和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

論文読み。

2008-11-24 | Weblog
雑誌「Will」1月号を読んでみました。

  田母神前空幕長独占手記 50枚
  田母神論文の歴史的意義 中西輝政
  「東京裁判史観」の呪縛 渡部昇一

以上3人の雑誌掲載文を読ませてもらいました。
ちょっと引用する前に、11月19日産経新聞「断」の潮匡人の文が
印象に残ります。それから

「『招致』した田母神『参考人』の反論を封殺、与野党で『反省』を迫る。・・・根幹をなす表現の自由すら侵害された。奪ったのは、他ならぬ『文民』である。・・夕方の『スーパーJチャンネル』(テレ朝)では大谷昭宏コメンテーターが『単位が取れないような論文』『まさに稚拙そのもの』と罵倒・・隣の小宮悦子アナも『稚拙ですよね』『文民統制という言葉を勉強していただきたいですね、ぜひ』と追従。
反応したくないが、放言にも程があろう。ここまで言うなら、自分で論文を書いてみろ。・・・」

ちなみに、参考までに雑誌「Will」には問題の田母神論文も全文掲載されております。では、雑誌の田母神氏の掲載手記より、引用

「日本には反日的言論の自由は無限にある。
日本のことをいくらでも悪く言うことができるし、それによって国会が紛糾することもない。一方、親日的言論の自由は極めて制約されている。特に自衛隊に関することと歴史認識については、言論が封じられ、言っただけで問題を引き起こす。今回の私の論文がその典型である。問題になるのが分かっていて何故言うのかという疑問があるだろう。それは、言葉にしないということは少しずつ反日に同調するということを意味するからだ。これまでの歴史の推移を見れば、それは明らかである。そのとき少し譲歩して収めたとしても、次回はもっとつらくなる。もっと言論が不自由になる。この繰り返しでは日本はやがて崩壊してしまう。どこかで踏ん張ることが必要なのである。」(p45)

田母神氏の認識を支持したいと思うのは、たとえば、この箇所などです。

「私が世間に対して制服姿で積極的に発言するようになったのは将官になってからだ。将官の責任は、自衛隊の中の仕事よりは、外圧と戦うことであると認識していたからである。
東西の冷戦は遥か15年以上も前に終結したが、日本国内においては相変わらず冷戦構造が継続しているというのが私の認識であった。日本人でありながら日本国や自衛隊を貶(おとし)めたい人たちが多すぎる。その認識はいまも変わらない」(p36)

具体的には、こうあります。
「集団的自衛権とは、簡単に言えば戦場で友軍としてお互いに助け合う行為である。日米安保条約にも国連憲章にもその権利が謳われているが、政府は日本国憲法で集団的自衛権は、権利はあるが行使出来ないと解釈している。・・・米軍の大多数の兵士は、日本が集団自衛権を行使できないなどということすら知らないから、もし自衛隊が米軍を見捨てる事態が発生すれば、日米同盟はその瞬間に瓦解することになるだろう。」(p46)

中西輝政氏の文は、田母神論文を説明して懇切丁寧。
これは読んでもらうに限りますので、ここでは省略。
ここは、渡部昇一氏の文の最後を引用しておきます。

「田母神論文については、『騒ぐような話ではない』というのが、正常な国の対処だと思います。田母神論文問題で我々がすぐに思い出すのは、昭和53年の来栖統幕議長更迭でしょう。来栖統幕議長は、『現行の自衛隊法では有事の際に対処できないため、現場指揮官が超法規的行動に出ることはあり得る』という主旨で、有事法制の早期整備を促したことで、更迭されました。そしてそれから25年後、武力攻撃事態対処関連三法が成立し、有事法制の基本法である武力攻撃事態対処法が施行されたのです。
ですから今回の田母神論文については、この論文の歴史観が25年を待たずに政府の公式見解になること、従って教科書の見解になることを期待します。その意味において田母神論文は、『村山談話』か田母神論文かという選択を日本人に迫った点において、実に重要だと思っています。
このままでは日本政府は自国の悪口を言う人は大臣や幕僚長にするが、自国に対して誇りを持つことをすすめる人を懲罰するという、おそらく古今東西に例のない国であることを世界に示すことになります。」(p100)
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2 コメント

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Unknown (たろう)
2008-11-26 01:48:15
通りすがりですが、
あれえ、もう売られてるんですか?
私も買います。
素晴らしい解説ですね。
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年間購読。 (和田浦海岸)
2008-11-26 05:47:16
WILLは年間購読しております。
ちょうど、今回で購読満期終了ということで、
購読継続の更新の手紙が同封されておりました。
そこには
「創刊以来4年、予想以上の好評をいただき、月刊誌としては『文芸春秋』に次ぐ売れ行きで・・・6月号は光市母子殺害事件の本村洋さんの独占手記を掲載し、完売、増刷致しました。・・今後とも、ご愛読の程よろしくお願いいたします」と花田編集長の印刷文がありました。
この雑誌を読むと、「文芸春秋」は読む気にならないなあ。というのが私の思い。
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