長万部町と今金町の町境の山懐深く入ったところに登山口はあった。行動時間は比較的短い山だったが、変化に富み登山の楽しさを味わわせてくれる山だった。
※ 美利河丸山の山頂標識です。
美利河丸山は、「奥美利河温泉コース」と「二股コース」の二つのコースがある。登山口は山を挟んでちょうど対角に位置している。ガイドブックのコースタイムを見ると、「奥美利河温泉コース」の登りは1時間20分、それに対して「二股コース」は3時間とあった。札幌からは遠くなるが、私は迷いなく「奥美利河温泉コース」を選択し、170㎞、3時間半をかけて登山口に着いた。
※ 奥美利河温泉の温泉施設や山小屋などに施設が点在してましたが、現在休業中でした。
※ 立派な案内標ですが、曲がってしまっているところが惜しいですね。
登山口は「奥美利河温泉」と称して、温泉施設や山の家などの施設が点在しているのだが、現在は休業中ということだ。その温泉施設の傍に登山口がありブナ林が広がる中を登り始めた。コースは整備されていたが、登り始めからかなりの急登が続き、直ぐに全身から汗が噴き出した。
※ 登り始めは写真のようなブナ林の中を往く気持ちの良いコースでした。
※ 同じく登り始めですが、こうした急登が連続しました。
急登と格闘すること40分、尾根筋に出た。尾根筋に出たことで周りの山を見渡せるようになった。コースの状況はそれまでより緩やかになったが、時折急登も交えながら高度を上げていった。山の花の季節の盛りは過ぎたようで、あまり目にすることはできなかった。それでも数種を目にすることができたので、このレポートの最後に掲載する。それより目に付いたのは、植物に付いていた白い花のようなものだった。よく見ると、それは花ではなく、昆虫などが産み付けた卵だった。温かい季節を迎えて虫たちは子孫づくりに励んでいるようだった。
※ 尾根筋に出ると、こうして眺望が利くようになりました。
※ 尾根筋の登山道の様子です。
※ 頂上間近、後ろを振り返ると登ってきた尾根筋を見ることができました。
※ 写真のように白い花と見紛う昆虫の卵があちこちで目に付きました。
コースは整備されていたと先述したが、中盤以降のコース上には刈り取られていない根曲がり竹が気になりだした。そして山頂近くになると、上背を超えるようなクマザサが覆いかぶさっていた。登山する人が少ないからか、整備がやや怠り気味かな?と思われた。
※ 頭上を覆うようなクマザサはできれば刈り取っていただければ助かります。
登山口から1時間30分後、山頂に到達した。天候は曇り気味だったが、それなりに眺望を楽しむことができた。
※ 山頂からの眺望です。曇り模様のため、遠くは霞んでいます。
山頂で30分間休憩し、下山を開始し、1時間後無事に登山口に戻ってきた。
《美利河丸山の花編》
※ 山アジサイ
※ タニウツギ
※ マイヅルソウ
その後、麓の集落にあった「ピリカ旧石器文化館」という博物館施設に寄った。相当に暇な施設のようで、係の女性が大歓迎してくれた。話をする中で「美利河丸山に登ってきた」と話したところ、「熊に合わなかったかい?」と尋ねてきた。「そんなに熊がいるんですか?」と聞くと、「そりゃ、けっこう出ると聞いているよ」とのことだったのだが…。そういえば、登山道にらしき糞の後を見たのだが、はたしてあれは??
※ 閑散としていた「ピリカ旧石器文化館」です。
※ 最後に載せる写真としてはどうでしょうかね?こけは何の糞でしょうね??
【美利河丸山(奥美利河温泉コース) 登山データ】
標 高 674.1m (標高差 455m)
駐車場 奥美利河温泉山の家(休業中)のところに駐車場がある。
行 程 《グランドシニアの足とお考えください》
登山口→(40分)→尾根道→(50分)→山頂→(1時間)→登山口
時 間 上り(1時間30分) 下り(1時間)
天 候 薄曇り、微風
登山日 ‘19/06/14