山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

スズムシソウと大きな葉の草 富士北麓の森  平成28年5月23日

2016年05月25日 | 花・花・花
 そろそろこの花が満開を迎えていることだろう。今年もこの虫の羽根のような草を見たくなり出かけてみた。


    この場所は昨年よりもたくさん咲いていて、株も増えている。一歩間違えば踏まれてしまいそうな場所で、木で囲いをつけてきた。


    少し薄暗いこの場所は周りの木が伸びて日あたりが悪くなっていた。数はあまり変わらないか少し減ったようにも見える。


    不思議な形をした草、スズムシソウ。

 さて、場所を変えて数年前に見つけたきりでその後探しに行っても見つからない草を探しに行く。尾根から下がったほうが近いはずなのだが何度探してもそれらしき場所に行き着かない。ずっと思っていたことは、これは探す尾根と斜面が違っているのではないかということだ。そこで今回は遠回りながら、最初に見つけた時と同じコースを、下の谷から尾根に向かって登り上げてみることにした。


    こんな斜面の上にあったはずだが・・・


    急斜面をトラバース。見つからない。

 自力では見つけられなかったのだが、同行していた方が向こうの斜面で「あったぞー」と叫んでいる。ピークまで登ってそちら側の斜面に行くと・・・本当にあった。しかしこれは私が見たのとは別の株だ。しかしまだ残っていてくれたことには変わりは無い。花を咲かせた様子は無いが立派な大きな葉を出している。きっといつか花を咲かせてくれることだろう。GPSで位置を確認すると、やはり探しに行った場所とは別の斜面だった。


    元気に大きな葉を出しているが、花が咲いた様子は無い。


    しかし生き残っていてくれてほっとした。


    いつか、立派な花を咲かせて見せてください。


    今日は再会できて良い1日でした。

 5月にはいってから花探しは空振りが多かったのでこの日の再開は本当にうれしかった。もし何年待っても花を咲かせてくれないようならば、何か対策を講じなければならないが、今回の元気そうな葉を見る限りでは数年で花を咲かせてくれそうに思う。また来年会いましょう。
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先週に続き南アルプス前衛の山を訪れる  平成28年5月22日

2016年05月25日 | 山梨無名山
 探し物の花は全く見つかる気配が無い。おそらく草が生い茂る茂みの中が怪しいと思っているのだが、そのような環境の場所が見つからない。おそらくは沢の源頭辺りの少し湿り気のある場所が怪しいとにらんでおり、今回は沢の源頭あたりを水平にトラバースして探してみたいと思う。


    今日はここから入ってみよう。


    倒木でゴチャゴチャな沢。右の沢に入る。


    沢の源頭付近。この上で枯れ沢に変わる。


    緑は豊かだが生えているのはフタリシズカ。


    そしてクサタチバナ。鹿の食べない草ばかりが残っている。


    日当たりの良い場所では開花しているクサタチバナ。


    草地があったかと思えばハシリドコロの群生。


    トラバースして尾根を越え、隣の沢の源頭に着く。


    岩の間からきれいな水があふれ出ている。


    しかしここにあるのはバイケイソウ。


    時折見かけるのはラショウモンカズラ。


    さらにトラバースすると、森の妖精でも出てきそうな緑豊かな森に出た。しかし、生えている草はハシリドコロ。


    水があふれ出る美しい森。


    木の根元から水が湧き出している。


    岩の下から湧き出る水。


    クリンユキフデ


    ミヤマハンショウヅル

 だいぶ斜面をトラバースしていくつかの沢の源頭を見て回ったが、やはりそれらしき草が生い茂る場所は見つからない。あるのはバイケイソウ、クサタチバナ、ハシリドコロ、フタリシズカばかりで、目的の花は発見できない。さらに尾根を越えてトラバースしたがその先は枯れた深い谷になっていたため、急登の尾根を稜線に向かって登り上げた。


    急峻な斜面を滝のように沢が流れている。その上に尾根を巻いて登ってみる。


    急斜面の途中から勢い良く水が流れ出していた。ここが沢の源頭。


    この先は枯れた急峻な谷のため、この尾根を上に登るがかなりの急傾斜。木の根っこにつかまりながら必死で登る。


    ツバメオモト


    イチリンソウ


    ハシリドコロに混じってヤマシャクヤク


    ユリワサビ


    シダの生い茂る森


    水源から離れるとやや乾燥した斜面になり、生えているのはフタリシズカ。


    上に稜線が見えてきた。このあたりはバイケイソウの森。


    もう少し。


    登山道のある稜線に抜け出た。

 斜面をかなりトラバースして探し回ったので、稜線に抜け出るまで6時間もかかった。稜線の道を進むと保護柵で囲われた草地に出るので、そこまで行って大休憩、遅い昼食をとる。2時ごろまでにはこの場所に到着するはずだったのだが、時間は3時を回ってしまった。斜面でだいぶ踏ん張ったので足が痛い。ゆっくりのペースで下山するが、いつもの癖で怪しい斜面があるとついつい入り込んでしまう。おかげでまたまた下山にもかなりの時間を費やしてしまうことになる。


    保護柵で囲まれた内側は豊かな緑が蘇りつつある。地面を覆い尽くすマイヅルソウの大群落。


    キジムシロとシロバナノヘビイチゴの大群落。


    下山道の脇に咲いていたルイヨウボタン。山の斜面にもこの花の葉だけはたくさん見かけた。


    ルイヨウボタン


    ウスバサイシン


    ミツバツツジ


    登山道を外れて森の中に入ると、ミヤマスミレの群落があった。


    合唱するラショウモンカズラ


    シダの生える斜面


    次回はこの上部の探索だろうか?


    この滝の源頭も今日は巡り歩いてきたはずだ。

 夕暮れが迫る6時少し前に車を止めた場所に戻り着いた。本日も自分ながらには充実した探索登山だったと思うのだが、探し物は見つからずそれらしき草地にもめぐり逢えなかった。おそらく保護柵で囲まれた場所以外は、この山の全域が現在はこのような状況になってしまっているのではないだろうか?花探しだけでなく、山の状況を見ることも探索のうえで必要なことだと思う。ほとんど収穫はなかったが、まだまだこの山の探索調査は続ける。    
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