今日は、明日の学会が朝早くからあるというので、前泊。ついでに、国立新美術館をめぐり、午後は、業者さんのプレゼンをみて、夜は、旧知の業者さんが東京に転勤になっていたので、久闊を叙して杯を傾けることになった。
彼のお勧めは、目黒の「夢酒 SanMA」。夢酒は「ムッシュ」と読むらしい。月曜はおでんの日とやらでおやすく、また、料理も悪くない。沖縄料理とおでんというのが売りらしい。
9時半ごろに店を出たのだが(宿は、高田馬場)、田町駅での信号故障のため、外回りが各駅で長時間停車するので、結局、代々木まで行ったが動かない。痺れを切らして中央線総武線で飯田橋にでて、東西線で高田馬場にむかうという大回りをとった。宿に帰ったのは10時45分ぐらい。やれやれ疲れた。
出し巻き卵
ゴマさばの刺身
おでん各種
ブリ大根
ゴーヤチップス
豆腐よう
目黒「夢酒 SanMA」http://r.gnavi.co.jp/g107804/
六本木に新しく創られた国立新美術館の建物は、建築家黒川紀章のデザインになるもの。ま、彼の建築は外見が勝負で、中は(すごしやすいかどうかとか)だろうから、デザインに注目すればいいのだろう。実際、この美術館はガラスの概観で波打っていて、奇をてらうのだが、六本木のビルの谷間で、とおくから見渡す(たぶん、六本木ヒルズ辺りから見るのがよかろう)ことができないので、ちょっと、いまいちのように思うが、ともかく、ひとの目を引くことは確かである。中は、アトリウムに逆円錐形のおおきな構造物があって、この上にレストランやカフェが置かれる。あまり必然性があるとも思えないが、ともかく、「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」は長蛇の列で、おそらく、列の後ろの人は、夕方に席に着くことになるのかと思わせた。
以前、黒川紀章のデザインになる建物でしばらく過ごしたが、座っている高さに窓の下辺があって、実に不愉快。使いやすいとはいえない構造であったことを記憶する。
この展覧会は、黒川紀章の代表作が展示されていて、ファンにはこたえられないだろう。
「黒川紀章展 ― 機械の時代から生命の時代へ」:http://www.nact.jp/exhibition_special/2006/kurokawa/index.html
国立新美術館の開館にあわせた美術展のひとつで、美術教育的な意図を含んだものとなっている。すなわち、日常生活の中で、アーティストがなにを「美」と感じ、それをどのような手法で、どのようなメディアを用いて表現しようとするかに焦点を当てて、大きなスペースを使ってテーマごとに並べたものである。
個人的な興味からは、アンディ・ウォーホールの有名な「Cambell Soup」のシリーズが面白かったし、たまたま、日曜の研究会でも言及されていた柳宗悦の民藝運動と関連した「三国荘」のコーナーが面白かった。後者に関していえば、民藝運動は、中流階級のものが、生活雑器とは無縁であった茶道具に用いられていた陶器を住居空間に飾る、あるいは、家具などに美を見出すという意味で、今回の展覧会の趣旨にも合致するものである。関連して、家具や食器などのいわゆるインダストリアルデザインに類するもの、さらにポスターもまた、生活の中の美なのである。
「20世紀美術探検―アーティストたちの三つの冒険物語―」:http://www.nact.jp/exhibition_special/2006/opening.html
国立新美術館の開館にあわせ、パリのポンピドー・センター所蔵の作品から、パリで創作活動を行った異邦人のアーティストたちに焦点が当てられた展覧会である。
取り上げられる作家たちは、有名なピカソ、モジリアーニ、藤田、パスキン、シャガール、ミロ、ジャコメティ、レイ、カンディンスキーなどなど、綺羅星である。展示スペースも余裕があり、導線も好ましい。天井高も十分で、圧迫感もない。先日でかけた大エルミタージュ美術館展の状況とはだいぶ違った。
この美術館は所蔵作品を持たず、館外の作品をあつめた企画展を行うことをコンセプトとしており、いわば、見本市会場みたいなもの。実際、外観はともかくも、内部の構造はまさに、そのようになっていて、大きなパーティションを移動させて空間を区分して作品を並べるという趣向である。それは、決して悪いものではなく、企画内容が興味深ければ、空間の自由度と合わせて好ましいといえる。レストランやカフェも4箇所ほどもあり、また、ミュージアムショップも面白い。ただ、クロークがちゃんとしていてもいいのではないかと思う。
「異邦人(エトランジェ)たちのパリ 1900-2005 ポンピドー・センター所蔵作品展」:http://www.asahi.com/pompidou/
今日は、研究会で大阪に来たが、メンバー二人と神戸三宮に流れて、広東料理の「江南春」でお勧め料理をたらふく食べた。
牡蠣と季節野菜の豆鼓いため
瀬戸内産馬刀貝のガーリック蒸し
活けハマグリと明石ダコのメロソースいため
活鯛の蒸し物
鰻・なまこ・カラコール貝の土鍋煮込み
とても新鮮で、薄味かつ食材の味を生かした味付けになっていた。
グルナビ「四季旬菜 江南春」:http://r.gnavi.co.jp/k599100/
栄サンシャイン「チーナヒロ」。今年度のプロジェクトが終了したので、打ち上げ。メンバー3人のはずだったが、1人体調不良で、3人になった。
エンドウの温冷スープ
鶏肉葱しょうがソース
豚三枚肉とキュウリ
筍のフリット
フォアグラのソテーと大根
アマダイのうろこ焼
麻婆豆腐丼、葱汁そば、汁なし坦坦麺
ミルクジェラートのオリーブオイルかけ
書き漏らしたかもしれないけれど、ともかくも、堪能した。お招きしたお二人もご満足していただけたようだ。
名古屋市美術館「大エルミタージュ美術館展」
エルミタージュ美術館のコレクションの中から「都市と自然」というタイトルで80点の作品を選び、ヨーロッパ絵画400年の歴史をたどろうとしたという。
うーん、それぞれの作品はとてもよかったけれど、展示スペースのせせこまさや点数の割りには欲張りな400年の歴史をたどるという狙いは、外れているとしかいえないだろう。
どうして、ゴーギャンばっかりとか焦点を絞った展示にならないのか。主催が名古屋市美術館とエルミタージュ美術館のほか、中京テレビと読売新聞というマスコミであるのは、やはり、総花的なテーマになるということか。
スペースからするとこの点数以上にすることは困難で、80点で通史的に展示することは無理があるに決まっていると思うのだけれど。点数を減らしてもいいから、もっと、じっくりとそれぞれの作品と対話できるような企画はないものか。
この日曜(3月4日)が最終日とあって、金曜日の夜8時までの開館時間延長に助けられて見に行った。こうした時間帯に美術館に入るのは初めてだったが、入場者の年齢層は若く、どちらかといえば、女性が多く、服装からすると会社帰りといった人たちが多かったようだ。こうした開館時間の延長はいいのではないか。なんなら、もう一日増やしてもいいのではないか。また、夜に音楽会や講演会を引っ掛けると、もっといいのではないか。公立の美術館に望むべくもない企画だろうが。
栄ラシック7F・妻家房で韓国家庭料理。
4000円のコース(黒ゴマのおかゆ、韓国のり、ナムル、キムチ、パチヂミ、プルコギ、石焼ビビンバ、水冷麺、あとひとつ忘れた)
ちょっと味付けは甘いか。韓国料理はそういうものなのかもしれないけれど。かめだしのマッコリがおいしかった。
ブリの照り焼き(ブリに塩胡椒しておく。フライパンにサラダオイルを敷いて、表裏をかるく焦げ目がつくぐらいに焼く。濃口醤油と日本酒を混ぜたものを加えてにつめる。赤唐辛子粉を加えると味が複雑になる)
ほうれん草のおしたし(茹でこぼしたほうれん草を絞って好みの大きさに切って、鰹節をかけ、濃口醤油で)
おじや(前夜の鍋のだしをとっておいたので、冷凍しておいたご飯を解凍して沸かしただしに入れて塩と薄口醤油で味を調える。溶き卵と葱小口切り。好みで七味。前夜の塩ポン酢を少しかけるとさらに味が引き締まった)