私にとって、北海道立近代美術館は最も近くて、最も遠い存在である。それくらい“美術”に私は疎く、関心も抱けない存在だ。そんな私でも“ゴッホ展”だけはチェックしたいと思っていた。その近くて遠い近美の「ゴッホ展」を覗いてみた。
※ 写真がイマイチ不鮮明ですが、今回のポスターの一つです。
どの分野も素人の私であるが、特に“美術”関連はいただけない。その良さをまったく感得できないのだ。それでも「ゴッホ展」が開催されると知って、「これだけは観ておかなくては」と思い、今日(8月30日)の午後、道立近代美術館を訪れた。
※ 特別展の場合は、写真のように美術館前にチケット販売場が特設される場合が多いようです。
近美の特別展の場合は、観覧者で混雑する例が多い。“ゴッホ”の場合、日本人のファンが多いと考えられ「混雑具合はどうかな?」と思いながら向かった。確かに多くの美術ファンが訪れてはいたが、恐れていたほどの混みようではなかった。
※ 展示室に入る前が唯一写真撮影を許されているところです。
ゴッホというと「ひまわり」が有名であるが、その「ひまわり」を始めとして彼の代表的な作品は、オランダからパリへ転居した1886年以降の作品が多いようである。というのも、もともと彼の作品は暗い色調のものが多かったらしいが、パリに転居し、印象派、新印象派に画に触れて大きく触発されたそうだ。さらには、日本の浮世絵の存在も知ることにより、大きな影響を受けたということだ。
今回の「ゴッホ展」は、その副題が示す通り、日本の、特に浮世絵との邂逅によって、浮世絵がどれだけゴッホの絵に影響を与えたか、ということが大きなテーマになっている。
※ ご存じのようにゴッホの絵の中でも日本でもっとも有名な“ひまわり”です。
今回の「ゴッホ展」では、広重、北斎、歌川国貞などの作品と、それらの影響を受けたと考えられるゴッホの絵を対置する手法がとられているので、美術に疎い私でも少しは理解することができた。
ゴッホは彼の生涯の中で実際に日本を訪れたことはなかったのだが、パリで浮世絵の版画を買い集めるなどして、浮世絵の素晴らしさに傾倒していったようだ。
その一つ、渓斎英泉の「雲龍打掛の花魁」をゴッホ流に描き上げた画が今回の「ゴッホ展」のポスターなどに使用され、今回の代表作的位置づけとなっている。
※ 右側が国定の描いた花魁です。それを参考にしてゴッホが描いた花魁が左側の画です。
ゴッホはまた、精神的に不安定であったことが知られている。同居していたゴーギャンの耳を切り落としたり、発作が続いたりと、晩年は幸福な生活とは縁遠い日々だったようだ。そしてまだ若年といってよい37歳のときに通説では自死したと伝えられている。
彼の絵は、彼の死後になって初めて評価されるようになったということで、このことも彼には不幸なことの一つに違いない。
※ ゴッホは自画像もたくさん残していますが、これは会場にも展示されている「画家としての自画像」です。
今回、展覧会を覗いてみて、ゴッホの絵の明るい色調、大胆な色遣い…。それは素人にも画の良さを感得することができた。会場に掲示された説明を丹念に読んでいくと、彼がいかに浮世絵の影響を受けたのか、彼の絵のどこが素晴らしいのか、を良く教えてくれる。
「ゴッホ展」はまだ始まったばかり…。10月15日まで開催されるようだ。一度覗いてみるのも悪くはないと思う。
※ 写真がイマイチ不鮮明ですが、今回のポスターの一つです。
どの分野も素人の私であるが、特に“美術”関連はいただけない。その良さをまったく感得できないのだ。それでも「ゴッホ展」が開催されると知って、「これだけは観ておかなくては」と思い、今日(8月30日)の午後、道立近代美術館を訪れた。
※ 特別展の場合は、写真のように美術館前にチケット販売場が特設される場合が多いようです。
近美の特別展の場合は、観覧者で混雑する例が多い。“ゴッホ”の場合、日本人のファンが多いと考えられ「混雑具合はどうかな?」と思いながら向かった。確かに多くの美術ファンが訪れてはいたが、恐れていたほどの混みようではなかった。
※ 展示室に入る前が唯一写真撮影を許されているところです。
ゴッホというと「ひまわり」が有名であるが、その「ひまわり」を始めとして彼の代表的な作品は、オランダからパリへ転居した1886年以降の作品が多いようである。というのも、もともと彼の作品は暗い色調のものが多かったらしいが、パリに転居し、印象派、新印象派に画に触れて大きく触発されたそうだ。さらには、日本の浮世絵の存在も知ることにより、大きな影響を受けたということだ。
今回の「ゴッホ展」は、その副題が示す通り、日本の、特に浮世絵との邂逅によって、浮世絵がどれだけゴッホの絵に影響を与えたか、ということが大きなテーマになっている。
※ ご存じのようにゴッホの絵の中でも日本でもっとも有名な“ひまわり”です。
今回の「ゴッホ展」では、広重、北斎、歌川国貞などの作品と、それらの影響を受けたと考えられるゴッホの絵を対置する手法がとられているので、美術に疎い私でも少しは理解することができた。
ゴッホは彼の生涯の中で実際に日本を訪れたことはなかったのだが、パリで浮世絵の版画を買い集めるなどして、浮世絵の素晴らしさに傾倒していったようだ。
その一つ、渓斎英泉の「雲龍打掛の花魁」をゴッホ流に描き上げた画が今回の「ゴッホ展」のポスターなどに使用され、今回の代表作的位置づけとなっている。
※ 右側が国定の描いた花魁です。それを参考にしてゴッホが描いた花魁が左側の画です。
ゴッホはまた、精神的に不安定であったことが知られている。同居していたゴーギャンの耳を切り落としたり、発作が続いたりと、晩年は幸福な生活とは縁遠い日々だったようだ。そしてまだ若年といってよい37歳のときに通説では自死したと伝えられている。
彼の絵は、彼の死後になって初めて評価されるようになったということで、このことも彼には不幸なことの一つに違いない。
※ ゴッホは自画像もたくさん残していますが、これは会場にも展示されている「画家としての自画像」です。
今回、展覧会を覗いてみて、ゴッホの絵の明るい色調、大胆な色遣い…。それは素人にも画の良さを感得することができた。会場に掲示された説明を丹念に読んでいくと、彼がいかに浮世絵の影響を受けたのか、彼の絵のどこが素晴らしいのか、を良く教えてくれる。
「ゴッホ展」はまだ始まったばかり…。10月15日まで開催されるようだ。一度覗いてみるのも悪くはないと思う。