すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

そこで育ったはずの力

2010年02月12日 | 雑記帳
 先日、地元にある高校の教育推進会議に出席した。
 地元企業代表の方々も参加し、就職の現状なども話された。
 
 高卒者の県内就職者の激減が本県の深刻な問題であり、これは将来的に大きな影響を及ぼすことが目に見えている。こうした現状の中で企業がどんな人材を欲しがっているかは、ど真ん中を突く話題ではないが、今までこうした機会はめったになかった私にとっては非常に興味深かった。

 『部活動を続けてきた生徒は、やはりいい』

 『どれだけハングリーになれるか、そういう意識をもつべきである』

 こんな言葉は目新しいものではないが、現実に代表者・担当者が朴訥にしゃべると、説得力がある。

 つまりは、続けて頑張れる精神力・体力ということか。
 そこに創造性とか先取の意欲とかが語られないのは、少し残念な気もするが、それはさておき、結局それらの力を教室で育むことができないという脆弱さを指摘されているような気もする。

 ただ、だからといって小学校で部活動やスポ少活動に熱心にやることの意味が強調されるわけではないこと、発達段階などを考え合わせたときに現状のようなあり方が逆に働くのではないかという疑問など…あれこれ頭の中に思い浮かんだ。

 ちょうど心理学関係の文献を読んでいて、子どもたちが部活動などに関わる「児童後期」がどんな時期であるかをもう一度確認する必要があるなあと感じた。

 大人の管理下にない子どもたちだけの世界が必要な時期
 
 こういう認識を直接的に実現することは、現状ではけして簡単なことではない。

 しかしそこで育ったはずの力を、自分たちの経験からもっと語り合って思い出してみることは、子どもと向き合う時の一つの視点とは成り得るだろう