今日の産経新聞一面左は
古森義久氏の「あめりかノート」。
はじまりは、こうです。
「これまで考えられなかったことが
実際に考えられる状態となりました。」
この古森氏の文を読んでいたら、
思い出したのが
山岡鉄秀著「日本よ、情報戦はこう戦え!」(育鵬社)
のあとがきでした。
「今、オーストラリアで『サイレント・イノベーション
(静かなる侵略)』という本が話題になっていることを述べた。
チャールズスタート大学のクライヴ・ハミルトン教授が、
中国がいかに合法的にオーストラリアを実質的な属国にしようと
しているかを調査、告発した本である。その内容は衝撃的だ。
2008年、ハミルトン教授は、キャンベラの国会議事堂の外で、
北京五輪の聖火リレーが通過するのを待っていた。そこで、
チベットの自由を訴える小団体を、何千人もの中国人学生が
暴力で圧倒する光景を目の当たりにしたという。
だが、オーストラリア当局は何もできなかったのである。
この光景は、まさに1998年に長野県で日本人が目撃した
ものと同じであり、明らかに組織的な行為だ。それが
ハミルトン教授の心に大きな疑念を抱かせた。
そして2016年、中国共産党とつながりの深い裕福な
中国人ビジネスマンが、自由党と労働党という
オーストラリア二大政党に対する最大の献金者であった
ことが発覚した。そこで、水面下で何か大きなことが
進行していると確信したハミルトン教授が調査を始めると、
驚愕の事実が判明した。オーストラリアの政策、文化、
不動産、農業、大学、組合、そして小学校に至るまで、
すべて中国共産党の影響が及んでいたのである。
・・・・
オーストラリアの自由主義と多文化主義を逆手に取った、
中国による『静かな侵略』が深く進行しているのである。
2005年にオーストラリアに政治亡命した元中国シドニー
総領事館の一等書記官、陳用林氏は『オーストラリアは
中国の浸透工作が最も成功した例だ』と述べている。」
(p217~219)
さて、このあとに
今日9月23日の古森義久氏の「あめりかノート」を
引用したいのですが、
その見出しはというと「中国『統一戦線工作』明るみに」。
せめて、その後半だけでも引用させていただきます。
「・・統一戦線方式とも呼べる中国側の対米工作の特定部分が
ワシントンの半官半民のシンクタンク『ウィルソン・センター』
から9月上旬に学術研究の報告書として発表された。
米国全体の対中姿勢が激変したからこそ堂々と出たような内容だった。
『米国の主要大学は長年、中国政府工作員によって
中国に関する教育や研究の自由を侵害され、
学問の独立への深刻な脅威を受けてきた』
こんなショッキングな総括だった。
1年以上をかけたという調査は、
コロンビア、ジョージタウン、ハーバードなど
全米25の主要大学を対象としていた。・・・
結論は以下の要旨だった。
〇中国政府の意を受けた在米中国外交官や留学生は
事実上の工作員として米国の各大学に圧力をかけ、
教科の内容などを変えさせてきた。
〇各大学での中国の人権弾圧、台湾、チベット自治区、
新疆ウイグル自治区などに関する講義や研究の内容に
対してとくに圧力をかけてきた。
〇その工作は抗議、威嚇、報復、懐柔など多様で、
米側大学への中国との交流打ち切りや
個々の学者への中国入国拒否などを武器として使う。
・・・こうした工作の結果、
米国の大学や学者が中国の反発を恐れて
『自己検閲』をすることの危険をとくに強調していた。
こうした実態は実は前から知られてきた。
だがそれが公式の調査報告として集大成されて
発表されることが、これまでなら考えられなかったのだ。
・・・・・・」
う~ん。
「抗議、威嚇、報復、懐柔」という工作。
古森義久氏の「あめりかノート」。
はじまりは、こうです。
「これまで考えられなかったことが
実際に考えられる状態となりました。」
この古森氏の文を読んでいたら、
思い出したのが
山岡鉄秀著「日本よ、情報戦はこう戦え!」(育鵬社)
のあとがきでした。
「今、オーストラリアで『サイレント・イノベーション
(静かなる侵略)』という本が話題になっていることを述べた。
チャールズスタート大学のクライヴ・ハミルトン教授が、
中国がいかに合法的にオーストラリアを実質的な属国にしようと
しているかを調査、告発した本である。その内容は衝撃的だ。
2008年、ハミルトン教授は、キャンベラの国会議事堂の外で、
北京五輪の聖火リレーが通過するのを待っていた。そこで、
チベットの自由を訴える小団体を、何千人もの中国人学生が
暴力で圧倒する光景を目の当たりにしたという。
だが、オーストラリア当局は何もできなかったのである。
この光景は、まさに1998年に長野県で日本人が目撃した
ものと同じであり、明らかに組織的な行為だ。それが
ハミルトン教授の心に大きな疑念を抱かせた。
そして2016年、中国共産党とつながりの深い裕福な
中国人ビジネスマンが、自由党と労働党という
オーストラリア二大政党に対する最大の献金者であった
ことが発覚した。そこで、水面下で何か大きなことが
進行していると確信したハミルトン教授が調査を始めると、
驚愕の事実が判明した。オーストラリアの政策、文化、
不動産、農業、大学、組合、そして小学校に至るまで、
すべて中国共産党の影響が及んでいたのである。
・・・・
オーストラリアの自由主義と多文化主義を逆手に取った、
中国による『静かな侵略』が深く進行しているのである。
2005年にオーストラリアに政治亡命した元中国シドニー
総領事館の一等書記官、陳用林氏は『オーストラリアは
中国の浸透工作が最も成功した例だ』と述べている。」
(p217~219)
さて、このあとに
今日9月23日の古森義久氏の「あめりかノート」を
引用したいのですが、
その見出しはというと「中国『統一戦線工作』明るみに」。
せめて、その後半だけでも引用させていただきます。
「・・統一戦線方式とも呼べる中国側の対米工作の特定部分が
ワシントンの半官半民のシンクタンク『ウィルソン・センター』
から9月上旬に学術研究の報告書として発表された。
米国全体の対中姿勢が激変したからこそ堂々と出たような内容だった。
『米国の主要大学は長年、中国政府工作員によって
中国に関する教育や研究の自由を侵害され、
学問の独立への深刻な脅威を受けてきた』
こんなショッキングな総括だった。
1年以上をかけたという調査は、
コロンビア、ジョージタウン、ハーバードなど
全米25の主要大学を対象としていた。・・・
結論は以下の要旨だった。
〇中国政府の意を受けた在米中国外交官や留学生は
事実上の工作員として米国の各大学に圧力をかけ、
教科の内容などを変えさせてきた。
〇各大学での中国の人権弾圧、台湾、チベット自治区、
新疆ウイグル自治区などに関する講義や研究の内容に
対してとくに圧力をかけてきた。
〇その工作は抗議、威嚇、報復、懐柔など多様で、
米側大学への中国との交流打ち切りや
個々の学者への中国入国拒否などを武器として使う。
・・・こうした工作の結果、
米国の大学や学者が中国の反発を恐れて
『自己検閲』をすることの危険をとくに強調していた。
こうした実態は実は前から知られてきた。
だがそれが公式の調査報告として集大成されて
発表されることが、これまでなら考えられなかったのだ。
・・・・・・」
う~ん。
「抗議、威嚇、報復、懐柔」という工作。