この古い東芝製トランジスタラジオ 7TL-204Sの修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
修理(1/8) 修理(2/8) 修理(3/8) 修理(4/8)
修理(5/8) 修理(6/8) 修理(7/8) 修理(8/8)
このところ連日ように山仕事などの農作業をしたため、体のあちこちが少し痛くなりました。このため、休養を兼ねて久しぶりにラジオを修理してみることにしました。年末は古い東芝製カーラジオ AR-109の修理と古い三菱製カーラジオ AR-232 HXの修理をしました。他にも直している途中のラジオがありますが、山の木陰で聞くのに丁度良い大きさのトランジスタラジオを直してみることにしました。
この東芝製トランジスタラジオ 7TL-204Sラジオは、電池を入れてもさっぱり音が出ない故障です。ラジオ内で少しガタガタと音がするのも気になります。このラジオは意外に修理が難しく、古いトランジスタラジオの修理方法を考え直すきっかけになりました。
トランジスタラジオにしては大きめ、電池管ラジオと間違えそう
このトランジスタラジオは最初、その大きさやデザインから電池管ラジオかと思いました。私が持っている唯一の電池管ラジオ(松下製 4W-260)と同じ位の大きさです。また同じように手さげが付いています。
最初に気が付いたのは、その手下げに貼られていたシートです。シートが剥がれていました。このラジオの最初の修理は、このシートを張り付けることでした。
剥がれた手さげの黒いシート 接着剤を使ってシートを張り付け
裏蓋のネジを外してみると、昭和30年代初期のトランジスタラジオでしょうか、ゲルマニウムトランジスタが配置されていました。また、検波するためのダイオードも古い型のものでした。また、ポリバリコンではなくエアバリコンが使われていました。IFTも真空管用と普通のトランジスタラジオの中間位の大きさです。ざっと見て、真空管ラジオからトランジスタラジオへの過渡期にあたるラジオではないかと思われます。
ラジオの中は、隙間が多く広めの空間
電源は、単2乾電池4本を使います。そして、これまで見たことがない電池入れケースが使われていました。単2乾電池4本を筒に入れ、その両端に端子がありました。この当時は、いろいろな電池BOXが考案されました。今、このような電池ケースはありません。淘汰されて消えてしまった珍しい電池ケースだと思います。
電池を入れた筒の片側 筒の両端は端子になっている
電池ケースを取り出すと、底に紙切れが落ちていました。その紙切れには、電池種別や挿入方向などが書かれていました。電池ケースに剥がれた痕跡がありました。接着剤を使ってその紙切れを電池ケースに張り付けました。
電池ケースに接着剤を塗布 剥がれた紙切れを張り付け