山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

デンジソウ (デンジソウ科) Marsilea quadrifolia L.

2024年07月14日 | 星空
 低地の水田や沼地などに生育する夏緑性のシダ類である。根茎は細く長く横走して不規則に分岐し、やや接して葉を着ける。葉柄は長さ10 ~ 15㎝、無毛で緑色、基部は暗色である。小葉は 4 枚が四つ葉のクローバーのように並ぶ。この形が『田』の字に似ることに名前の由来がある。胞子嚢果は有柄で、葉柄の基部より少し上から出る短い枝に 1 ~ 3 個つく。2017 年 11 月に耕地整備があり保護され、数ヶ所に移植された。元々の生育地での個体数は極めて少ない。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)  2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)  2017年環境省カテゴリー: 絶滅危惧Ⅱ類(VU)

    池に生えるデンジソウ 2024年6月 甲府市で撮影。これは移植されたものである。

    あまり綺麗とは言えない池に群生している。

    湿り気があれば陸地でも生育が出来る。

    群生するデンジソウ

    小葉4枚が四つ葉のクローバーのように接して並び、『田』の字を描くことが名前の由来である。

 秋になって池の水が少なくなってきた頃に、根元近くにある胞子嚢果が見えてくるはずである。確認に来てみたいと思っている。





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ヤワタソウ (ユキノシタ科)Peltoboykinia tellimoides (Maxim.) H.Hara

2024年07月14日 | ユキノシタ科
  山地帯の林床や陰湿な谷間を好んで生育する多年草である。高さ40 ~ 60㎝。根生葉は腺毛のある長柄に楯形につけ、7 ~ 13 裂した大きな掌状葉となり、基部は深い心形となる。茎葉は数個互生し、表面に渋い光沢がある。茎には細くて鋭い毛が生える。茎の先に集散花序をつけ、白色~帯黄白色の花を数個つける。花は5弁で、下向きに咲き始めのちに上を向くようになる。花期は 5 ~ 7 月。 山梨県での個体数は少なく、シカの食害を受け、分布地の個体数は減少している。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠB 類(EN)  2005年山梨県カテゴリー :絶滅危惧Ⅰ B 類(EN)   2017年環境省カテゴリー:なし

    谷間に咲くヤワタソウ 2024年7月 東部富士五湖方面で撮影

    葉と花。白色ないしは少し黄色味を帯びる。花は少し痛み始めている。

    鹿の食害を受けており、食害を受けにくい傾斜のきつい斜面に花が咲いていた。


    花柄は葉の付け根の部分から分岐する。

    花弁は5枚で先端部は細かく切れ込んで尖る。

    ヤワタソウの葉。掌状に深裂しさらに鋸歯状に細かく切れ込む。渋い光沢がある。

    茎には細くて尖った毛が生える。良く似たイヌショウマの葉はほとんど毛が生えていない。





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