和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

抜歯。

2014-04-01 | 地域
左下奥歯が以前から歯槽膿漏で、
体調が悪いと、痛くなっておりました。
その痛み、だんだんに移動して
耳の後ろが痛くなったりして、
昨日の月曜日に歯医者へいくと
「抜きましょう」と言われ、ハイ。
先週の土曜日頃まで痛くって、
日曜日は、歯医者が休みだし。
というわけで、昨日の月曜日に抜歯。

近くの行きつけの歯医者は、
予約制じゃなくて、順番待ち。
午前中に混んでいると、
午後何人目というように
お願いして、帰ります。

昨日抜歯。
今日消毒。
待ち時間に本をもってゆく。
外山滋比古著「人生複線の思想」(みすず書房)
パラリとひらいたところを、読む。
「脱サイレント・モノローグ」に
こんな箇所。

「声を失った文字、
失わなくても弱くなったことばでは演劇は栄えない。
沈黙の言語ではドラマは成立しにくいが、
代って小説を生む。近代文学において、
演劇が栄える時代は、小説が不振である。
小説のさかんな時代、演劇がふるわないということが多い。
演劇と小説は相互に排他的であるのも、
ことばが声を大切にするか、
観念を重んじるかにかかわる問題であろう。
小説中心の文学が一般的になったのは、
ことばが声を失ってきたためであると
考えてもよいだろう。」(p43)

ちなみに、この文は5頁ほど。
その最後はというと、

「このごろ本が読まれないという声が多い。
ケータイ世代は、サイレント・モノローグから
生まれた本に違和を覚えるのは自然で、
ダイアローグがほしい。
『書きおろし』に対して
『語りおろし』の本がふえているが、
なお、モノローグ的である。
『しゃべりおろし』の本というのはどうか?」(p46)


うん。歯医者の待合室で
このページを、ぼんやり開いておりました。
コメント (2)
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