7月1日。岩見沢の「オールドカーフェスティバル」を見学した後、私を乗せた尾車親方のアルファ155は、歌志内市へと進路を向けた。この日、そこでも旧車のイベントが、地味に開催されていたのだ。それが「北海道クラシックカーレビュー」である。
その会場はこじんまりとしており、途中に案内等の看板もなかったので、非常に探すのに難儀した。30台程度の展示車の中で、特に目を引いたのが、やはりこのフェラーリ308GTBである。この、スリークなボディが魅惑的だ。全幅は意外にも1720mmしかなく、現行マツダ・ロードスターと同スペックなのだ。
「足のいいやつ」カリーナ。この当時のカリーナのイメージは、スポーティーで結構若々しいものだった。
日産PAOの元ネタたる、ルノー4。’61年登場のこの車は’93年まで生産されていたという。いやあ、一度新車のコレに乗ってみたかったですネ。
そして、尾車親方のアルファ155。
前席のパワーウィンドゥは、トラブル防止の観点から使用禁止のため、「白いテープで乗員に注意をうながしている」のだそうである。
足元はややへたり気味で、乗り心地にはややバタツキ感が見受けられたが、V6エンジンの咆哮は、やはりこのクルマならではのモノ。この日は結構暑かったのだが、エアコンの効きもバッチリで、水温計の針が危険ゾーンに突入することもなかった。札幌~歌志内間の長距離ドライブを、このイタリアのクルマがソツなくこなしたことは、この日の大きな収穫であったといえましょう。よかったよかった。

6月18日。私が恐れていたことが、ついに起きてしまった。先日カマキリちゃんのエサ用にと購入した「サシ」が、数十匹ほど一気に羽化して、いわゆる「キンバエ」になってしまったのだ。飼育ケース内をビュンビュン飛び回るキンバエに、まだ1齢幼虫のカマキリちゃんは、手も足も出ない模様。ううっ。


6月21日。残った3匹のカマキリのうち、2匹が脱皮して、2齢幼虫になった。体の大きさも、ふたまわり程は大きくなった。

6月24日。1齢幼虫のままだったカマキリちゃんが、どちらかの2齢幼虫に捕食されて、ついに残るは2匹となってしまった。あせった私は、カマキリのエサ用に、アブラムシかなにかの付いた植物はないかと、近所の園芸店を物色した。そうすると、小さな黒い芋虫が数匹ほど付着した山椒の苗(90円)を発見。これはおそらくはアゲハチョウの幼虫。申し訳ないが、カマキリちゃんのために、身も心も捧げていただくことにした。合掌・・・

7月4日。帰宅すると、朝には2匹いたハズのカマキリが、1匹しかいない。どうやら、強いほうのカマキリの犠牲になってしまった模様。28年前に飼育した時と同様、やはり狭いケースの中でコレを飼っていると、複数匹のカマキリは共存できないのだ。ああ無常。ケースを分けるとか、もっと工夫すべきであった。
ちなみに、アゲハの幼虫のうち1匹は順調に育ち、終齢幼虫となった。これだけの大きさの差がつけば、カマキリちゃんに捕食されることなく、立派なアゲハチョウに育つことであろう。今となっては、こっちの方も楽しみだったりして・・・
毎年赤平市で行われていた「北海道クラシックカーフェスティバル」は、財政難のために今年は開催中止になってしまったが、三井グリーンランドにて、やや規模は小さいながらも「北海道オールドカーフェスティバル」が開催された。私はこの手のイベントが大好きなので、尾車親方とともに駆けつけた。
まるでマスタングを圧縮したかのような、セリカのサイドビューが、郷愁をそそる。かつての「スペシャリティーカー華やかなる時代」が懐かしい。
トヨタの基幹車種3種。上から、「カローラ」「コロナ」「マークⅡ」。30年前当時はどこででも見かけることができた凡庸なクルマたち。今こそこういうクルマに会いたかった私は、感激もひとしおである。できれば、「バイオレット」「オースター」「スタンザ」にも会いたかった・・・
この、レオーネハードトップの、腰高な感じが素晴らしい。
せっかく重心が低い水平対向エンジンを搭載しながらも、スペアタイヤをボンネットに積むという暴挙に出たために、ノーズが高くなってしまったレオーネ。しかし、そこには、「最大限のトランクスペースを確保するため」という大義名分があったのだという。
とはいえ、このブルーの内装や、シートの破け具合が、時代の流れを感じさせ、なんともノスタルジックである。
メッサーシュミットを連想させる、ダイハツDBC-1。’70年代に電気自動車があったとは知らなかった。しかも、それが現存していたとは!
いすゞの作るクルマは、他の国産車と違って、何か孤高の仙人のような趣があって大好きである。これは、初代ジェミニクーペ。
「街の遊撃手」、2代目ジェミニもカッコよかった。短く切り落とされたトランクルームが、なぜか洒落て見えるのだ。
まるでそそり立つ金屏風のような、絢爛豪華なローレルのマスク。近年こういうテイストの国産車は、ほぼ絶滅してしまった。ちょっぴり残念なような気もしたりして・・・
そして、いまにも喰い付きそうな、サバンナRX-3。良くも悪くも、’70年代の国産車は個性的であった。
同じマツダでも、このR360の可愛らしさには参ってしまった。紅葉マークのこのクルマのオーナー氏は、購入以来、一貫してコレに乗り続けているのかもしれない。いい話である。(想像ですが・・・)
なんだか、そのまま飛んでいってしまいそうな、コスモスポーツ。’60年代の、宇宙への憧憬を表現したかのような、そのデザインが嬉しい。
そして、美しいクーペ、BMW6シリーズ。あの、坂口良子サンも乗っていたそうだ。
ホンダの2代目プレリュード。高校時代の私のあこがれのクルマだった。
この日、私が最も心魅かれたクルマは、この「シティカブリオレ」であった。この、カラーといい、デザインといい、なんて素晴らしいんだろう!現代の技術で、コレとまったく同じデザインのクルマを作ってくれたらどんなにいいだろう。「太陽標準装備」のこのクルマ。ちょっと欲しくなってしまった。