日経新聞の私の履歴書はずっと見ている。
でもつまらないものは実につまらない。気がついてみると月の半ばからまったく見ないこともある。逆に毎朝起きるのが楽しみでしょうがないのもある。
スポーツ選手たちのは面白いのが多い。西本幸雄、野村監督、長島茂雄のはいずれもおもしろかった。最近の吉田元阪神監督のもよかったと思う。
企業戦士、政治家、学者は両極端。先月の電通の成田さんのは若いころの豪傑振りがおもしろかったし、同じ日本領朝鮮出身の野村證券田淵さんのも同様だった。
でもベスト5には、それ以外の人物が入る。
実に面白かったのがゲゲゲの鬼太郎の水木しげるさんである。
日経の履歴書が本になっているのが、水木しげる「幸福論」だ。
彼は劣等生だ。親もできの悪い息子はかわいいとばかり、愛情を注ぐが、何をやってもうまくいかない。まさに極楽トンボだ。ここまでのダメ男は私の履歴書ではきわめて異例だ。
それにしても戦争の場面は実に臨場感がある。
彼は片腕しかない。戦争で受けた傷の具合が悪く現地で切断したのだ。
そこに至る場面で、自部隊が敵の奇襲攻撃を受け、全滅になる直前に逃げまくるシーンがある。ここの臨場感はすごい!
敵の攻撃を受けると同時に、部隊長たちが倒れ始めるのをみて、走る!走る!
逃げまくる!サメが怖いけれど、海に飛び込み泳ぎまくる!ジャングルの中、すべてを敵と思い逃げまくる。このシーンが映画のように画像的な表現ですばらしい名文だ。本当に大変だったんだなあと思うし、戦争世代でなく本当によかったと思った。
運良く終戦を迎えた後、紙芝居の絵描き、貸本漫画の漫画家で生計を立てるが、これがまたスレスレのところで生きている様子がうかがえて、読んでいて感動する。
でもどんなときでもひたすら努力し続けたのが良くわかる。
そうして売れっ子漫画家へのチャンスをつかむ。
ジーンとくるすばらしい「私の履歴書」だ。
でもつまらないものは実につまらない。気がついてみると月の半ばからまったく見ないこともある。逆に毎朝起きるのが楽しみでしょうがないのもある。
スポーツ選手たちのは面白いのが多い。西本幸雄、野村監督、長島茂雄のはいずれもおもしろかった。最近の吉田元阪神監督のもよかったと思う。
企業戦士、政治家、学者は両極端。先月の電通の成田さんのは若いころの豪傑振りがおもしろかったし、同じ日本領朝鮮出身の野村證券田淵さんのも同様だった。
でもベスト5には、それ以外の人物が入る。
実に面白かったのがゲゲゲの鬼太郎の水木しげるさんである。
日経の履歴書が本になっているのが、水木しげる「幸福論」だ。
彼は劣等生だ。親もできの悪い息子はかわいいとばかり、愛情を注ぐが、何をやってもうまくいかない。まさに極楽トンボだ。ここまでのダメ男は私の履歴書ではきわめて異例だ。
それにしても戦争の場面は実に臨場感がある。
彼は片腕しかない。戦争で受けた傷の具合が悪く現地で切断したのだ。
そこに至る場面で、自部隊が敵の奇襲攻撃を受け、全滅になる直前に逃げまくるシーンがある。ここの臨場感はすごい!
敵の攻撃を受けると同時に、部隊長たちが倒れ始めるのをみて、走る!走る!
逃げまくる!サメが怖いけれど、海に飛び込み泳ぎまくる!ジャングルの中、すべてを敵と思い逃げまくる。このシーンが映画のように画像的な表現ですばらしい名文だ。本当に大変だったんだなあと思うし、戦争世代でなく本当によかったと思った。
運良く終戦を迎えた後、紙芝居の絵描き、貸本漫画の漫画家で生計を立てるが、これがまたスレスレのところで生きている様子がうかがえて、読んでいて感動する。
でもどんなときでもひたすら努力し続けたのが良くわかる。
そうして売れっ子漫画家へのチャンスをつかむ。
ジーンとくるすばらしい「私の履歴書」だ。