田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌ぶらり散歩 79 札幌飛行場跡が…

2019-04-04 17:41:25 | 札幌ぶらり散歩 & Other

 札幌市内に飛行場があったことは、いつか聞いたことがあった。しかし、その位置がどこにあったのかについてはまったく知らなかった。それがこのほどの“ぶらり散歩”で期せずしてその場に立つことができた。

  地下鉄北24条駅界隈を彷徨っていた時、北27条の通りを西8丁目あたりから東へ向かって歩いていた。その車道はかなり広い幅だった。(2車線?)ところがその車道の横に遊歩道が付いているのに気が付いた。よく見ると細い公園のようにも見える。そしてその遊歩道が道路を挟んでずーっと続いているのだ。途中には東屋があったり、ベンチが配されたりしていた。

          

 しばらく進むと、一人の老人がいたので話しかけた。「ここは公園なのでしょうか?」と。するとその方は「いや、公園ではなくて歩道でしょう」という回答だった。その時、その老人が「ここは昔飛行場だったからねぇ」と話された。そうか!飛行場の滑走路を道路に転用するとき幅が広かったので、その一部を遊歩道にして地域の住民の憩いの場を提供したのだな、と理解した。老人には「こうして憩う場がお宅に近くにあるっていいですねぇ」と語りかけると、老人は満足そうに微笑んでくれた。

          

 老人と別れ遊歩道の東側の終点のところまで行くと「北27条公園通り」と記された看板が設置されていた。その看板は「北区歴史と文化の八十八選」の一つに選ばれた理由が記されていた。それによると「ここは、旧札幌飛行場の防風緑地帯であったが、この跡地を道路用地として処分を受けた際、幅10メートル、長さ400メートルの防風緑地帯用地を残し、地域の人たちが戸外において気軽にふれあえる施設をということで、コミュニティ道路として昭和59年(1984年)に開園した。遊水広場や遊戯広場(4枚のモザイク)などがあり、子供たちや地域の人たちの憩いの場となっている」と記されていた。遊歩道は滑走路の跡ではなく、防風林の跡だったということだ。

           

 後日である。私は北24条通りをやはり東に向かってウォークしていた。西8丁目付近に差しかかったとき、なにやら周囲にはそぐわない古い門柱が目に入った。その門柱を子細に見てみると「札幌飛行場」という文字が認められた。近くにあった説明を読むと、門柱は旧札幌飛行場の正門だと記されていた。旧札幌飛行場は北24条から北27条に跨っていたということだから、けっこうな規模だったことが分かる。

  •            

 帰宅して旧札幌飛行場のことを少し調べてみた。すると、旧札幌飛行場は1927(昭和2)年に札幌タイムス社(現在の北海道新聞社の前身)が造成したということだ。その後、軍用に転用されて第二次世界大戦でも使用されたようだが、終戦とともに飛行場としての役目も終えたようだ。

 この投稿文を書いていて一つ思い出したことがあった。私のブログの昨年11月14日にも投稿しているが「90年前の札幌を伝えるフィルムを観る」のことである。そのフィルムの中で、札幌で遊覧飛行をしている様子が映っていた。おそらく札幌飛行場が開場して間もないころのフィルムだったと思われる。

 思わぬ歴史に出合えた「札幌ぶらり散歩」だった。