和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

朝日は簡易書留で訴訟開始。

2017-12-28 | 朝日新聞
産経新聞の社会面(26日)に

「朝日新聞社は25日、
執筆者で文芸評論家の小川栄太郎氏と
発行元の飛鳥新社(東京)を相手取り、
謝罪広告の掲載と計5千万円の損害賠償
を求める訴訟を東京地裁に起こした。」

小川栄太郎著
「徹底検証『森友・加計事件』朝日新聞による
戦後最大級の報道犯罪」

この書籍を出版され、
名誉を傷つけられたとしての
朝日新聞社による賠償訴訟。

朝日の言い分は
「本社には一切取材もないまま、
根拠もなく、虚報、捏造、報道犯罪などと
決めつけている。
事実に反した誹謗中傷による名誉毀損の
程度はあまりにひどく、
言論の自由の限度を超えている」
とコメントを出した。


うん。朝日新聞一面紙面の消費期限が切れ、
「モリカケ」ってなんだったっけ、という
朝日購読者の忘却期限が過ぎてくれるまで、
裁判は続くのでしょう。

さてっと、小川榮太郎氏の語りは
雑誌「正論」2月号でじっくりと読めます。

髙山正之氏との対談です。
そこに

小川】 ・・・本当に。
朝日新聞の広報部長は申入書を出すにあたって、
弁護士や法務担当者に相談しているようには思えないのです。
あれだけの大企業が一個人にいきなり賠償という言葉を
突き付けてくるとは・・・。
私は朝日への回答書を書く上で、
3つの弁護士事務所と相談しましたけれど、
共通して『アホらしくて普通なら相手にしないレベル』
と言われました。
つまり賠償を請求するだけの法的構成が
まったく見えないんですよね。
単に苦情を言ってるだけ。
だからもし社内的に強い姿勢を示すためなら、
厳重抗議と訂正・謝罪要求で止めておけばよかった。
それが『賠償』の1語が入っている。
もう支離滅裂です。

髙山】 そうだよ。僕のも、小川さんのも
簡易書留で郵送されてきたけど、
訴訟にするなら普通、まず内容証明で送りつける。
外には出さないものです。
それで話がこじれたら訴訟へ、
とかいうステップが続くんだけど、
今回の場合は内容証明でもなく、
抗議文を出し、一緒にネットに張り付けた。
なんだか『こんなきついことを言ってやったぜ』
というポーズみたいな印象を免れない。

小川】 しかし、あれは禁じ手です。
・・・・

髙山】 相当な嫌がらせですよね。

小川】 常識的に考えたらこれは
恫喝行為に該当しますからね。
朝日新聞は文句があれば紙面でいくらでも反論できますし、
言論機関としてはまず言論で戦うのが常道です。
朝日の場合、発行部数が公称で650万部でしょう。・・
これだけの大メディアが、まだ8~9万部しか売れていない本の
著者個人に対して恫喝をかけてくるのは
朝日の大嫌いな筈の『権力の横暴』そのものです。
(p55~56)


うん。この12頁の対談は
読み応え満点(笑)。
ということで、この対談からあと一箇所引用しておきます。


小川】 ・・・・
しかし私には迷惑千万な話です。
別に朝日新聞など本当は相手にしたくはないのですから。
ずっとウソの報道に付き合わされて、
疲れ果てているわけですよ。
朝日新聞が何か素晴らしい、創造的な話を出してくるならいいが、
自らの正義を信じ込んで嘘をついて恥じない人達が
政治的影響力を持っているから仕方なく相手にしている。
始末に悪い話です。(p63)


うん。文学とは何か?
もちろん、私には分かりませんが、
ここには、現代の輪郭を彫り上げる言葉があるのじゃないか?
そう感じられてきます。
650万部と9万部。
「ウソの報道に付き合わされる」「始末に悪い話」の裁判の行方。
このシガラミが「現代文学」なのだと、私は言ってみたい。
はからずも、日本文学の最前線に、
躍り出ることになった小川榮太郎氏に拍手。


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