 登山データ】
標 高 617.6m (標高差 373m)
駐車場 山の中腹に「火口原駐車場」という大きな駐車場がある。
行 程 ※ グランドシニアの足とお考えください。
登山口(火口原駐車場)→(65分)→恵山々頂→(45分)→登山口
時 間 上り(1時間05分) 下り(45分) ※ 休憩時間除く
天 候 曇り、時折り強風
登山日 ‘17/06/01