瑠璃(るり)という音と漢字に惹きつけられる。
そうして瑠璃を冠された生き物に魅力を感じてきた。
鳥なら実際に観察したことのあるオオルリやコルリ。
他所から来たルリコンゴウインコは花鳥園で見た。
子どもの頃に追いかけ回していた蝶々の中で、ルリタテハは採ったことも見たこともなく、本と展示標本で見ただけだった。
それがこの期に及んで、生家の周りにいるのを観るとは思いがけないことだった。
先日、飛んでいるのを観て、一瞬でルリタテハだと解った。
じつは名前をしっかり解っていたのではないけれど、ネットで調べて『ああそうそう、これこれ』と思った次第。
1週間ほど経って、今度は杉の木の幹に止まっているのを見つけた。
オオスズメバチが木の周りを飛び回ってから幹に止まったので、何があるのかと良く良く見れば樹液目当てだった。
杉は粘りの強い褐色のヤニを出すけれど、雨上がりには薄まってちょうど良い蜜あんばいになるのかもしれない。
そんな様子を見ているときに、すぐそばに居るのを気づかなかった蝶がが翅を開いた。
瑠璃色の帯が一瞬だけ見てとれた。
翅を閉じて止まっていて、たまに羽を少しだけ開いては、すぐ閉じる。
閉じたら翅裏は木肌に紛れて地味そのものの保護色。
鮮やかな青い模様がときどき閃くのだけれど、全開して欲しいと息を詰めているのに、半開きからすぐ閉じてしまう。
ようやく撮れた最大開き状態がこれ。
下の画像は、閉じたままで開いてくれなかったけれど、ルリシジミではないかと思われる。
これは半月ほど前に庭の百日草に止まっているのを撮った。
ヤマトシジミかもしれないけれど、私がネットで見た画像では、ルリシジミの翅を後方に下げ気味の閉じ方と裏の模様がそっくりなのでルリシジミに決定。