昨日、林望が登場してきたので、
家にある林望の本をとりだしてくる。
そのなかに渡部昇一・林望対談「知的生活 楽しみのヒント」(PHP)。
パラパラひろげると、
渡部昇一氏の「私は酒が好きです」(p91~)という
箇所が目にとまる(笑)。
そういえば、
吉田暁子著「父吉田健一」(河出書房新社)に
酒に関する箇所があったなあ。
と、まずは、ひらくことに
「父(吉田健一)は、一週間のうちの
六日は『酒は一切飲まない』など、
厳格な生活規律を確立し、
まことに勤勉な人生を送った。
父は家ではお客をする時以外
一切酒を飲まず、外に飲みに行ったが、
帰宅してからもう少し飲み続けることがあって、
私が大学を卒業すると、この帰宅後の
酒の相手を私がするようになった。
父は自分の好きないくつかの詩について
話すことが多かったが、時には
人生についての所感を語ることもあった。」(p98~99)
ひきつづいて、渡部昇一・林望対談から
引用してみます。
渡部】 私は酒が好きです。うちは曽祖父の代から、
三代飲んで身上をつぶした家だから、
酒飲みの遺伝子があるのでしょう(笑)。
しかし、私は普通の日は、夜は仕事をしますから、
酒を飲みません。
酒を飲むといい気分になるからダメなのです。
酒を飲むのは仕事が連続して
昼寝する暇もなかった日の夜です。
そんな日は疲れていてどうせ仕事になりませんから、
そのときは飲んで、あとは寝てしまいます。
それから、非常に楽しい場に身を置いていたら、
これは人生の大事な一コマとして飲みます。
私が外で酒を飲むのは、そういう機会だけです。
私は酔うとどんどん無口になって、
人の話を聞くのが楽しくなります。
誰にも反対せず、誰にも相槌を打つような
「いい男」になるわけです(笑)。
林】 ・・・
私はまったく酒を飲みませんので・・・
渡部】 ある文学賞の審査員だった新聞記者が
言うには、新聞記者で本を書く者と書かない者の差は
非常にはっきりしているそうです。
晩酌をしている者は書かない。それはそうです。
酒を飲めば気分よく寝てしまう。そして、
朝になれば日常の仕事が始まるわけで、
酒を飲んでいたらものを書く時間がない。
ものを書くという作業は日常から
ズレたところにありますから、意識して
そのための時間をつくり出さないと、
どうしたって書けないのです。」(p91~93)
家にある林望の本をとりだしてくる。
そのなかに渡部昇一・林望対談「知的生活 楽しみのヒント」(PHP)。
パラパラひろげると、
渡部昇一氏の「私は酒が好きです」(p91~)という
箇所が目にとまる(笑)。
そういえば、
吉田暁子著「父吉田健一」(河出書房新社)に
酒に関する箇所があったなあ。
と、まずは、ひらくことに
「父(吉田健一)は、一週間のうちの
六日は『酒は一切飲まない』など、
厳格な生活規律を確立し、
まことに勤勉な人生を送った。
父は家ではお客をする時以外
一切酒を飲まず、外に飲みに行ったが、
帰宅してからもう少し飲み続けることがあって、
私が大学を卒業すると、この帰宅後の
酒の相手を私がするようになった。
父は自分の好きないくつかの詩について
話すことが多かったが、時には
人生についての所感を語ることもあった。」(p98~99)
ひきつづいて、渡部昇一・林望対談から
引用してみます。
渡部】 私は酒が好きです。うちは曽祖父の代から、
三代飲んで身上をつぶした家だから、
酒飲みの遺伝子があるのでしょう(笑)。
しかし、私は普通の日は、夜は仕事をしますから、
酒を飲みません。
酒を飲むといい気分になるからダメなのです。
酒を飲むのは仕事が連続して
昼寝する暇もなかった日の夜です。
そんな日は疲れていてどうせ仕事になりませんから、
そのときは飲んで、あとは寝てしまいます。
それから、非常に楽しい場に身を置いていたら、
これは人生の大事な一コマとして飲みます。
私が外で酒を飲むのは、そういう機会だけです。
私は酔うとどんどん無口になって、
人の話を聞くのが楽しくなります。
誰にも反対せず、誰にも相槌を打つような
「いい男」になるわけです(笑)。
林】 ・・・
私はまったく酒を飲みませんので・・・
渡部】 ある文学賞の審査員だった新聞記者が
言うには、新聞記者で本を書く者と書かない者の差は
非常にはっきりしているそうです。
晩酌をしている者は書かない。それはそうです。
酒を飲めば気分よく寝てしまう。そして、
朝になれば日常の仕事が始まるわけで、
酒を飲んでいたらものを書く時間がない。
ものを書くという作業は日常から
ズレたところにありますから、意識して
そのための時間をつくり出さないと、
どうしたって書けないのです。」(p91~93)