春を告げる使者ミズバショウがところ狭しと咲き誇っていた。札幌においてはミズバショウの群生地として知られている星置緑地で、手稲区土木部主催の「ミズバショウ観察会」が行われたので参加してきた。
※ ミズバショウが群生する星置緑地を魚眼風レンズでカバーしてみました。まだ木々は葉を付けていません。
妻からは「何でも見たいんですね」と揶揄されるが、そうなのだ。何でも見て、観て、視てみたいのだ。ということで今日(4月14日)は星置緑地で開催された「ミズバショウ観察会」に参加してきた。星置緑地は小樽市との境界に位置していて、我が家からは車で約40分もかかる遠いところにあった。
観察会は二人の専門家の解説をいただきながら緑地全体を巡るものだったが、シニア層を中心に大人気で100名くらいの参加があったのではないだろうか。私は北大特任教授の近藤哲也氏の解説を聴きながら緑地を巡った。
※ 今が盛りと咲き誇るミズバショウのいろいろな姿を堪能ください。
近藤氏にお聴きした話の中で、ミズバショウに関して記憶に残っていることを記すと、ミズバショウは尾瀬のミズバショウが有名だが、本州ではむしろ生育しているところは稀であるが、北海道ではいたるところで見られるそうだ。また、ミズバショウはところによって大きさに違いがあるが、その違いは栄養状態にあるのではないか、ということだった。星置緑地のそれはやや小ぶりかな?と思われた。
※ 説明役をされた近藤北大特任教授です。
また、ご承知のようにミズバショウの白い花のような部分は花ではなく仏炎包(ぶつえんほう)と呼ばれる葉の変形したものであり、花は仏炎包の中央にある円柱状の部分が小さな花が多数集まった花であることもしっかり説明してくれた。
その他、緑地の中で現在花を付けているキクザキイチゲの白と紫、エゾノリュウキンカ、エンレイソウ、花は付けていなかったがバイケイソウ、オオウバユリ、マイヅルソウなどについて紹介していただいた。
※ キクザキイチゲ(白)です。キクザキイチゲはこちらの白色が多いそうです。
※ キクザキイチゲ(紫)です。この紫色のキクサキイチゲは札幌近郊では珍しいとのことです。
※ こちらも春の花エゾノリュウキンカの黄色い花です。
※ 小さな紫色の花が特徴のエンレイソウです。
※ こちらは花とともに花弁が付いたコジマエンレイソウですが、札幌では珍しいとのことです。
※ 毒草として有名なバイケイソウです。
※ 大きく育つオオウバユリの幼根です。
※ 鶴が舞う羽の姿に似ていることからマイヅルソウの名が付いています。
初夏を思わせる陽気の中、気持ちの良い観察会となった。気持ちの良かった私は、そのまま帰宅するのが惜しくなり、予定にはなかったのだがその後、星置地区をぶらりと散歩したのだった。(そのレポは後日)
※ 湿地の中に産み付けられたエゾノサンシヨウウオの卵です。