第二部の登壇者を見て、うがった見方はしたくないのだが、主催者の思惑が透けて見えるような思いもした。それは私の思い過ごしだろうか?いや、そう考えること自体が、この問題がセンシティブであるということなのだろう…。
※ 開会前の会場の様子です。各テーブルには、同時通訳を聴くことができるイヤホーンが置かれています。
8月24日(木)午後、京王プラザホテル札幌において、世宗研究所と韓国国際交流財団が主催する「2017年札幌韓日関係シンポジウム」が開催された第二部は、日韓両国から司会の陳昌珠世宗研究所々長を含めて9名の論客が登壇して討論した。
その9名とは…、
◇青山修二(北海道新聞函館支社記者)
◇鄭在貞(ソウル市立大学教授)
◇崔剛(峨山政策研究院副院長)
◇崔雲壽(東北亜歴史財団研究委員)
◇箱田哲也(朝日新聞社論説委員)
◇細谷雄一(慶応義塾大学教授)
◇澤田克己(毎日新聞社論説委員)
◇梁雲哲(世宗研究所副所長)
そして司会を務めた陳昌珠(世宗研究所々長)の9名である。
途中から、二部になって退席していた遠藤乾氏(北海道大学大学院教授)が復帰して議論に加わった。
この登壇者、特に日本側の登壇者を見て、何かお気づきになられたでしょうか? もう気付かれたと思いますが、日本側は細谷教授を除くと全て新聞人が登壇しているということです。その新聞人ですが、リベラル派と目される新聞社の方ばかりという点が目立ちます。日本において保守派と目される新聞社が一社も加わっていないところ違和感をもったのは私だけでしょうか?
この人選は主催者が意図的にそうしたものか、はたまた保守派と目される新聞人が要請を断ったのか、真相は分からないが、これでは日本においてこうした問題を議論するには公平を欠くと言わざるを得ない。
さらには、シンポジウムの最初から最後まで、会場の最前列に駐札幌韓国総領事が座って議論を見守り、総領事館の書記官と思われる人物が二人パソコンを持ち込み、逐一発言を記録していたことも象徴的だった。
お断りしておきますが、私はリベラル派とも、保守派とも思ってはいなく、きわめてニュートラルな立場だと思っている。そして、私はこの種の議論が苦手にタイプである。
その私から見ても、「これはちょっとバイアスがかかっているのでは?」と思わざるを得なかった。
シンポジウムにおける各論客の発言からもそれを感ずることができた。各氏の具体的な発言の紹介はここではひかえることにするが、各氏はそれぞれ専門家であるから非常に慎重に論を進めているように私には映った。しかし、そこから見えてくるのは日本に対して、日韓の歴史問題を解決することに積極的になってほしいという主張である。その主張の裏には、韓国側から見た歴史認識を認めたうえで、という思いが各氏の論から透けて見えてくるように思えた。
日韓両国の間に横たわるセンシティブなこの問題に対する私の思いは封印するが、議論を聴いていて、細谷氏の言うような楽観論にはとても立てないな、というのが私の感想である。
議論の中で、朝日新聞の箱田氏が「政治家の責任において、日韓問題を解決するための機関を設けてほしい」と主張された。そのこと自体は必要に思うが、その設置の仕方についてもまた両国はつばぜり合いをするのではないか、と思うと解決は何時になるのか?…
ちょっとブルーな気持ちで会場を後にしたのだった…。
※ 開会前の会場の様子です。各テーブルには、同時通訳を聴くことができるイヤホーンが置かれています。
8月24日(木)午後、京王プラザホテル札幌において、世宗研究所と韓国国際交流財団が主催する「2017年札幌韓日関係シンポジウム」が開催された第二部は、日韓両国から司会の陳昌珠世宗研究所々長を含めて9名の論客が登壇して討論した。
その9名とは…、
◇青山修二(北海道新聞函館支社記者)
◇鄭在貞(ソウル市立大学教授)
◇崔剛(峨山政策研究院副院長)
◇崔雲壽(東北亜歴史財団研究委員)
◇箱田哲也(朝日新聞社論説委員)
◇細谷雄一(慶応義塾大学教授)
◇澤田克己(毎日新聞社論説委員)
◇梁雲哲(世宗研究所副所長)
そして司会を務めた陳昌珠(世宗研究所々長)の9名である。
途中から、二部になって退席していた遠藤乾氏(北海道大学大学院教授)が復帰して議論に加わった。
この登壇者、特に日本側の登壇者を見て、何かお気づきになられたでしょうか? もう気付かれたと思いますが、日本側は細谷教授を除くと全て新聞人が登壇しているということです。その新聞人ですが、リベラル派と目される新聞社の方ばかりという点が目立ちます。日本において保守派と目される新聞社が一社も加わっていないところ違和感をもったのは私だけでしょうか?
この人選は主催者が意図的にそうしたものか、はたまた保守派と目される新聞人が要請を断ったのか、真相は分からないが、これでは日本においてこうした問題を議論するには公平を欠くと言わざるを得ない。
さらには、シンポジウムの最初から最後まで、会場の最前列に駐札幌韓国総領事が座って議論を見守り、総領事館の書記官と思われる人物が二人パソコンを持ち込み、逐一発言を記録していたことも象徴的だった。
お断りしておきますが、私はリベラル派とも、保守派とも思ってはいなく、きわめてニュートラルな立場だと思っている。そして、私はこの種の議論が苦手にタイプである。
その私から見ても、「これはちょっとバイアスがかかっているのでは?」と思わざるを得なかった。
シンポジウムにおける各論客の発言からもそれを感ずることができた。各氏の具体的な発言の紹介はここではひかえることにするが、各氏はそれぞれ専門家であるから非常に慎重に論を進めているように私には映った。しかし、そこから見えてくるのは日本に対して、日韓の歴史問題を解決することに積極的になってほしいという主張である。その主張の裏には、韓国側から見た歴史認識を認めたうえで、という思いが各氏の論から透けて見えてくるように思えた。
日韓両国の間に横たわるセンシティブなこの問題に対する私の思いは封印するが、議論を聴いていて、細谷氏の言うような楽観論にはとても立てないな、というのが私の感想である。
議論の中で、朝日新聞の箱田氏が「政治家の責任において、日韓問題を解決するための機関を設けてほしい」と主張された。そのこと自体は必要に思うが、その設置の仕方についてもまた両国はつばぜり合いをするのではないか、と思うと解決は何時になるのか?…
ちょっとブルーな気持ちで会場を後にしたのだった…。