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ニョッキにょっ記

2009年04月21日 | 読書
 『にょっ記』(穂村弘著 文春文庫)を読む。

 わけわからん、笑える、それがどうした、何が?、オレもそう思っていたよ、はあ?、なんじゃあこれは、いったいなにが?…といったような繰り返しで一冊が終わり…

 作家長嶋有が「偽によっ記」と題した解説風の文章を載せていた。
 これは、かなりわかる(意味がとらえられる)。しかし、それだけに穂村の記述には、トンデイル部分が多いというかなんというか。
 結局、解説の文章を読んで「自分の世界の見え方」に関係があるんだということに気づく。

 そうすると、なんだかこの本の正体が見えてくる。
 一つは「言葉の観察」であり、そして「ヒトの観察」。さらに「自分の観察」、これが一番多いイメージをうける。自分の中に渦巻いている感情や妄想が、融合したり分裂したり、そんな様子を気ままに書いているだけではないか。
 いや、ほんとに気ままか。

 鍵をにぎるのは、おそらく「天使」だ。
 と、読んでみないとわからないこと(いや、読んでもわからないことか)を、唐突に言ってみたくなる本だ。
 まあ、結構笑えるので、疲れたときにはいいかもしれない。ニョッキとこんなくだらなさが顔を出す。

 6月6日 「きびしい半ケツが出ました」という冗談を思いつく