![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/da/9f0e0969e63ff9ec7e424781cb442c3d.jpg)
ハクサイの葉裏に止まっているカゲロウを見つけて、撮りやすいように葉を裏返したけれど逃げずに同じポーズをとったまま動かない。
羽化したからには1日も持たない命だろうに、もう役目を果たしたのか、それとも相手が見つからないまま時間切れなのか。
突き出した前脚と2本のくねった尻尾飾りが面白い。
透けた黒い翅はセクシーというより、絽とか紗を思い出して陰気だったり高級感だったりの様子。
検索してみると候補はいろいろあるけれど、モンカゲロウだと思われる。
尻尾の2本の竿は、雄だけのもので、交尾のときに雌の腹に巻きつけて固定させるためのものだとある。
飾りどころか、『把持子』という重要な道具だとのこと。
前脚も雌をしっかり掴むというより引っ掛けて離さない道具になっているようだ。
珍妙なのは、雌が上になって飛翔しながらの交尾だということ。
雄はえび反りになって、前脚を上げて後ろに回し、雌の体を引っ掛け支え、把持子が雌の腹を掴み、交尾器を挿入させながらの飛翔。
口は羽化した時から退化して役に立たず食餌をとることはできない。
こいつの把持子は曲がっているから、おそらく事後に違いなく、恥を忍んでいる訳ではなさそうだ。
カゲロウと言えば、ウスバカゲロウしか思い浮かばないが、あれは儚いどころか1ヶ月も生きるそうで餌も摂る。
このモンカゲロウの仲間こそ儚さの象徴で、ウスバカゲロウは違う系統であり、幼虫はアリジゴクだ。
ウスバカゲロウを見ると、薄馬鹿下郎と思ったりするけれど、合っているような気もする。