雄阿寒岳は私が想像していたよりはるかにタフな山だった。コースが長く、急登の場所も多く…。雄阿寒岳登山道の特徴は、合目の表示が均等に振り分けられていないことだ。これが私のような初心者には辛かった。
三日連続の山行である。三日連続は私にとって初めての経験だった。
朝6時に起床し、朝食もとらずに登山口に向かった。登山口にはすでに2台の先行者の車があった。
午前7時、阿寒湖の端になる古い水門からスタートした。天気は時折り太陽が顔を出し、期待を持たせてくれた。
阿寒湖の縁を巡るようにして新しい水門を渡ると、湖から外れるとスタートから16分、水門から流れ出る阿寒湖の湖水が一時貯まる「太郎湖」に着いた。

※ 実質的なスタート地点の古い水門のあるところです。

※ スタート直後は阿寒湖の縁を辿っていきます。

※ こちらが現役の水門のようです。

※ 水門から溢れ落ちた水は太郎湖に向かって流れています。

※ 神秘的な雰囲気を漂わせる太郎湖です。
「次郎湖」はコースを離れなくてはならないので、帰りに立ち寄ることにして先へ歩を進めた。
「次郎湖」との分岐から本格的な上りが始まった。しかし、この上りはまだまだ序の口だった。
1合目、2合目辺りは急登があったかと思うと、それが緩むところがあったりしてまだそれほどきついという感じはなかった。スタートから50分後、1合目の標識に到達した。
さらに2合目に到達したのは1合目から30分後だった。

※ 二郎湖との分岐を過ぎたところからこの日最初の急登が始まりました。

※ 雄阿寒岳にも登山者数をカウントする機器が取り付けられていました。

※ 雄阿寒岳登山で閉口したこと一つが、登山道に倒木が横たわっているところが多かったことです。

※ 登山開始から48分かかり、ようやく1合目到達です。
2合目を過ぎたあたりから徐々に登山道の様子が厳しさを増し始めた。そして私にとって堪えたのは、合目間のインターバルが長いことだった。
ちなみにこの後、2合目→3合目間38分、3合目→4合目間32分、4合目→5合目間48分、という具合である。それが、7合目→8合目間は10分、8合目→9合目間は11分、9合目→頂上間は14分なのである。
つまり、前半はインターバルを長くし、後半は短く設定してあるようだ。
4合目標識には「半分以上クリアしました」、5合目標識には「8割クリア」という表示があって、「?」と感じたのである。
おそらく関係者の何かに対する配慮なのだと思うのだが、登山者にとっては合目標識は登山をする上での大きな目安となるものだから、やはり登山道を等分に分けた標識の方が良いのでは、と思われるのだがいかがだろうか?

※ 2合目標識のところで、私は速くもザックを下ろしていますね。体力のなさを露呈しています。

※ クマが冬眠にでも使いそうな大きな洞(ウロ)がありました。

※ 雄阿寒岳では厳しそうな急登斜面を撮る余裕があまりありませんでした。

※ 写真は眼前に現れた大きな岩です。

※ これも厳しい上りの一場面ですね。
私にとっては、特に4合目→5合目間の48分間が厳しかった。もう休み処が全くない中、ぐんぐんと高度を上げていくのである。この間を登っているとき、この日5時にスタートした老夫婦が下りてきた。「きついところは間もなく終わりますよ」という言葉に励まされた。

※ あまり上部に行かない段階でも時おりこうしてガスが周りを覆いました。

※ これは高山で、しかも厳冬期の厳しさがこのような木の生長に繋がったのでしょうか?
その言葉のとおり、5合目を過ぎると斜度はやや緩くなり、ジグを切りながら登る道へと変わった。林間故、眺望はほとんど効かないのだが、灌木やハイマツ地帯となって、ところどころで木の切れ目から阿寒湖畔が眼下に臨めるようになってきた。すっきりとはいかないが、これには山頂からの眺望にも期待が持てた。

※ 登山途中に観ることができた阿寒湖の全景です。湖の向こうに雌阿寒岳が見えます。
そうするうちに、二つの門柱に迎えられた。8合目である。8合目は一つのピークで、山頂は8合目から一度下って、再び登り返さねばならない。山頂付近は残念ながら雲に覆われていた。
二つの門柱は、戦中から戦後にかけて職員が常駐していた気象観測所の跡だという。

※ 8合目の測候所跡の門柱です。

※ 8合目から見た雄阿寒岳の頂上です。
9合目のコルまで下り、最後の急登を登りきると雄阿寒岳山頂である。
4時間35分もかけて、私が山頂に到達したときだった。一瞬、雲が切れ下界まで見通せる瞬間があった。頂上にいた人たちから歓声が上がったが、写真に撮る間もなく、再び雲に覆われてしまった。

※ 頂上直下の最後の胸突き八丁です。

※ ようやく到達した山頂です。背後にわずかに遠望できるところもあるのがお分かりいただけると思います。
山頂自体は晴れていて、風もなく心地良かったのでゆっくりしたかったのだが、下山の時間を考えるとそうも言っていられなかった。
おにぎりを一個頬張り、久しぶりに持参した「フルーツみつ豆」缶が疲れた体にことのほか美味しかった。これからも忘れずに持参しよう!
頂上には結局35分間佇み、下山を開始したのだった。

ところで、雄阿寒岳では前日の雌阿寒岳のときと違い、けっこう高山植物にも遭遇した。
イワギキョウ、コケモモ、チシマアザミ、メアカンキンバイ(??)などなど。数は多くなかったが、特にイワギキョウの鮮やかな紫色はハッとする美しさだった。

※ イワギキョウ

※ コケモモ

※ チシマアザミ

※ メアカンキンバイ(??)

※ このチョウは何?

※ 帰路に立ち寄った「次郎湖」です。
私にとって始めての三日連続登山だったが、可能性としては4日連続頑張ろうという気持ちもあった。しかし、下山してからの疲労の回復度をみると、三日で良かったと思っている。
さあ、秋はどこへ行こうか???
【雄阿寒岳(阿寒湖畔コース) 登山データ】
標 高 1370.4m (標高差 955m)
駐車場 登山口に5~6台の駐車スペース有り(満車のときには500mくらい離れた国道沿いに駐車帯有り)
行 程 ※ グランドシニアの足とお考えください。
登山口→(15分)→太郎湖→(33分)→1合目→(1時間12分)→3合目→(1時間20分)→5合目→(50分)→8合目→(25分)→ 雄阿寒岳山頂→(15分)→8合目→(30分)→5合目→(1時間00分)→3合目→(50分)→1合目→(15分)→二郎湖→(25分)→登山口
時 間 上り(4時間35分) 下り(3時間15分)
天 候 晴れ、微風
登山日 ‘17/08/16
三日連続の山行である。三日連続は私にとって初めての経験だった。
朝6時に起床し、朝食もとらずに登山口に向かった。登山口にはすでに2台の先行者の車があった。
午前7時、阿寒湖の端になる古い水門からスタートした。天気は時折り太陽が顔を出し、期待を持たせてくれた。
阿寒湖の縁を巡るようにして新しい水門を渡ると、湖から外れるとスタートから16分、水門から流れ出る阿寒湖の湖水が一時貯まる「太郎湖」に着いた。

※ 実質的なスタート地点の古い水門のあるところです。

※ スタート直後は阿寒湖の縁を辿っていきます。

※ こちらが現役の水門のようです。

※ 水門から溢れ落ちた水は太郎湖に向かって流れています。

※ 神秘的な雰囲気を漂わせる太郎湖です。
「次郎湖」はコースを離れなくてはならないので、帰りに立ち寄ることにして先へ歩を進めた。
「次郎湖」との分岐から本格的な上りが始まった。しかし、この上りはまだまだ序の口だった。
1合目、2合目辺りは急登があったかと思うと、それが緩むところがあったりしてまだそれほどきついという感じはなかった。スタートから50分後、1合目の標識に到達した。
さらに2合目に到達したのは1合目から30分後だった。

※ 二郎湖との分岐を過ぎたところからこの日最初の急登が始まりました。

※ 雄阿寒岳にも登山者数をカウントする機器が取り付けられていました。

※ 雄阿寒岳登山で閉口したこと一つが、登山道に倒木が横たわっているところが多かったことです。

※ 登山開始から48分かかり、ようやく1合目到達です。
2合目を過ぎたあたりから徐々に登山道の様子が厳しさを増し始めた。そして私にとって堪えたのは、合目間のインターバルが長いことだった。
ちなみにこの後、2合目→3合目間38分、3合目→4合目間32分、4合目→5合目間48分、という具合である。それが、7合目→8合目間は10分、8合目→9合目間は11分、9合目→頂上間は14分なのである。
つまり、前半はインターバルを長くし、後半は短く設定してあるようだ。
4合目標識には「半分以上クリアしました」、5合目標識には「8割クリア」という表示があって、「?」と感じたのである。
おそらく関係者の何かに対する配慮なのだと思うのだが、登山者にとっては合目標識は登山をする上での大きな目安となるものだから、やはり登山道を等分に分けた標識の方が良いのでは、と思われるのだがいかがだろうか?

※ 2合目標識のところで、私は速くもザックを下ろしていますね。体力のなさを露呈しています。

※ クマが冬眠にでも使いそうな大きな洞(ウロ)がありました。

※ 雄阿寒岳では厳しそうな急登斜面を撮る余裕があまりありませんでした。

※ 写真は眼前に現れた大きな岩です。

※ これも厳しい上りの一場面ですね。
私にとっては、特に4合目→5合目間の48分間が厳しかった。もう休み処が全くない中、ぐんぐんと高度を上げていくのである。この間を登っているとき、この日5時にスタートした老夫婦が下りてきた。「きついところは間もなく終わりますよ」という言葉に励まされた。

※ あまり上部に行かない段階でも時おりこうしてガスが周りを覆いました。

※ これは高山で、しかも厳冬期の厳しさがこのような木の生長に繋がったのでしょうか?
その言葉のとおり、5合目を過ぎると斜度はやや緩くなり、ジグを切りながら登る道へと変わった。林間故、眺望はほとんど効かないのだが、灌木やハイマツ地帯となって、ところどころで木の切れ目から阿寒湖畔が眼下に臨めるようになってきた。すっきりとはいかないが、これには山頂からの眺望にも期待が持てた。

※ 登山途中に観ることができた阿寒湖の全景です。湖の向こうに雌阿寒岳が見えます。
そうするうちに、二つの門柱に迎えられた。8合目である。8合目は一つのピークで、山頂は8合目から一度下って、再び登り返さねばならない。山頂付近は残念ながら雲に覆われていた。
二つの門柱は、戦中から戦後にかけて職員が常駐していた気象観測所の跡だという。

※ 8合目の測候所跡の門柱です。

※ 8合目から見た雄阿寒岳の頂上です。
9合目のコルまで下り、最後の急登を登りきると雄阿寒岳山頂である。
4時間35分もかけて、私が山頂に到達したときだった。一瞬、雲が切れ下界まで見通せる瞬間があった。頂上にいた人たちから歓声が上がったが、写真に撮る間もなく、再び雲に覆われてしまった。

※ 頂上直下の最後の胸突き八丁です。

※ ようやく到達した山頂です。背後にわずかに遠望できるところもあるのがお分かりいただけると思います。
山頂自体は晴れていて、風もなく心地良かったのでゆっくりしたかったのだが、下山の時間を考えるとそうも言っていられなかった。
おにぎりを一個頬張り、久しぶりに持参した「フルーツみつ豆」缶が疲れた体にことのほか美味しかった。これからも忘れずに持参しよう!
頂上には結局35分間佇み、下山を開始したのだった。

ところで、雄阿寒岳では前日の雌阿寒岳のときと違い、けっこう高山植物にも遭遇した。
イワギキョウ、コケモモ、チシマアザミ、メアカンキンバイ(??)などなど。数は多くなかったが、特にイワギキョウの鮮やかな紫色はハッとする美しさだった。

※ イワギキョウ

※ コケモモ

※ チシマアザミ

※ メアカンキンバイ(??)

※ このチョウは何?

※ 帰路に立ち寄った「次郎湖」です。
私にとって始めての三日連続登山だったが、可能性としては4日連続頑張ろうという気持ちもあった。しかし、下山してからの疲労の回復度をみると、三日で良かったと思っている。
さあ、秋はどこへ行こうか???
【雄阿寒岳(阿寒湖畔コース) 登山データ】
標 高 1370.4m (標高差 955m)
駐車場 登山口に5~6台の駐車スペース有り(満車のときには500mくらい離れた国道沿いに駐車帯有り)
行 程 ※ グランドシニアの足とお考えください。
登山口→(15分)→太郎湖→(33分)→1合目→(1時間12分)→3合目→(1時間20分)→5合目→(50分)→8合目→(25分)→ 雄阿寒岳山頂→(15分)→8合目→(30分)→5合目→(1時間00分)→3合目→(50分)→1合目→(15分)→二郎湖→(25分)→登山口
時 間 上り(4時間35分) 下り(3時間15分)
天 候 晴れ、微風
登山日 ‘17/08/16