山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

ダケカンバ越のダイヤモンド富士再び 雨ヶ岳へ  平成29年1月29日

2017年01月29日 | 御坂・毛無・天子山系
 秋の雨ヶ岳ダイヤモンド富士はカメラの設定を失敗していまいちのダイヤモンド富士になってしまった。今回はリベンジで冬の雨ヶ岳を訪れた。

 コースタイムでは3時間半くらいであるが、私の足ではどう見ても4時間はかかる。ダイヤの時間が7時20分ごろ、逆算すると3時半までには歩き始めないと間に合わない可能性がある。目覚まし時計を未明1時半にセットして夜の8時には布団に入り込んで寝る。この日は早朝から朝霧高原にダイヤモンド富士撮影に行っていたおかげで1日中眠く、すんなりと寝付くことが出来、予定通り1時半に起きて出発した。空には雲が多く、星が時折雲の隙間から見える程度だ。これで大丈夫なのか?富士山が見えないのではないかという不安がよぎったが、雲海の上のダイヤを狙うならばこんな天気の日でなければ見られないし、凄い写真とダメな写真はほんの紙一重ということは身に染みてわかっている。登らなくて後悔するよりも登ってガッカリするほうが遥かに益しで、次に繋がる。ここは勝負、3時15分に静岡側の根原から端足峠経由で雨ヶ岳を目指す。


    4時45分、端足峠到着。空には雲が多く、その後富士山は雲に巻かれてみえなくなってしまった。

 気温は低かったが風が無く、オーバージャケットを着て歩くと汗をかく。端足峠で衣服を調整して、いよいよ雨ヶ岳への急登にさしかかる。雪道ではあるが適度に雪が締まっていて、軽アイゼンの掛かりが良くてほとんどスリップしない。順調に1500m小平坦地まで1時間で登り、その頃から空が明るみ始めて富士山が見え始めた。裏側に大きな雲が出ているが、富士山は山頂が綺麗に見えている。少しずつ雲が小さくなっているようで、小平坦地から先の更なる急登を登って富士山の見える尾根まで到着すると、富士山の裾野には雲海が広がっていた。ここで三脚とカメラをセットし、担いで撮り歩きながら山頂を目指す。


    6時半、富士山の見える尾根筋に登り着いた。富士山の裾には雲海が広がり、空の雲はだいぶ小さくなった。


    裾野の雲が朝焼けに染まり、富士山の山頂は雲から抜け出して見えてきた。    


    雲海に浮かんだ朝富士


    富士山の上に出た雲が朝日を浴びて輝いた。

 よし、今日はいただき!とこの時は思ったのだが、山頂に到着する直前に何度も失敗している霞んだ雲が雨ヶ岳山頂に流れ始めた。竜ヶ岳でも何度も苦い思いをしているが、今日は竜ヶ岳よりも300mほど標高が高い雨ヶ岳だ。見下ろす竜ヶ岳は既に雲に覆われているが、ここならばなんとか・・・祈るように山頂に到着した頃には願いが通じたのか雲は消えてくれた。ダイヤの時間まであと10分ほど、秋はタイマーリモートコントローラー任せで失敗したので、今回は自分でシャッターを切ることにして、もう1台のコ・ボーグはサブカメラとして並べてセットし、おまけのつもりでシャッターを切るようにした。裾野に雲海が広がってくれたうえに空には適度な雲が出てくれた。何度も訪れている雨ヶ岳ダイヤモンド富士撮影の中で、一番良い条件が揃った。


    念願だったダケカンバ越しのダイヤモンド富士、もうすぐ始まる。今度は慎重に!


    いよいよ始まったダイヤモンド富士。山頂の薄雲で光は弱いが、これはこれで良し。


    ダケカンバ越しのダイヤモンド富士。今度はきっちりと。


    撮れました。


    雲上の富士山とダイヤモンド


    場所を変えて。
    

    雲海を照らす朝日


    素晴らしき朝に感謝。

 頑張って登った甲斐があって、毛無山塊のダイヤモンド富士では今までで最高の景色に出会うことが出来た。朝霧高原での撮影とは比べものにならないような満足感と達成感にひたることが出来た。この自己満足感こそが次の山への意欲と期待を抱かせてくれるのであろう。
コメント (4)
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剣ヶ峰のダイヤモンド富士 再び朝霧高原へ  平成29年1月28日

2017年01月29日 | 番外編
 昨年から蓄積したデータがあるので、朝霧高原からだと天候条件さえ良ければおそらく確率的に90%以上で剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士の撮影は可能なレベルに到達した。しかしティアラと呼ばれる多重分割はなかなか難しい。前回のデータを解析して今回はその時よりもやや右寄りのポジションでダイヤを狙ってみた。行き先は富士宮道路沿いよりも若干距離を離して、東海自然歩道沿い、A沢貯水池の近傍である。


    本日の撮影地。雪原の向こうに富士山が見える。


    しかし、この日は霞が多く、チカッと光芒が出るダイヤの撮影は難しい。


    600㎜レンズセット完了。


    左右ほぼ同時に光が現われ出した。


    右が3分割、右が2分割くらいになっていると思うが、この日は空の霞のため光り方が弱い。


    さらに左にはもうひとつ小さな光。


    剣ヶ峰の真ん中に太陽の頂部が現われたが、この日は輝いてくれなかった。


    もう融合している。


    こちらが220㎜コ・ボーグレンズ。ピカリと六角形の光が2個出現。


    さらに右側に小さな光がもう1個。


    あっという間に終了。


    雪原を照らすダイヤモンド富士

 位置的にはあと3~5m左寄りで良かったのではないかと思う。しかし、ここまで来るともはや運試しというよりもどこまで割れて満足するかという問題になってくるような気もする。ティアラの達人の話では、富士山に出来るだけ近付いたほうが撮り易い(多重分割しやすい)と言っていたが、そう言われるとへそ曲がりな私はもっと距離を離して撮ってやろうと思ってしまう。まだしばらくはこの界隈のダイヤ撮影の機会があるので、さらに追跡してみたい。

 天気も良いことだし、今後の撮影地偵察を兼ねて、まだ歩いたことが無い根原界隈の東海自然歩道を散策してみることにした。


    A沢貯水池は飲料水を貯めているので、人の立ち入りは禁止されている。しかし、心無きカメラマンの仕業か、フェンスにはところどころ穴が開いている。


    その穴から撮影している私もゲスカメラマンの一人だろう。


    以前から訪れてみたいと思っていた根原吊り橋。


    お~っ、これは・・・意外とショボい。


    吊り橋を入れて富士山が撮れないかと場所を探したが、良い場所は無い。


    草原からの眺望


    護岸工事現場からの眺望


    良く出来ている東海自然歩道。しかし、折角作ったのに歩く人がどれだけ居るのか?


    分岐点に出て、こちらは朝霧高原道の駅に至る道。抜群の富士山の眺望だが、残念ながら一般車はこの場所には入れない。


    朝霧高原道の駅に至る途中で左に入る。この界隈はどこからでも富士山の眺めが抜群。


    高台に登る。カシワの木と富士山


    廃屋と富士山

 ふもとっぱらに至る中間点あたりで折り返して根原の駐車場に戻った。2時間半ほどの散策だった。朝霧高原道の駅の西側は広大な草原が広がり、抜群の富士山の眺望が得られることが分かったが、残念ながら一般車は入れないのでもし撮影に行くならば歩いて行かなければならない。とはいっても、30分も歩けば良い場所が確保できる。



   
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