
厚田の戸田記念墓地公園の桜見物が開花前という残念な結果に終わったこともあり、その帰途に石狩市弁天町にある「いしかり砂丘の風資料館」に立ち寄ることにした。
資料館は2階建ての小さな建物だった。その横に商家・旧長野商店が移転・復元された建物が建っていた。
300円の入館料を払い中に入ると、そこはもう展示室だった。
館内の中央にはクジラの大きな骨がドーンと展示されていた。その昔、石狩市が海の底だったことを物語る資料だということだ。その他にもチョウザメやゴマフアザラシの剥製などが展示されていたが、どちらかというと小さなものの展示が多いように感じた。

展示室の奥の方には何やら雑多なものが壁に掛けられたり、床に置かれたりしていた。良く見るとそれはビーチコマーズといって、海岸に流れ着いた漂着物だった。東北大震災の際に流されたものが北アメリカに漂着したというニュースが流れていたが、展示を見ると海もずいぶん汚されているなと実感させられる。
二階は石狩紅葉山49号遺跡からの発掘物などが展示されていた。説明書によると4,000年前の鮭漁の漁具などが展示されていた。特に鮭を捕獲するための柵が完全に近い形で発掘され展示してあったのが印象的だった。(ただ、それは素人考えではとても4,000年前のものではないのではないかと思われたのだが)
続いて、隣の「旧長野商店」の内部を見学した。
こちらは弁天町華やかしころの商家の内部が再現されていた。表の看板が示すようにさまざまな商品を取り扱う許可証を取得し、幅広く商売を展開していたことを窺わせてくれた。
店の片隅にサッポロビールが木製のケースに入っておかれていたが、それを見ると瓶と瓶の間に麦藁が敷き詰められていて、当時はビールがなりの高級品だったのではと思わせてくれた。



小さな資料館だったが、それなりに興味ある展示物が展示されている資料館だった。
石狩浜に出かけた際にはちょっと寄ってみるのも良いかも。
(入館料 大人300円、小中生無料)