すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

大会や競争以前の言語力

2010年02月08日 | 雑記帳
 タイトルに「言語力」とあったので、何の気なしに録画しておいたNHKの番組を見た。

 情報としては、以前から言われていることが多かったので新鮮さは感じなかったし、ドイツの教育に関してもある程度は知識を持っていたので、驚くほどでもなかった。
 教職についてる者ならば大方そうではないか。

 しかし、一向に日本人の言語力は世界に追いついていないのか(それとも目指す方向が違ったままなのか)、こうした問題提起は続けられている。
 教育現場では扱っているのだが、成果は見えてこないというべきか。悩みはつきない。

 番組は言語力が様々な面から語られていたように思う。
 例えばサッカーの本田選手を対象とした場面からは「自己アピール」や「調整力」といった要素が大きく出ていると感じた。
 「わかりやすく伝える」ための芯として、「考えをまとめる」という段階が強調されていた構成だったが、やや尻切れトンボの印象だった。

 それはともかく言語力を支える要素は多岐にわたると改めて感じる。
 ただざっくりいうと言語技術と表現習慣という二面で考えてもいいかなという気持ちもある。

 そうした時、前者はともかく後者は国民性と言われるものや個々の性格とも大きく絡む。
  そうすれば日常生活そのものの見直しということも求められるだろう。

 「まず挨拶」と理解していても現実に習慣化されていない。そういう実態を前に、いくら外国語活動で楽しそうにコミュニケーションが図れたからといってそれがどんな力に結びつくというのか、そういうことをもっと現場で問いかけ、話し合ってみなければならない。

 結局、スポーツの国際大会や企業の競争を言語力で語る以前の問題がある。