山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

恒例の三ツ峠清掃登山に参加  令和1年6月22日‐23日

2019年06月24日 | 山に咲く花
 この季節の恒例山行となっている山梨県山岳連盟主催の三ツ峠清掃登山に1泊2日で参加してきた。例年ならばもう目的の花が終わりかけている頃であろうが、花期が遅れた今年はいちばん良い時期の訪問となった。梅雨時と重なるため毎度のことではあるが今年も天候は小雨で、登り始めからカッパを着ての登山となる。40数名の参加者を2班に分けての登山となった。


    梅雨の季節と重なるので今年も天候が悪い。保護柵の中(向こう側)と外(手前側)ではこれほど植生が違う。


    参加するたびに感動させられるこの青々と茂った保護地のオオバギボウシ


    ユキザサの勢いも凄い。そしてバイケイソウがあまりはびこらず、他の植物とバランス良く生育している。


    こんな環境の中にあって初めてこの花が元気に咲くことが出来るのである。


    小雨の中のテンニンソウ除去作業。参加人数が多かったので約40分の作業で予定した場所はほぼ除去作業が完了した。


    葉を大きく広げて生き生きとしているこの花。

 この青々と茂る草たちの中に咲く美しい花たちを目のあたりにして、花を咲かせるために環境がいかに重要かということを学んだ。中村さんと出会ったことも大きかったが、この場所を見た時の感動が私の植物保護を行う原点になっている。

 昼食後は別の場所の植物観察に行く。


    保護柵の外にあるアオチドリは以前に比べると減ってしまっていた。


    トリガタハンショウヅル


    この小さなランの勢いが凄い。葉数、花数とも隣の山の保護柵内とは比べものにならないほど密生している。ここまでなんとか戻せないものかと思う。

 観察終了後、高山植物勉強会が開催された。今年も講師を仰せつかり、今年見た絶滅危惧の花たちのスライドを上映した。前日深夜(いや、当日未明1時までかかって)編集した画像を上映し、集まった30人ほどの参加者たちが熱心に見てくれて作って来た甲斐があったと思った。


    翌朝も天候悪く、雨が降り出す前に下山となった。
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南アルプスの山中に咲くベニバナヤマシャクヤク  令和1年6月20日

2019年06月24日 | 山に咲く花
 南アルプス市の山奥にベニバナヤマシャクヤクの咲く場所があるという情報をいただいた。保護のために柵が設置してあるそうで、観察には双眼鏡が必用らしい。撮影のためには望遠レンズが必用なので200㎜ズームと570㎜望遠、さらに2倍エクステンダーをザックに詰め込んで入山する。


    登山道脇に咲いていたテンナンショウ属。葉の高さよりも花の位置が低い。


    葉茎は2本、葉軸が長い。


    付属体は暗紫色で棍棒状、仏炎苞にはやや光沢があった。オオマムシグサかと思ったが背が低く、ネットで調べてみるとムラサキマムシグサというものが一番近そうに見える。


    ベニバナヤマシャクヤクの咲く場所に到着。広大な広場が柵で囲われていて下刈りされていた。


    ベニバナヤマシャクヤクが咲いている。


    見ごろを迎えていた。


    角度を変えて570㎜望遠


    さらに1,140㎜超望遠。ピンク色の上品な花を咲かせていた。


    別株


    たいへん良く手入れされている保護地。よくぞこれだけ管理していると感心させられる。


    株は1本1本丁寧にマークされている。


    こんな場所があったとは全く知らなかった。存分に堪能させていただいた。

 三ツ峠以外でもこれほど丁寧に下刈りされて管理されている場所があることに驚かされた。聞くところによると個人の所有地らしいが管理しているのはおそらく南アルプス市ではないかと思う。動物だけでなく盗掘からも逃れるためにこのように広い範囲を囲い込んだのであろう。よくぞこれだけ、と感心させられる。
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