もうすぐ梅雨を迎える季節なので、春と呼ぶには遅いが、山の上はまだ春を迎えたばかりで花はまだ一部しか咲き始めていない。昨日黒戸尾根の五合目小屋跡地で見たミヤマハタザオが気になっていた。あれは私が山に登るきっかけを作ったクモマツマキチョウの食草である。10数年前に櫛形山のアヤメ平で一度その美しい蝶に出会ってからは、何度も訪れている櫛形山であるがその蝶を見かけたことが無い。植物は根が残っていれば花が咲かずとも何年かして復活することはある。しかし虫はそうは行かず、1年ごとに生まれ変わるので一度絶えてしまったものが復活することはまず期待できない。しかし、植生が復活してきたアヤメ平や裸山ならば、ひょっとしたらまた飛んでいるのではないか?そんな淡い期待を抱いて、櫛形山を訪れてみたくなった。
前日累積標高差1,600m、往復距離約16㎞を歩いたので、きっと足が痛いだろう、と思ったが意外とそうでもない。しかし、歩けばきっと足が上がらないだろう、と思ったがそうでもない。若干の足の疲れは残っているが、むしろ前日よりも快適に歩ける・・・気がする。池の茶屋から櫛形山の山頂に至るやや急な斜面を登るが、自分でも驚くほどに足が進む。これならば大丈夫そうだ。三角点手前から櫛形山の藪の中に踏み込んで植生の様子を見ながら、まずは櫛形山山頂を目指す。(写真が超多量なので、前編と後編に分けます。)
登山道の入り口からいきなりこんな花が咲いている。
ホソバノアマナ。山梨県では絶滅危惧種Ⅱ類に入っている。
保護柵の中は緑が豊かである。花は終わっているがこれはコセリバオウレンではないだろうか?
イワセントウソウ
ズダヤクシュ
ツバメオモト。どれも元気いっぱいという感じで咲いている。
櫛形山三角点への登りではシロバナノヘビイチゴがたくさん。
振り返って見る荒川・赤石・聖岳
途中の休憩ベンチから見る白根三山。夜に星の撮影に来るにも良さそうな場所だ。
北岳はどこから見ても格好良い。
大きなダケカンバが出迎えてくれる。
ルートを外れて樹林帯の中に入る。シダの生える森。
圧巻のトリカブト群落。これだけ生えていると花の時期に再訪してみたくなる。
お決まりのマルバタケブキ群落。これらは鹿が食べない植物ばかり。
正規ルートに戻る。山頂付近のコメツガ大木。
櫛形山山頂に到着。
当初は保護柵の中と周辺だけ観察して帰る予定だったので、自宅を出たのが9時過ぎ、池の茶屋から歩き始めたのが11時20分だったので、櫛形山山頂で既に時間は午後1時20分である。山頂の看板には裸山まで50分、アヤメ平まで1時間20分と書かれている。あまりゆっくりも歩いていられなそうだ。足は問題無さそうなので少しピッチを上げて歩き、40分で裸山山頂に到着、昼食を軽くとった後、裸山裏側のバリアンスルートを下って西側(モミジ谷側)の入り口からアヤメ平に入った。アヤメ平のゲートには2時半に到着した。
バラボタン平。ここも鹿の食害でマルバタケブキの森になってしまっている。
スイカズラ科アオバヒョウタンボク(スルガヒョウタンボク)。鹿の好物で、保護のため柵で囲われている。山梨県絶滅危惧種ⅠB類。
裸山。まだ春早く、花は咲いていない。茶色い穂は昨年のアヤメ。
裸山山頂と白根三山。ここで10分ほど休憩して昼食。
鳳凰山と早川尾根に挟まれた甲斐駒ケ岳がエベレストのような三角錐を描いて格好良く見える。
裸山のミヤマハタザオ。花が咲くこの季節にクモマツマキチョウが飛ぶはずだが、全く姿は見えず。
裸山裏側のバリアンスルートを下ってアヤメ平に向かう。途中のタカネフタバランは小さな花穂が出たばかり。
ミヤマスミレの群落があった。
ミヤマスミレ。若干時期を過ぎている。
アヤメ平到着。まだ春早く、花はほとんど咲いていない。
アヤメ平に到着した。ミヤマハタザオがちらほらと咲いているが、お目当ての蝶が飛んでいる様子は無い。たまに飛んでいるのはモンキチョウだった。やはり櫛形山のクモマツマキチョウは絶滅したと考えたほうが良さそうだ。どこからかまた飛来して住み着いてくれるのを期待するしかないのだろう。
花はまだほとんど咲いていないがスミレならば咲いているはず、と見渡すが、咲いているのはタチツボスミレくらいだ。しかし、先に進むと紫色鮮やかな大きなスミレが目についた。期待していたサクラスミレだ。しかも想定していた以上にたくさん咲いている。
タンポポがあった。萼片は開いておらず、二ホンタンポポだ。
居ました。期待していたサクラスミレ。距離が遠い、望遠レンズを持ってくるんだった。
足元にも咲いていた。
ゴージャスなサクラスミレを満喫。
ミツバツチグリがたくさん咲いている。ミヤマハタザオはちらほら咲いているが蝶はモンキチョウくらいだった。
アヤメ平の避難小屋前で小休止する。時刻は3時15分だ。周回して池の茶屋に戻るには十分な時間だ。しかし、今回は以前から歩いてみたいと思っていたルートがあった。あまり人が歩くことが無い櫛形山南側を回る巡視歩道である。コースタイムでは1時間半で歩けるようだが、花を探しながら2時間かけて歩いてみたい。逆算すると4時半までに管理歩道の入り口に到着すれば良いことになる。そこまでの移動時間は1時間くらいだろう。ピッチを上げて管理歩道入り口に移動する。
林の中ではもうすぐ咲きそうなマイヅルソウのお花畑
いつもと葉の形が違うテンナンショウ。何これ??
別の場所でも見かけた。ネットで調べてみるとこれはどうやらユモトマムシグサらしい。葉が5枚で辺縁が荒い鋸歯、花が葉よりも上に出る。
樹林帯の中を急ぎ足で進む。
4時5分、管理歩道の分岐に到着。道標ではここから池の茶屋まで90分、時間的には楽勝で日没までに到着できる・・・はずだ。
ここから先は今までに歩いたことが無い櫛形山の道だ。どうなっているのか?あまり歩かれている様子が無いので荒れているのでは??といろいろ考えつつ、初めて歩く道に進む(後編に続く)。
前日累積標高差1,600m、往復距離約16㎞を歩いたので、きっと足が痛いだろう、と思ったが意外とそうでもない。しかし、歩けばきっと足が上がらないだろう、と思ったがそうでもない。若干の足の疲れは残っているが、むしろ前日よりも快適に歩ける・・・気がする。池の茶屋から櫛形山の山頂に至るやや急な斜面を登るが、自分でも驚くほどに足が進む。これならば大丈夫そうだ。三角点手前から櫛形山の藪の中に踏み込んで植生の様子を見ながら、まずは櫛形山山頂を目指す。(写真が超多量なので、前編と後編に分けます。)
登山道の入り口からいきなりこんな花が咲いている。
ホソバノアマナ。山梨県では絶滅危惧種Ⅱ類に入っている。
保護柵の中は緑が豊かである。花は終わっているがこれはコセリバオウレンではないだろうか?
イワセントウソウ
ズダヤクシュ
ツバメオモト。どれも元気いっぱいという感じで咲いている。
櫛形山三角点への登りではシロバナノヘビイチゴがたくさん。
振り返って見る荒川・赤石・聖岳
途中の休憩ベンチから見る白根三山。夜に星の撮影に来るにも良さそうな場所だ。
北岳はどこから見ても格好良い。
大きなダケカンバが出迎えてくれる。
ルートを外れて樹林帯の中に入る。シダの生える森。
圧巻のトリカブト群落。これだけ生えていると花の時期に再訪してみたくなる。
お決まりのマルバタケブキ群落。これらは鹿が食べない植物ばかり。
正規ルートに戻る。山頂付近のコメツガ大木。
櫛形山山頂に到着。
当初は保護柵の中と周辺だけ観察して帰る予定だったので、自宅を出たのが9時過ぎ、池の茶屋から歩き始めたのが11時20分だったので、櫛形山山頂で既に時間は午後1時20分である。山頂の看板には裸山まで50分、アヤメ平まで1時間20分と書かれている。あまりゆっくりも歩いていられなそうだ。足は問題無さそうなので少しピッチを上げて歩き、40分で裸山山頂に到着、昼食を軽くとった後、裸山裏側のバリアンスルートを下って西側(モミジ谷側)の入り口からアヤメ平に入った。アヤメ平のゲートには2時半に到着した。
バラボタン平。ここも鹿の食害でマルバタケブキの森になってしまっている。
スイカズラ科アオバヒョウタンボク(スルガヒョウタンボク)。鹿の好物で、保護のため柵で囲われている。山梨県絶滅危惧種ⅠB類。
裸山。まだ春早く、花は咲いていない。茶色い穂は昨年のアヤメ。
裸山山頂と白根三山。ここで10分ほど休憩して昼食。
鳳凰山と早川尾根に挟まれた甲斐駒ケ岳がエベレストのような三角錐を描いて格好良く見える。
裸山のミヤマハタザオ。花が咲くこの季節にクモマツマキチョウが飛ぶはずだが、全く姿は見えず。
裸山裏側のバリアンスルートを下ってアヤメ平に向かう。途中のタカネフタバランは小さな花穂が出たばかり。
ミヤマスミレの群落があった。
ミヤマスミレ。若干時期を過ぎている。
アヤメ平到着。まだ春早く、花はほとんど咲いていない。
アヤメ平に到着した。ミヤマハタザオがちらほらと咲いているが、お目当ての蝶が飛んでいる様子は無い。たまに飛んでいるのはモンキチョウだった。やはり櫛形山のクモマツマキチョウは絶滅したと考えたほうが良さそうだ。どこからかまた飛来して住み着いてくれるのを期待するしかないのだろう。
花はまだほとんど咲いていないがスミレならば咲いているはず、と見渡すが、咲いているのはタチツボスミレくらいだ。しかし、先に進むと紫色鮮やかな大きなスミレが目についた。期待していたサクラスミレだ。しかも想定していた以上にたくさん咲いている。
タンポポがあった。萼片は開いておらず、二ホンタンポポだ。
居ました。期待していたサクラスミレ。距離が遠い、望遠レンズを持ってくるんだった。
足元にも咲いていた。
ゴージャスなサクラスミレを満喫。
ミツバツチグリがたくさん咲いている。ミヤマハタザオはちらほら咲いているが蝶はモンキチョウくらいだった。
アヤメ平の避難小屋前で小休止する。時刻は3時15分だ。周回して池の茶屋に戻るには十分な時間だ。しかし、今回は以前から歩いてみたいと思っていたルートがあった。あまり人が歩くことが無い櫛形山南側を回る巡視歩道である。コースタイムでは1時間半で歩けるようだが、花を探しながら2時間かけて歩いてみたい。逆算すると4時半までに管理歩道の入り口に到着すれば良いことになる。そこまでの移動時間は1時間くらいだろう。ピッチを上げて管理歩道入り口に移動する。
林の中ではもうすぐ咲きそうなマイヅルソウのお花畑
いつもと葉の形が違うテンナンショウ。何これ??
別の場所でも見かけた。ネットで調べてみるとこれはどうやらユモトマムシグサらしい。葉が5枚で辺縁が荒い鋸歯、花が葉よりも上に出る。
樹林帯の中を急ぎ足で進む。
4時5分、管理歩道の分岐に到着。道標ではここから池の茶屋まで90分、時間的には楽勝で日没までに到着できる・・・はずだ。
ここから先は今までに歩いたことが無い櫛形山の道だ。どうなっているのか?あまり歩かれている様子が無いので荒れているのでは??といろいろ考えつつ、初めて歩く道に進む(後編に続く)。