すぷりんぐぶろぐ

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私の本音は「潮来笠」

2012年03月02日 | 読書
 『しぐさに隠された大人の本音』(齊藤勇 蒼竜社)

 時間のかかる移動のときは文庫本や新書を持参するのが常だったが,どういうわけか今回はバッグに詰め込まず,旅先のコンビニでやむなく手にした本だ。
 期待していたわけではなく,予想通りのあまり新味のない内容だった。

 ただ一つ,へええぇぇぇっと思ったのが,この項目だ。

 右上を向いて話している人は「嘘」をついている

 この信憑性はともかく,面白い目のつけどころだ。解説にはこうある。

 「人間の視線を向ける方向には意味がある」とし,

 過去の記憶をたどるときは左上を向く。逆に,経験のないことを考えるときは右上を見る傾向があるのだ。

 と記されている。
 どうだ,どうだ。自分はどうだ。

 そんなふうにしているものか,振り返ろうとしたら,ちょっと右目が上がったような…いや,この場合は左が上がるのか。
 意識してしまうと駄目のようだ。

 「質問した後に目の向きをチェック」とポイントが記されているが,これが本当なら実に興味深い。
 授業において,問いを発したあとの子どもたちの目や顔の動きで,解決の仕方のパターンがわかるかもしれない。
 とにかく,既習事項を思い出して当てはめようとする子は左上を見て,新しい発想をしようとする子は右上を見る。(と,あてはめることができる?)

 面白い見取りになるかもしれない。
 左右を勘違いしそうなのが玉にきずだが,一度じっくりとそういう視線で観察してみたい。
 もし橋幸夫の「潮来傘」のような動きをする子がいたらどうしよう!
 (なんじゃあそりゃあ,誰もわからんやろ!と一人ツッコミ)

 さて,「見取り」に関した本を読んだとき同様に,「足」が見る一つのポイントであることは,ここでも同じだった。
 「しぐさ」は,「仕草」とも書き「仕種」とも書く。そのことは以前にメモしてあり,また読み直してみた。
 http://blog.goo.ne.jp/spring25-4/e/c2ee52b4cc83bc7f506e89c9e0c60002
 「種」が表れる場所は,ある程度決まっているのか。