山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

南部町内船寺界隈のシダ観察  令和4年2月16日

2022年02月20日 | シダの仲間
 植物は何度も観察し直して頭の中をアップデートしておかないと、すぐに忘れてしまう。60歳を過ぎた私の頭は劣化が著しく、常に忘却との戦いであるが、それでも良いと思っている。今回訪問する内船寺周辺はもう何度も訪問している場所であるが、未だに分からないシダがいくつもある。季節が変わると、たぶん様子も変わっているのではないだろうか。


    内船寺山門。この界隈を散策する。


    たぶんこれはベニシダ。


    最下羽片の第一小羽片に柄が無く、羽片の軸にくっついている。


    鱗片はこげ茶色で細めである。先日大笠山で見たベニシダの仲間(たぶんサイゴクベニシダ)とは全く違う。


    アマクサシダ。あまり数は多く無いが、ちらほらと見かける。


    これはコハシゴシダだと思う。


    最下羽片の第一上向き小羽片に短い柄があり、羽片の軸から離れている。


    ソーラスは裂片のやや辺縁寄りの付着している。コハシゴシダで間違いないと思うのだが・・・?


    近くに羽片の形が良く似たシダが生えていた。頂羽片が長く伸びていてこれはホシダだ。触ってみるとこちらはやや硬く、先ほどのシダとは別物だ。


    ハカタシダ、だと思ったのだが・・・?


    すぐ近くに生えていた大きくなったシダはちょっと様子が違う。


    第一羽片だけでなく第2羽片の最下小羽片も大きい。これはオオカナワラビであろう。


    ソーラスを見ると裂片の中軸と辺縁の中間に付着している。これを見るとハカタシダに近いように見える。


    鱗片は茶褐色で細長く、オオカナワラビのように見える。ハカタシダは細くて根元部分が広いと図鑑には書かれている。オオカナワラビとしておこう。


    別の場所に生えていたこれはハカタシダで良いと思う。


    いちばん確認しておきたかったのがこのシダ。光沢が少なく、ナガバノイタチシダやミヤマイタチシダに似ている。


    最下羽片の下向き第一小羽片が大きいが、目立って大きいというわけではない。


    ソーラスは小羽片のやや辺縁寄りに付く。


    特徴的なのはこの真っ黒な鱗片で、たぶんヒメイタチシダと思うのだが、葉軸の鱗片が袋状でリョウトウイタチシダなのかも知れない。


    こちらが離れた場所にあったナガバノイタチシダ。形は良く似ている。


    鱗片を見ると全く別物。薄茶色の幅広い鱗片が付着している。


    イヌカタヒバ。土手に群生していた。


    こちらはコンテリクラマゴケ。


    やや青みがかった緑色をしている。イヌカタヒバもコンテリクラマゴケも園芸種が増殖したものと言われている。


    石垣にツル性の植物が茎を伸ばしていた。


    葉が対生している。これはイタビカズラであろう。何ヶ所かで発見しているが、この場所がいちばん簡単に観察できそうである。


    公園に立ち寄ってみる。


    桜がほころび始めていた。これは河津桜か?なんとなく春めいてきた気がする。

 シダはまだまだ勉強不足で確定できないものが多々ある。しかし、安易に答えを出さずに観察して行くことも必要であろうと思う。また繰り返して見に来ることになるであろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする