山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

剣ヶ峰に昇る月 田貫湖 令和2年11月28日

2020年11月30日 | 月富士
 この日は田貫湖でパール富士が見られる日で、渓谷のシダ探索は午後2時に切り上げて早めに田貫湖に向かう。パール富士の時刻の1時間ほど前に到着したが、予想していた通りに田貫湖の駐車場は既にいっぱいでかなり手前のほうまで車が路上駐車されている。月が富士山の真ん中あたりから出てくる場所は既に満席で、剣ヶ峰に月が乗るような位置も既にたくさん三脚が立ち並んでいる。密を避けていちばん端に三脚を立てるが、少し外に寄り過ぎているかも知れない。まあ、既に渓谷で見つからなかったシダに出会えて満足である。少しくらい外れても・・・という気分でカメラを構えて月の出を待つ。


    パール富士の田貫湖は大混雑。だいぶ手前に車を路上駐車する。しかしそれでもダイヤモンド富士の時ほどは混んでいない。


    3台のカメラを持ち込んで月の出を待つ。


    セッティングにいちばん苦労した超望遠レンズ。何故か左側に三日月型の暗い影が出てしまう。レンズを再三拭き取ったが改善せず。


    さて、日没が迫り少し富士山が赤く染まって来た。月が昇って来るのは日没20分前なのでそろそろ出てくるはずだ。


    月が出た・・・が、やっぱり少し右に寄り過ぎた。邪魔なカラスが時々画面の中に飛んで来る。


    剣ヶ峰に現れた月
















 西の空に雲が出ていたので富士山はあまり染まらないだろうと思っていたのだがそれなりに赤く染まってくれた。月の下3分の1を剣ヶ峰が隠す構図になるはずだったが少し外に寄り過ぎたのと、月齢13の月だと月の左側がまだ欠けていてなおさら外に寄っているように見えてしまう。まあ、立ち位置から見てこうなることは予想出来たが、それでも微妙に位置を外してしまったことはそれなりに悔しいものである。


    その後富士山には雲がかかってしまい、しばらくは姿を消してしまった。

 まあ、これはこれで良かったということにしよう。画像が部分的に暗くなる現象はボーグレンズを分解して調べてみるとエクステンダーの調整がずれていたことが判明した。たぶん次からは普通に撮れると思う。

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消滅したかと思われていたシダを発見  令和2年11月28日

2020年11月30日 | シダの仲間
 かつてそのシダが生育していた場所は斜面が崩落して貴重な生育地が消滅してしまった。山梨県が南限となる貴重なシダであるがもう数年前から姿が見えなくなってしまっている。周辺を探索してみたこともあるが発見できていなかった。今回は少し場所を変えて探索に出かけてみることにする。ここのところ何を探しに行っても目ぼしいものは見つかっておらず、そろそろ運気が上がって来てほしいものだが果たしていかに?


    本日は渓谷の探索。以前にも探索しているが場所を変えてみる。


    渓谷の土手に生えていたオニイノデ


    岩壁に生えていたオニイノデ


    サジランがぶら下がっていた。


    サジラン


    こんな感じの少し湿った岩壁を好んで生育していると思うのだが見つからない。


    これはイワヘゴではないだろうか?残念ながらソーラスは付いておらず確認出来ず。


    こちらは本物のイワヘゴ


    流線型のボディ


    中肋寄りにランダムに付くソーラス、そして真っ黒な鱗片が特徴。


    大きくて立派な株にも出会えた。

 渓谷を遡上したが途中の小滝はどうしても水の中に入らないと越えられないため、一旦渓谷から抜け出して林道まで登る。双眼鏡片手に川岸や岩壁を覗き込んでいると・・・何やら緑色のワカメみたいなものが目についた。河原に下りて近付いてみると・・・まさに探していたシダだ!


    辺縁が波打っている緑色のワカメみたいなものが生えている。


    近付いて下から覗き込んでみる。線状のソーラスが付いたシダだ。間違いない、これが探していたシダだ。


    上に回り込んでみる。光沢があって葉の根元近くが少しふくれている。これこそ探していたコタニワタリだ。


    周辺を探してみると他にも何株か生えていた。


    線状のソーラス。胞膜が割れて胞子が放出されている。


    成熟した個体


    まだ若い個体


    幼弱な個体

 斜面が崩落して絶滅してしまったかと思われていたコタニワタリは場所を変えて生き残っていた。我ながら久しぶりの大発見である。ほとんどが失敗に終わるシダの探索であるが時としてこんな出会いがあるから止められないのである。少し運気が上向いてきたかも知れないが、ここで今年の残りの分を全て使い切ってしまったような気もする。

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