間断なく降り続く雨の中での観戦は大変だった。合羽の中に雨が浸み込んでくるし、体は冷え切って寒くなってくるは…。それでもコンサドーレは3対1と快勝したので、気持ちよく帰路に就くことができた。
※ 雨の中でも熱烈サポーターたちは元気です。対戦中ずーっと声を張り上げ、飛び跳ねていました。
今日の札幌は朝から雷鳴が響き渡り、それに雨も伴っていたので「あゝ、これではサッカー観戦は無理だな…」、「TV中継もあることだし、観戦は止めよう」と思っていた。
ところが昼近くになると、雨は小降りになり、さらには傘を差さないで歩く人も見え始めたことから、やはり観戦しようと決め、一応雨具を用意して厚別競技場に向かった。
※ 試合前、雨具を羽織りピッチ練習を見るサポーターです。私の雨具は右側二人のものと同じです。
厚別は雨だった…。駅を出るところから、コンササポ用の赤いポンチョ型の雨具(10数年前に購入したものだ)を羽織り、傘もさして競技場に向かった。
※ メインスタンドはご覧のようにかなり空席が目立ちました。バックスタンドは埋まっていました。
座席はバックスタンド側に陣取った。バックスタンド側、そして熱烈サポーター席は埋まっていたが、メインスタンド側はかなり空席が目立った。雨の中でも熱心にスタジアムに駆けつけるのは、比較的料金の安い席の熱心なサポーターで、高い席を購入するような人は今日のようなコンディションの場合は観戦を控えるということなのだろうか?
※ 試合前のトレーニングをするチャナテップ選手です。
※ 同じく鈴木武蔵選手です。
※ 同じくGKのク・ソンユン選手です。
雨が降り続く中、午後2時キックオフの笛が吹かれた。
コンサの先発メンバーは、南米選手権に派遣されている菅、怪我で長期離脱の主将・宮澤、それと福森が外れていたのは累積警告のためか?その他ではロペスがベンチスタートだったが他は現時点でのベストメンバーといえる陣容だった。
試合開始後は両チーム一進一退の攻防が続いた。そうした中、コンサは二つのCKを見事に生かした。19分に石川が左足で、31分にはジェイが頭で、それぞれフェルナンデスのCKに合わせて得点した。福森の代役としてコーナーキッカーを務めたフェルナンデスのキックの質が高いということか?前半は2対0で折り返した。雨はいっこうに止む気配を見せなかった。
※ だんまくが気になり写しました。「そうここは我らの厚別見せろお前の情熱」と書かれてあります。
依然として雨が降り続く中後半に入ったが、目には見えなかったが芝の中に雨が溜まりピッチはかなりスリッピーとなっていたようだ。選手が足を取られて転倒する場面も出てきた。傑作だったのは、フェルナンデスがスローインをしようとしたときボールが滑って後ろへボールが転がってしまった場面だった。
後半に入ったが、雨のコンディションもあったのだろうか?両チームともにペースが上がらない。このまま2対0で終わってほしいと思い始めた後半25分、長いクロスのこぼれ球に反応した鳥栖・金崎にゴールを決められてしまった。いや~な予感が漂った。サッカーで2対0という点差は、時にはひっくり返されてしまうケースがけっこうあるという。楽勝ムードがにわかに緊張を帯びたものに変わってきた。
そうした雰囲気の中、私イチオシの鈴木武蔵がやってくれた!後半39分、チャナテップからのパスに反応して、ゴール前で切り返しを入れ、左足を一閃、見事にゴールを決めてくれた!愚直にグランドを走り回る武蔵にサッカーの神様がプレゼントをしてくれたようにも思った。札幌のそれまでの2点はいずれもコーナーキックからの得点だったが、流れの中からの得点シーンを見ることができて良かった。(セットプレーから2点も得点できたことは札幌のストロングポイントとしてこれからも武器になるが…)
※ 試合中の唯一の写真です。鈴木選手を祝福するコンサの選手たちです。
この得点で試合は「決まり!」の感があった。札幌は疲れが見えた選手を次々交代させ、目論見通り逃げ切り、快勝という結果を我々サポーターにプレゼントしてくれた。雨中の対戦で、観戦する方は大変だったが快勝という結果に体は濡れていても、心は満足して帰路に就いた。
エピソードを二つほど…。大谷地駅から競技場に向かうときだった。信号待ちしているとタイ人と思われるグループに出合った。普段話しかけることなどしない私がなぜか「どこから来たのか?」と話しかけた。「タイ」からだと言う。「オー、チャナテップ」と声をかけると、嬉しそうに「イエス、チャナテップ」と応えてくれた。それの様子を見ていたグループの中の若い子が、私が英語を話せると見たようだ。私の赤いポンチョ型の雨具を見て「それはどこで買ったのか?」と聞いてきた。前述したように10数年前に買ったことをどう説明すれば良いのか、私の拙い会話力ではどうにもならなかった。それでも「たぶんスタジアムへ行けば買えると思う」となんとか取り繕うことができた。
競技場のバックスタンドに座ったときだ。私から一人置いた席に二人組の明らかにタイ語で会話する若者がいた。雨の用意などできなかったのだろう。半袖のTシャツ姿で、頭に買い物袋をかぶって観戦していた。相当に寒かっただろうに…。
というように、チャナテップ人気もあってタイ人が相当数コンサの試合に駆けつけてきているようだ。どうせならドームでの試合を観戦予定に組めばよいものを、と思うのだが余計なお世話か?