和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

勝義の読書には。

2008-03-23 | Weblog
読書とは、「本を読むこと。」
と【三省堂国語辞典】にあります。
それでは、【新明解国語辞典】は、どう書いていたか。

「[研究調査や受験勉強の時などと違って]
 想(ソウ)を思いきり浮世(フセイ)の外に馳(ハ)せ
 精神を未知の世界に遊ばせたり
 人生観を確固不動のものたらしめたりするために、
 時間の束縛を受けること無く本を読むこと。
 〈寝ころがって漫画本を見たり
  電車の中で週刊誌を読んだりすることは、
  勝義の読書には含まれない〉 」。


 武藤康史著「国語辞典の名語釈」(三省堂)
 武藤康史編「明解物語」(三省堂)
 赤瀬川原平著「新解さんの謎」(文芸春秋)

というのを、あらためて、パラパラ読みしております。
あらためて、新明解国語辞典の「読書」を味わい直してみたりします。

たとえば、「新解さんの謎」では、[ブックメーカー]がひかれております。

ブックメーカー【bookmaker】 
  [金もうけのために](安っぽい)本をやたらに書く人。

赤瀬川さんは、こう引用したあとに、注釈しております。
「これである。ミもフタもない。
金もうけ、安っぽい、やたら、というのがびんびん輝いている。
どうも新解さんは金と文章とをくっつけたくないようだ。
本とか文章というものから、
金の粘液を全部洗い落したい気でいるのがわかる。」(p106)



ああ、そうそう。赤瀬川さんは【勝義】もちゃんと調べていました。

 しょうぎ【勝義】
    [転義や ひゆ的用法でなく]
    その言葉の持つ、本質的な意味・用法。
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