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桜と絵本と豆乳と

宝を探し当てるデザイン

2012年03月21日 | 雑記帳
 昨日の春分の日、やや二日酔い気味で録画していた番組を見た。
 久々に見たNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」だったが、今回は深く見入ってしまった。

 取り上げられたのは「デザイナー・梅原真」。
 初めて聞く名前だった。
 http://www.nhk.or.jp/professional/2012/0220/index.html

 デザイナーというと、単純に都会的センスのような括り方をしてしまいがちだが、この方は明らかに違っていた。

 農林水産業と地方に関わる仕事を次々に引きうけるこのデザイナーの気骨あふれる姿に、深い共感を覚えた。

 自分のしたいことを通じて、どんなメッセージを残そうとするかが肝心だということを教えられる。

 梅原の場合は、デザインという仕事を通じて、「日本の風景」を守りたいということを伝えている。
 そのために選ぶ仕事は、衰退の進む第一次産業であったり、過疎化・高齢化にあえぐ地方であったりする。

 そういう中に飛び込み、渦中にいる者にとっては見えないもの、意識できないものを取り上げて、デザインという形に仕上げる。
 それがつながるために必要なことは、依頼者の本気度である。芯の強さを知るために、梅原は現場に足を運び、話し合いを重ねる。

 その信念と方法は、様々な場や仕事においても同様ではないか。

 学校教育の場でも、グランドデザインといった洒落た言い方をするときがある。
 その言葉が適切かどうかはとにかく、作り上げるために必要なことは、もしかしたら個々の当事者にはなかなか見えないもの、意識できないことを、形にしてみせることではないか…。

 年度替わりの今、大切なことを改めて考える。
 今回のタイトルは、いつも真実だ。

 宝は、すぐ足もとにある。