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労働時間に関する法定基準等の遵守

2018-05-03 05:00:01 | 白書対策
今回の白書対策は、「労働時間に関する法定基準等の遵守」に関する記述です
(平成29年版厚生労働白書P232~233)。

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豊かでゆとりある国民生活を実現するためには、長時間労働の削減等を図って
いくことが必要である。

このため、労働基準監督署では、「時間外労働・休日労働に関する労使協定」(以下
「36協定」という。)について、「労働基準法第36条第1項の協定で定める労働
時間の延長の限度等に関する基準」(平成10年労働省告示第154号。以下「限度
基準」という。)に適合したものとなるよう、指導を行っている。
また、時間外労働・休日労働は必要最小限にとどめられるべきものであることから、
36協定上、月45時間を超える時間外労働を行わせることが可能となっていても、
実際の時間外労働については月45時間以下とするよう指導を行っている。

また、2016(平成28)年においては、「過労死等防止啓発月間」である11月に
「過重労働解消キャンペーン」を実施し、重点監督や全国一斉の無料電話相談
などの取組みを行った。

特に、重点監督では、長時間の過重な労働による過労死などに関する労災請求
のあった事業場など、7,014事業場に対して重点的な監督指導を行い、その結果、
4,711事業場(67.2%)において労働基準関係法令違反が認められ、そのうち
2,773事業場(39.5%)で違法な時間外労働が認められたため、是正・改善に
向けた指導を行った。

<一部略>

また、賃金不払残業の解消を図るためには、各企業において労働時間を適正に
把握する必要があることから、同ガイドラインを幅広く周知・徹底するとともに
的確な監督指導等を実施している。

全国の労働基準監督署で、時間外労働に対する割増賃金が支払われないとして
労働基準法第37条違反の是正を指導したもののうち、1企業当たり合計100万円
以上の割増賃金が支払われた企業数は1,348社であり、対象労働者数は92,712人、
支払われた割増賃金の合計額は約100億円となっている。(2015年4月から2016年
3月までの1年間)


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「労働時間に関する法定基準等の遵守」に関する記述です。

36協定を締結した場合、法定労働時間を超えた労働が可能です。
ただ、白書に記述のある限度基準があり、たとえば、1カ月であれば、
時間外労働は45時間が限度です。

しかし、特別条項付き36協定を締結すれば、この基準を超えて労働させる
ことが可能になります。
この点について、白書で、
「月45時間を超える時間外労働を行わせることが可能となっていても」
という記述をしています。

で、さらに、「月45時間以下とするよう指導を行っている」としていますが、
労働基準法に、「行政官庁は、時間外労働に係る基準に関し、36協定をする
使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者に対し、必要な助言
及び指導を行うことができる」という規定があります。

この点について、【 13-選択 】で、

労働基準法第36条においては、行政官庁は、同条第2項の規定に基づいて
定められる基準(労働基準法第36条第1項の協定で定める労働時間の延長の
限度等に関する基準)に関し、「第1項の協定をする使用者及び( A )
に対し、必要な( B )及び指導を行うことができる」旨定められている。

という出題があります。

ここのところ、労働基準法の選択式は、通達や判例からの出題が続いて
いますが、このような条文ベースの出題もありますから、基本的な条文は、
ちゃんと確認をしておきましょう。

答えは、
A:労働組合又は労働者の過半数を代表する者 
B:助言
です。

そのほか、「同ガイドラインを幅広く周知・徹底する」という記述がありますが、
このガイドラインは、平成29年1月に策定された
「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」
を指しています。
このガイドラインの詳細は白書に記述されていませんが、その内容は注意して
おいたほうがよいでしょう。


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健保法24-10-A

2018-05-03 05:00:00 | 今日の過去問
今日の過去問は「健保法24-10-A」です。


【 問 題 】

この法律において報酬とは、臨時に受けるもの等を除き、賃金、
給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、
労働者が労働の対償として受けるものであり、通勤手当は、自宅
と勤務場所との往復にかかる交通費の実費弁償的な手当のため
報酬には含まれない。


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【 解 説 】

「通勤手当は・・・報酬には含まれない」とありますが、通勤手当は、
被保険者の通常の生計費の一部に当てられているものであることから、
報酬に含まれます。


 誤り。 
 

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