百醜千拙草

何とかやっています

スジを通す

2014-03-21 | Weblog
どうもSTAP騒動、どこまでが表に出るかわかりませんがスキャンダルはこれからが本番のような感じです。

私もSTAP細胞は今ではウソだと思います。Oct4がストレス下で発現するというのは過去にも報告があるので、その点に関しては、多分、部分的には本当でしょう。しかし、Oct4-Gfpと考えられた発光は、死滅したり凝集したりする細胞が出す自家発光の可能性も高く、現に、Nature論文の添付動画を見た人が、現れてくるGFP細胞がどんどんとマクロファージ様細胞に喰われていっている様に見えると言っています。ということは、発光した細胞は、Oct4-GFPであれ、自家発光であれ、いずれにしても死んでいくというのが正しいような気がします。

それはともかく、この一件、当初は単なる論文捏造疑惑であったのが、どうも多数の人々の思惑の上に仕立て上げられたイカサマ劇場であったらしいことがだんだんと明らかになってきました。大手新聞も、その背景を書き始めました。これ以上のゴシップは私も止めたいと思いますが、STAP論文に関して真相(?)をどうも最初にインターネットで伝え出したといわれる謎のポエム、「オホホポエム」の存在を、つい数日前に知って、私も興味本位で見てみましたので一言だけ追加したいと思います。このシュールな詩(?)は、かなり手の込んだ比喩を多く含む暗号仕立てにしてありますが、背景を知る人にとっては、言わんとするところがだいたいわかるようになっています。このポエムの解読、解説を試みるサイトも複数あります。ポエム自体は論文発表の一週間後ぐらい、捏造疑惑が大きく持ち上がる前からインターネット掲示板に現われはじめ、かなり内部に詳しい人が書いたもののようです。全くの第三者が捏造の手口を推測しておもしろ半分に書いたと考えれないわけではありませんけど、もしそうなら、この第三者、この分野の科学知識とともに相当、理研の内情に詳しい上に、アンディーウォーホールのTVコマーシャルを覚えているぐらいの年代で、かつ90年以降にマウス遺伝学の研究を現場でやっていた人で、現在は、おそらく40 - 50歳ぐらいの大学の教授、准教授ぐらいのレベルの人間だと思われます。理研内部の人間だとしても、少なくともシニアポスドク以上でかなりの頭の回る人のようです。

いずれにせよ、大手新聞の報道や先日の植草さんのブログの情報も総合的に見ると、どうもこの論文の発表に際して、相当なステージングがされ、この30歳で「未熟(野依さんの言葉によると)」な人が利用されたことは事実のようです。その背景にあるのは、理研の利権、それからiPSにルサンチマン、男の嫉妬ということのようです。こうなってくると、この研究者の人を「未熟でずさん、教育をしなおす」と会見で言った野依さんも自身、それからおそらくこのイカサマ劇場を演出をしたと思われる実際に論文を書いた人の責任も含めて追求してもらいたいと思います。しかし、このあたりは、結局、犯罪事実でもないと、大手新聞は書けないでしょうから、よくて週刊誌のゴシップ記事で終わって、理研は、この論文の責任を筆頭の人に押し付けて、後は知らぬ顔をすることになるのでしょうね。 さて、もうこれで、このゴシップは本当にやめたいと思います。

クリミアのロシア編入、それがウクライナや日本に及ぼす影響についてちょっとだけ考えていました。EUとアメリカがクリミアの独立とロシアへの編入を認めないからロシアに経済制裁するという話です。日本への影響は、勿論、日本はアメリカの意向に逆らうことはできないが、日本には北方領土というロシアとの領土問題があるということに関します。
 思うに、オバマさん、本当はどーでもいいのでしょうね。クリミアが独立してロシアになれば、ウクライナが減ってロシアの勢力が多少増えるので、面白くない、しかもクリミアのロシア編入はロシアにとっては黒海周辺での、国防、軍事的な利益が大きい、でもアメリカが軍隊を出して大事にするにはリスクが大き過ぎる、しょうがないので経済制裁だ、というあたりが本音なのではないかな、と想像します。アメリカがロシアに対して経済制裁など、大して何の意味もないですから。貿易的にはロシアにとっては中国の方がもっと重要でしょうし、中露の貿易にはすでにドルを使うのを止めているはずです。プーチンはこの展開を見て、こりゃ遠慮は要らぬと思ったことでしょう。EUはどうするか。EU、とくにドイツはロシアに多大にエネルギーを頼っており、EUは実質ドイツが支配しているわけですから、簡単に経済制裁だ、というわけにはいかないでしょう。ドイツにしてみれば、クリミアという本来ロシア帝国の一部だった土地のロシア人が決めた決定に反対して、変に突っ張っても何もいいことはありません。

われわれは、ウクライナ情勢をロシア対EU+アメリカという構図でつい見てしまうわけですが、ウクライナの身になれば気の毒です。そもそもロシアに蹂躙されてソビエト連邦に入り、その後、チェルノブイリに原発を建てられて、事故で国土は汚染され、東側にはロシア人移民が入植して実質ウクライナでなくなっていった、という歴史があります。生粋のウクライナ人の立場からすると、ロシアという隣国の大国に翻弄され、従属させられ、挙げ句にロシア人移民に国土を奪われたという格好になってしまった、という考えているかも知れません。一方、クリミアのロシア人入植者からすると、そこはウクライナではあっても、すでにロシア人の住む土地だ、しかも一時はロシア帝国の一部であった、ロシアを裏切ってEUとアメリカに着くという選択はない、住民投票で独立しよう、という動きになるのも理解できます。しかも、そもそも法的に選ばれた親ロシア派の大統領をEUにつきたい連中がクーデターで引きずり降ろしたことによる、ロシア系住民の反発であるならば、どちらに義があるかと言われたら、ロシア派ではないかな、と私は思います。しかも、クリミアの西側ウクライナからの離脱は、クリミアが住民投票という「民主主義」の手続きに沿って選択したのです。となれば、西側ウクライナのできることは限られています。そもそも不法に政権を奪い取っているのですから、クリミア住民の決断が嫌ならば、力づくで阻止するしかありません。クリミアにしてみれば、力づくで阻止されないように、ロシアを頼んだわけですから、ロシアとしても、背後にEUとアメリカがくっついている西側ウクライナの不法暫定政権がクリミア住民の意思に背いて力づくで従属させて独立を阻もうとするのなら、黙って成り行きを見ているわけにも行きません。客観的に見れば、ロシアはやらねばならないことをやっただけのことでしょう。不法なウクライナ政権に反対してロシア編入を決めたクリミアが、ロシア編入を望んできたのですから、ロシアはイヤだとは言えません。そこにイチャモンをつけてくるアメリカが、結局、脅しの末に決めたことが、大した効果もない「経済制裁」だったので、お笑いになってしまったのです。EUは本気でケンカはできないし、オバマもケンカするだけの元手も意味もないと思っているので、結局、アメリカとEUは口先で厳しい態度を見せるだけで、何もできないでしょう。スジが通っているのはロシアの方と思います。
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