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会議の目指すもの

2010年08月03日 | 雑記帳
 「リアル熟議in秋田」という会が日曜日に持たれ、傍聴しにいってみた。
 
 鈴木副大臣の話も聞いてみたかったし、何より「熟議(熟考+討議)」という一つの会議の方法に興味を持ったということがある。

 熟議の詳しいことは、文科省のこのサイトへ
 http://jukugi.mext.go.jp/

 正直、主催者側の話は繰り返しが多かったり、時間が守られなかったりして残念な気もしたが、グループによる討議の様子はそれなりに考えさせられることもあり収穫になった。

 1グループ人数は11名、今回は「付箋紙法」をとって意見を集約していく形だった。
 初めての人もいただろうし、スタートはエンジンのかからないグループも多かったが、徐々にこなれた様子があった。参加者(討議者)は皆それなりの方々であったし、そうした見通しはあったかもしれない。

 付箋による視覚化が、議論の整理に役立つことが改めて確認できた。
 前任校でこれを始めたときに、その人数が10人弱だったことを考え合わせると、11人というのが上限かもしれない。少し離れた位置だと見えにくいことが障害になるだろう。理想的には6~8人というところではないか。

 熟議のテーマは、共通として「読書」を取り上げもう一つは選択であった。 
 まとめを除けば40分×2という時間設定で深められるものなのか疑問は残る。個人的にはテーマは一つ、それも地域にあった課題(本県であれば自尊感情か自然体験か…)で行った方がより意義を実感できたのではないか。

 読書というテーマ設定も短時間のブレスト的な進行も悪くはないが、「熟議」の「熟考」とはもう少し余裕があるものではないか。
 各グループから報告された事項に新鮮味がはたして多かったかと言えば、それはさほどではなかったし、もう一つ突っ込む流れを作ってほしかった。この考え方は古いのだろうか…。

 出されたアイデアが政策の案として提示される可能性を持つことは、いずれにしても良いと思う。
 それは、参加者が「自分ができること」を強く意識するというもう一つの目的と対をなしているとも考えられるが、全ての「会議」はそういう質を持つものでありたい。