すぷりんぐぶろぐ

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24色のランドセルの時代

2010年02月19日 | 雑記帳
 一日入学の午後には説明会がある。
 ここでは当然保護者に対しての挨拶があるのだが、学校の概要説明なども含めてという話であった。
 あまり長く話したくないと思って、ここ3年は時間を切り詰めて話をしてきたが、今回は人数も増え、ある程度学校としての考えを明確にしておくべき必要があるだろう。

 そこでプロジェクターを使いながら10分程度の話を構想してみた。
 今の親の世代は20~30年前に小学生だった世代である。つまり私自身が担任だった頃、現にかつて受け持った子が保護者であったりする。

 そこで、30年ほど前と今との変化を切り口にしながら、それでも変らわない「児童期の発達課題」について強調したいと思った。
 変化を象徴できるものは様々あろうが、ふと思いついたのは某全国スーパーI(旧Jね)が展開した24色のランドセル。
 2001年だったと記憶する。
 個性重視といった言われ方が微妙に商業主義と結びついていくことは警戒しなければならない。

 その話の内容とは直接関係ないが、今我が県秋田で問題になっていることの一つに、県都である秋田市からの大規模商業施設の撤退がある。
 全国的スーパーDが数年前に撤退し、それが入っていたビルも取り壊されるようだ。
 某老舗デパートの支店がなくなり、そして今度は駅前の全国的スーパーIY(の撤退が間近に迫っている。
 他県の地方都市も似たような状況があるのかもしれない。

 そして考えてみれば、DもIYも秋田市にはおよそ30年前に進出してきたということ。
 当時からの隆盛は見事に衰退し消えていくというわけだ。
 当然、進出した当初にそれによって地元の小売がいくつも姿を消しているわけだ。

 そして、相変わらずのI(旧Jね)は健在である。
 交通手段や生活様式、そして人口減による購買層などの変化、いくらでもその要因はあるのだろうが、地方における小売業の展開の盛衰はわかりやすいものになっている。

 24色のランドセルがそれを象徴しているとは言わないが、多彩な色ではあるけれど内容は全部同じといった発想が似ていなくもないな、と勝手に思ってみたくなる。