山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

南アルプスユネスコエコパーク北杜市「水の恵みの贈りもの」 本編

2016年05月24日 | 番外編
南アルプスユネスコエコパーク北杜市「水の恵みの贈りもの」 本編



 平成27年8月、このプロモーションビデオ撮影のためにディレクターとカメラマンと3人で甲斐駒ケ岳に登りました。8月はめったにスッキリと晴れることが無いのですが、この日は富士山が姿を現し、さらに滅多に出会えない甲斐駒ケ岳の雷鳥に出会うことが出来た奇跡の1日だったと思っています。足に豆をつくりながら黒戸尾根を下山したカメラマン、日が暮れた夕方7時過ぎに竹宇駒ケ岳神社に到着してほっとした事など、ビデオには現われていない苦労がありました。その時に撮影したカットはさほど多く使われているわけではありませんが、水をテーマに良く出来たプロモーションビデオだと思います。ご堪能ください。
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山梨県県南部の着生植物その後  平成28年5月17日 

2016年05月24日 | 花・花・花
 ダイヤモンド富士の撮影に南部町思親山までやって来たので、折角なので着生植物の生育している場所まで足を延ばしてみた。既に終わってしまっているものがほとんどだろうが、見ごろを迎えている花もあるはずだ。

 現地に到着して木を見上げて花を探すが・・・たくさんあったはずなのにほとんど見当たらない。踏み跡が不明瞭ながら付いており、最近この場所に来た者が居ることは間違いない。簡単に見つかったはずの蜘蛛も萱もあまり見当たらない。これはひょっとして・・・あまり思いたくは無いのだが盗掘ではないだろうか??


    梅の木に着生していたカヤラン。もう花は散って結実している。他にもたくさんあったはずなのにほとんど見当たらない。


    こちらも梅の木に着生していたヨウラクラン。満開。


    露がしたたるヨウラクラン。

 場所を移動して今度はアカマツの林を訪れる。ここは盗掘された様子は無い。


    アカマツの木に着生したヨウラクラン。


    同上。こちらの株は大きい。


    望遠レンズで撮影。


    咲き残っていたカヤランと結実したカヤラン。右の株のバナナのような長い房は昨年の種と思われる。


    朝日に生えるカヤラン。

 さらに場所を数ヶ所移動して梅の木を調べてみると、他の場所でも着生植物を発見できたが、数は決して多くは無い。


    カヤランはもう終わり。


    結実したカヤランと、左上に小さな葉が出ているのが嬉しい。


    木と同化しているかのように根を延ばすカヤラン。


    大株のクモラン。


    蜘蛛が3株+α

 稀少な着生植物が数種類自生しているこの里山だが、観察中に出会った地元の方はこのような植物があることは全く知らなかったようで、これらの植物の生育環境などをお話しして花の尊さを語ったところ、たいへん感動しておられた。盗掘とは思いたく無いのだが、これらの花たちがこれからも気持ち良くこの地で育って行ってくれることを願う。
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久しぶりの山上からのダイヤモンド富士 思親山  平成28年5月17日

2016年05月24日 | 山梨百名山
 先週から佐野峠から思親山の界隈でダイヤモンド富士が撮影できる季節となっていたが、別の山の花探しを優先させていてこちらには来られなかった。この日は思親山山頂からだと富士山の中央あたりから昇るダイヤモンド富士が見られる日で、数年前に伐採されて展望が開けた山頂の佐野峠側斜面からだと白山岳の真上から朝日が昇り、うまくすれば2つか3つに割れるダイヤモンド富士が撮影できる計算だった。さらに低気圧が北東の海上に去り、軽い冬型の気圧配置となって空が晴れる可能性がきわめて高い。季節が季節なだけになかなか見ることが出来ないこの季節のダイヤモンド富士を撮影するにはこの上ない条件が揃った。

 前日は私的な食事会・送別会があり、夜9時半に会を終えた後佐野峠に向かう。南部町で食料と水を調達するはずだったのだが、内船駅前のコンビニエンスストアは24時間営業では無く、11時過ぎに到着した頃には店のシャッターは閉まっていた。食料はともかく、飲み物は必要なのでさらにその先の十島駅近くまで行ってようやくコンビニを発見し、調達できた。佐野峠に到着したのは未明1時になってしまった。

 月明かりに照らされた富士山が肉眼でもはっきりと見える。あわやくば富士山の上に昇って来る夏の大三角形を撮影したかったが、この頃には富士山の遥か上に昇ってしまっており、月明かりのために天の川は見えない。富士山の裏側に少しばかり雲が出ているが、雲画像から見てこれから晴れてくる可能性が高い。山頂のダイヤモンド富士の時間は5時17分ごろ、山頂までの時間を1時間と見て、さらにカメラのセット時間30分を見込んで、4時には出発しないといけない。携帯の目覚まし時計を3時45分にセットして車の助手席を倒してシュラフにくるまって寝る。


    未明1時20分の佐野峠から見る富士山。後ろに雲が出てはいるが、月明かりに照らされて肉眼でもはっきりとその姿が見える。


 翌朝は3時半に目が覚めた。起き上がると隣に車が止まっていて、男女2人が三脚を出して撮影の準備をしていた。どうやらダイヤモンド富士狙いで思親山に登るらしい。軽く朝食を済ませて2人に少し遅れて歩き出す。山頂手前の伐採地のところでGPSを取り出して記録させておいた白山岳から昇るダイヤモンドの位置を探っていると、さらにもう一人カメラマンがやって来た。なんとそのお方は私が所属する嶺朋クラブの顧問をされている、写真家の上野巌先生だった。お互いにビックリ! 私は1台のカメラをタイマーリモートコントローラーをセットして仕掛けた後、山頂で3人と合流する。5時に到着したのでダイヤの時間まではまだ15分あり、余裕でもう1台のカメラをセットできた。2代目のカメラもタイマーリモートコントローラーでダイヤモンドになる1分前から1秒間隔のインターバル撮影で連続撮影するようにセットし、さらにもう1台は手持ちで自由に撮影するようにして、計3台のカメラを使って撮影を試みた。


    手持ちのEosM2画像。山頂から撮影。


    こちらが三脚で固定して1秒のインターバル撮影を行ったEos40Dの画像。


    山頂が輝き、もうすぐダイヤモンドが輝き出す頃。


    同上


    ダイヤモンド富士が始まった。


    上の雲が邪魔して輝きがいまいちだが、これくらい出てくれればこの季節ならば上出来だろう。


    思親山のダイヤモンド富士


    まずまず楽しませていただきました。


    こちらがEos40D、200㎜望遠レンズ画像。








    やはりこのレンズはこのゴーストが出てしまうのが最大の難点だ。

 そして本命だった白山岳で割れるダイヤモンドだが、カメラを回収に行くとシャッター音が聞こえて来ない。これはおかしいと見てみると・・・タイマーリモートコントローラーのセットミス。インターバル1秒で設定したはずだったのだが、これを間違えて撮影開始までの時間、20数分でセットしてしまったため、ダイヤモンドになる1分前の画像が1カットしか撮れていなかった。残念。


    白山岳で割れるダイヤモンドを狙って仕掛けたEos7Dにボーグ300㎜をセットした画像。


    タイマーリモートコントローラーのセットミス、撮れていたのはダイヤモンド富士1分前の1カットのみ。痛恨のミス。


    雲海と朝日を撮って下山。

 久しぶりの山上から見るダイヤモンド富士でそれなりに良かったのだが、どうも単調なダイヤモンド富士の撮影では最近は物足りなく感じてしまう。折角のダイヤだったのに本命と思っていた白山岳のダイヤが撮れなかったのは痛かった。離れた場所で3台のカメラを同時に操るのはやはり難しそうだし、撮れた画像も気合が抜けてしまっているように感じてしまう。撮影は1台入魂のほうが良いのかも知れない。それと、この方角からみる富士山の剣ヶ峰は尖り方がなだらかとなり、剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士の撮影は難しいように思う。一方、白山岳は小さく尖りさらにその手前に雷岩の突出があって、軌道がうまく合えば3つ子のダイヤモンドが撮れる可能性が高いと思われる。条件と日程が合えば再挑戦したい。


 
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バリアンスルートの花探し しかし探し物は見つからず  平成28年5月15日

2016年05月24日 | 山梨無名山
 南アルプス前衛の山へうーさんを誘って花探しに出かける。先週下見をしておいた沢だが、途中で二手に分かれているので、左側の沢を登って稜線まで抜け、稜線を回り込んで右側の谷の上から沢を下って来るという登りも下りもバリアンスルートの谷だ。先週の急峻な谷に比べるとこちらのほうが傾斜が緩いので歩き易いとは思われるが、どうなるかは歩いてみないとわからないので30mザイルを持って入山する。標高差は約600mだが、バリアンスルートのこの標高差は決して簡単では無いだろう。かつ、直登では無くて斜面を右往左往しながら花を探しながらの登山、果たしてお目当ての花が見つかるかどうか??


    沢の分岐点。左手の沢を登る。


    登って行くと間もなく沢の源頭に出た。岩の間から水が湧き出している。


    ここからは枯れた沢の斜面や尾根を右往左往しながらジグザグに登って行く。


    イチリンソウ、ニリンソウは葉がたくさん出ていたが花はまばらに咲いている。


    イチリンソウとニリンソウが混在


    イチリンソウ


    青々と茂る草地の斜面に出た。探し物があるとすればこんな場所だと思うのだが・・・


    そこにあったのはハシリドコロの畑。


    そして大きな葉を広げるバイケイソウたち。鹿の食害の跡地なのだろう。


    ヤマシャクヤクは葉をたくさん見かけるが花を付けている株はきわめて少ない。


    ニリンソウ


    ヤマエンゴサク


    急登が終わって傾斜が緩くなってきた。もうすぐ稜線に抜ける。


    稜線付近もバイケイソウの山。登って来た斜面を含めて、徹底的に鹿にやられているという印象を受ける。

 3時間半ほどで稜線に抜け出たが、この程度の時間で登れればまだ早いほうだろう。うーさんと2人で広範囲の斜面を右往左往しながら登って来たつもりだが、探し物の花がありそうな場所は全く見つからない。稜線で食事をとって大休憩し、場所を移動して今度はもう一方の沢の上部から谷に下る。


    日当たりの良い尾根道沿いに咲いていたタチツボスミレとワチガイソウの群落


    沢に向かって窪んだ斜面を下るが、そこはクサタチバナの大群落。


    奇妙な葉っぱが・・・と近付いてみればテンナンショウ。


    昨年も別ルートで花を探してこの場所に出た。探し物は見つからず、ここでしばし休憩。


    このゴシャゴシャな藪の中が怪しいが・・・それらしきものは無し。


    見つかりませんね~。もうすぐ沢の合流点。

 今回歩いた沢沿いの斜面が最も可能性が高いと思っていたのだが、残念ながら発見できず。問題なのは発見できなかったこと以上にその花が咲きそうな環境の斜面が全く見当たらず、手ごたえが全くないということだろう。難航はするだろうと予想はしていたが、草の生い茂るそれらしき場所は沢を詰めればそれほど難無く見つかるだろうと予想していたのだが、そのような環境の草地は全く見つかりそうな気配が無い。それと同時に、この環境では探し物の花が鹿に食べられてしまうか、山肌の乾燥化によって絶えてしまう可能性が高いということだろう。なんとしても探し出して何らかの対策をとらなければならないであろうが、見つからないことには対処の仕様が無い。探し物とはこの山にしか生育していない穂先の突き抜きの草。次週は隣の沢に挑む。  
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