産経新聞の応援に、ブログで数回書いたら、
思い浮かんだ言葉が『おせっかい』でした。
う~ん。最近読んだ本にもありました。
鷲尾賢也著「編集とはどのような仕事なのか」では
ここらあたりかなあ。
「・・そこにあるのは自分ひとりの世界だ。
読書好きがいないわけではない。しかし、
本のおもしろさを他人に語ろうとしない。
これでは本の力は伝播しないし、拡がらない。
・・・・・・
私たち編集者はもっとおせっかいになってもよい
のではないかと思う。おもしろい、読みごたえのある
本を編集することは大前提であるが、その上で、
作った本、かつて手がけた本のよさを世に押し出す
努力が、もっとなされてしかるべきであろう。
おせっかいは押しつけでもあるが、いまの時代には
かえって必要なのではないか。・・・・・・・
読者へのおせっかい、それはいま編集者に求められて
いる態度のような気がする。・・・
そのくらい追い込まれているいのではないか。」(p205~207)
はい。これは編集者にとっての『読者へのおせっかい』
として語られているのですが、
『そのくらい追い込まれているのではないか』というのは、
部数減少に悩む新聞業界全体にも、同様な感じをもちます。
うん。このくらいにして、
『おせっかい』といえば、
私に思い浮かぶのは、お見合い。
はい。最後は、天野忠の詩『しずかな夫婦』の
はじまりの箇所を引用してみます。
しずかな夫婦 天野忠
結婚よりも私は『夫婦』が好きだった。
とくにしずかな夫婦が好きだった。
結婚をひとまたぎして直ぐ
しずかな夫婦になれぬものかと思っていた。
おせっかいで心のあたたかな人がいて
私に結婚しろといった。
キモノの裾をパッパッと勇敢に蹴って歩く娘を連れて
ある日突然やってきた。
はい。4ページほどのちょっと長い詩です。
そのはじまりの箇所を引用してみました。
『おせっかいで心のあたたかな人がいて』とあります。
この頃、ついぞ見かけなくなりました。