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「昭和の短縮形」はスターのこと?

2009年04月10日 | 雑記帳
 お気に入りの歌人、穂村弘が、こんな言葉を使った。

 昭和の短縮形

 最近(いつからの頃からか、の方が正確だろうか)、「レスカひとつ」などと注文したら、聞きかえされるか、大笑いされるかのどちらかである、その程度はわかっているつもりだ。
 レモンスカッシュを最初にレスカと言ったとき、何か街の人になったような気もしたものだが、今ではとんだ世間知らずというべきか。どんどん置いていかれるような気がする。

 穂村は、レスカどころでなく、「チョコ」も「ビスケ」も、「プラモ」もそれに当てはまると例示している。それ以上に何があるかはわからないが、この三つに限れば、後半部省略の言葉が該当するわけだ。他に何かあったけか。

 「スト」「ティーン」「ヘリ」などが浮かぶ。使うときもあるにはあるが確かに以前ほどではない。なぜそうか、単純に考えると、その言葉を使う頻度が落ちたということになるだろうか。

 流行っていたり、生活に必須で口にしたりする率が高い言葉だったら、短縮して用いる(登録しているイメージか)のは自然の成り行きだ。その言葉の意味する集合があまり意味を持たなくなったり、ぐっと使用頻度が落ちたりした場合は、正式名称であったとしても差し支えないということか。思いついた三つの言葉もたしかに何かに当てはまりそうだ。

 そう考えると「チョコ」が世間一般のなかで生き残るのはちょっと難しいかもしれない。ただカカオ好き家族や場末のスナックなどにはしぶとく姿を見せてくれるだろう。まさに昭和の味わいか。

 そういえば、以前ほど「名前の省略」(キムタクのような)も目立たない気がするが、これは衆目一致のスター不在ということか。