平成22年10月10-11日 天候晴れ
前日11時間半かかって山頂に到着した時は、もうすっかり夜中、10時半になってしまった。富士山の上にオリオン座が昇り、天の川流れる星空を眺めつつ、未明1時に眠りについた。

夜明けの富士山

夜明けの荒川三山 右から荒川岳、赤石岳、聖岳。聖と赤石の間にあるのが影富士。
目が覚めたのは4時半ごろ、まだ薄暗く、もう少し寝るかと2度寝入りすると、次に目覚めたのは5時40分過ぎ。携帯電話の目覚ましを5時20分にセットしておいたのだが、全く気がつかなかった。外はもうすっかり明るくなっている。ダイヤモンド富士は確か6時ごろだったはず、飛び起きてテントの外に出ると、富士山山頂がきらきらと輝いていて、ダイヤモンドの前兆が始まっていた。急いでカメラのところに行くと、前夜セットしておいたタイマーが作動していて5カットほどシャッターを切ったところだった。構図を決めなおして絞りとシャッタースピードを再調整し、ダイヤモンド富士に備えるが、後を見ると荒川三山に朝日が当たり始めており、綺麗な景色になっていた。影富士も見える。そちら側に移動して何枚か撮影し、戻って北岳方面を撮っていると・・・ふと見ればダイヤモンド富士が始まってしまっているではないか!急いで定位置にカメラを戻してシャッターを切る。まだ朝焼けのオレンジ色が残っているうちにダイヤモンドになるこの場所の富士山はそれなりに良いのだが・・・狙っていたのは雲海上のダイヤモンド富士。すっかり雲が飛んでしまってあまりにもあっさりし過ぎている。レンズに吐息を吹きかけて光を分散させて撮ると、それなりに面白い作品にはなるのだが・・・いまひとつと言わざるを得ない。また次回・・・はいったいいつになるのか?またここまで登って来る元気があるのか?この山に来るたびにそう思うのだが、辛さは下山するとすぐに忘れてしまってまた行きたくなってしまう。山に登る人はきっとみんなそうなのだろう。

笊ヶ岳のダイヤモンド富士 3度目でようやくダイヤにはなったが・・・雲が無くあっさりし過ぎている。

レンズに吐息を吹きかけて光を拡散させて撮影

朝焼けがまだ残っている時間帯にダイヤモンドになる笊ヶ岳は、条件は良いが登るのが大変。

白根三山(右)と塩見岳(左) 真中に小さく見えるのが仙丈ケ岳

笊ヶ岳から見る甲府盆地

小笊と富士
ダイヤモンド富士が終わったところで朝食をとる。夕食と朝食で水1リットル消費し、残りは布引山にデポした分を合わせて800mlほどとなってしまう。広河原の水場まで5~6時間かかるとして、ギリギリといったところだろう。昨日の登りで時間がかかり、予想以上に水を消費してしまった。それでもなお、体は脱水状態で、テント撤収でテントを丸めようとすると両手の指が攣って言うことを聞かなくなる。指を引っ張ってはテントをたたみ、また引っ張っては仕舞い、そのうち面倒になって指が攣ったままでテント撤収して無理矢理ザックの中に押し込める。さて、長い下山だ。

笊ヶ岳の標柱 左が立派な静岡県(東海パルプ)の標柱、右は新しく立て直した山梨百名山標柱。南嶺会のメンバーが苦労して担ぎ上げて立てた標柱だ。

布引山コルから見上げる大笊と小笊

布引山の稜線から見る富士山 下に雨畑湖が見える。

布引のガレから見る紅葉の荒川三山
7時半山頂を出発、布引山9時、その先のガレ場がなかなか眺望が良く、三脚を立てて写真を撮る。ここから先が急下りだ。こんな急で道がわかりにくいところを、よくあんな暗闇の中を登って来たものだと我ながら感心する。昨日の足の疲れでふんばりがいまひとと効かないので、慎重にゆっくりと下りる。途中で軽く足が攣ったものの、屈伸運動だけで改善。辛かったのは爪先の痛みで、靴が合わないようで4時間以上のロングコース下りだと毎回痛くなる。山の神手前辺りから痛みが強くなり、靴を脱いで休憩しながら下山し、午後2時、渡渉点の広河原に到着した。

山梨の森百選、檜横手山の苔とツガの森
水を一気に1リットル飲んで水分を補給し、ここでゆっくりと昼食のソバを作って食べる。前日に比べて水かさはだいぶ減っており、楽に渡渉できた。靴紐をゆるめて奥沢谷、林道と歩き、午後4時20分、老平の駐車場に到着した。ヘトヘト、というほどでもなかったが、爪先の痛みがいちばん辛かった。
山頂まで行けるかどうか、この山に登る時はいつも心配になる。今回は足が攣って心が折れそうになったが、目的と強い意志を持って登りつくことができた。ちょっとばかり危険な登山ではあったが、達成感のある登山だった。
前日11時間半かかって山頂に到着した時は、もうすっかり夜中、10時半になってしまった。富士山の上にオリオン座が昇り、天の川流れる星空を眺めつつ、未明1時に眠りについた。

夜明けの富士山

夜明けの荒川三山 右から荒川岳、赤石岳、聖岳。聖と赤石の間にあるのが影富士。
目が覚めたのは4時半ごろ、まだ薄暗く、もう少し寝るかと2度寝入りすると、次に目覚めたのは5時40分過ぎ。携帯電話の目覚ましを5時20分にセットしておいたのだが、全く気がつかなかった。外はもうすっかり明るくなっている。ダイヤモンド富士は確か6時ごろだったはず、飛び起きてテントの外に出ると、富士山山頂がきらきらと輝いていて、ダイヤモンドの前兆が始まっていた。急いでカメラのところに行くと、前夜セットしておいたタイマーが作動していて5カットほどシャッターを切ったところだった。構図を決めなおして絞りとシャッタースピードを再調整し、ダイヤモンド富士に備えるが、後を見ると荒川三山に朝日が当たり始めており、綺麗な景色になっていた。影富士も見える。そちら側に移動して何枚か撮影し、戻って北岳方面を撮っていると・・・ふと見ればダイヤモンド富士が始まってしまっているではないか!急いで定位置にカメラを戻してシャッターを切る。まだ朝焼けのオレンジ色が残っているうちにダイヤモンドになるこの場所の富士山はそれなりに良いのだが・・・狙っていたのは雲海上のダイヤモンド富士。すっかり雲が飛んでしまってあまりにもあっさりし過ぎている。レンズに吐息を吹きかけて光を分散させて撮ると、それなりに面白い作品にはなるのだが・・・いまひとつと言わざるを得ない。また次回・・・はいったいいつになるのか?またここまで登って来る元気があるのか?この山に来るたびにそう思うのだが、辛さは下山するとすぐに忘れてしまってまた行きたくなってしまう。山に登る人はきっとみんなそうなのだろう。

笊ヶ岳のダイヤモンド富士 3度目でようやくダイヤにはなったが・・・雲が無くあっさりし過ぎている。

レンズに吐息を吹きかけて光を拡散させて撮影

朝焼けがまだ残っている時間帯にダイヤモンドになる笊ヶ岳は、条件は良いが登るのが大変。

白根三山(右)と塩見岳(左) 真中に小さく見えるのが仙丈ケ岳

笊ヶ岳から見る甲府盆地

小笊と富士
ダイヤモンド富士が終わったところで朝食をとる。夕食と朝食で水1リットル消費し、残りは布引山にデポした分を合わせて800mlほどとなってしまう。広河原の水場まで5~6時間かかるとして、ギリギリといったところだろう。昨日の登りで時間がかかり、予想以上に水を消費してしまった。それでもなお、体は脱水状態で、テント撤収でテントを丸めようとすると両手の指が攣って言うことを聞かなくなる。指を引っ張ってはテントをたたみ、また引っ張っては仕舞い、そのうち面倒になって指が攣ったままでテント撤収して無理矢理ザックの中に押し込める。さて、長い下山だ。

笊ヶ岳の標柱 左が立派な静岡県(東海パルプ)の標柱、右は新しく立て直した山梨百名山標柱。南嶺会のメンバーが苦労して担ぎ上げて立てた標柱だ。

布引山コルから見上げる大笊と小笊

布引山の稜線から見る富士山 下に雨畑湖が見える。

布引のガレから見る紅葉の荒川三山
7時半山頂を出発、布引山9時、その先のガレ場がなかなか眺望が良く、三脚を立てて写真を撮る。ここから先が急下りだ。こんな急で道がわかりにくいところを、よくあんな暗闇の中を登って来たものだと我ながら感心する。昨日の足の疲れでふんばりがいまひとと効かないので、慎重にゆっくりと下りる。途中で軽く足が攣ったものの、屈伸運動だけで改善。辛かったのは爪先の痛みで、靴が合わないようで4時間以上のロングコース下りだと毎回痛くなる。山の神手前辺りから痛みが強くなり、靴を脱いで休憩しながら下山し、午後2時、渡渉点の広河原に到着した。

山梨の森百選、檜横手山の苔とツガの森
水を一気に1リットル飲んで水分を補給し、ここでゆっくりと昼食のソバを作って食べる。前日に比べて水かさはだいぶ減っており、楽に渡渉できた。靴紐をゆるめて奥沢谷、林道と歩き、午後4時20分、老平の駐車場に到着した。ヘトヘト、というほどでもなかったが、爪先の痛みがいちばん辛かった。
山頂まで行けるかどうか、この山に登る時はいつも心配になる。今回は足が攣って心が折れそうになったが、目的と強い意志を持って登りつくことができた。ちょっとばかり危険な登山ではあったが、達成感のある登山だった。
アラームに気付かなかった程お疲れだったのにタイマーで撮影していたとはさすがです。
3度目の挑戦で初めてダイヤをゲットできたのに、息を吹きかけてアクセントをつけてしまうとは、ヨッシーさんの挑戦は欲深いですよ。その画像もイイ感じなんだなぁこれが、ホントに素晴らしいです。
その後の下山もホントに大変でしたね。下山がこれほどしんどい山もなかなか無いでしょうね。
>辛さは下山するとすぐに忘れてしまってまた行きた
>くなってしまう。山に登る人はきっとみんなそうな>のだろう。
の件には私も大賛成です。今月の稲村尾根など、マゾな山に登って富士が見えなかった辛い山行の方が印象に残ったりします。山ってそういう魅力がありますよね。
ダイヤはあっさりし過ぎてましたね。笊ヶ岳や毛無山で狙っているのは雲海の上に出るダイヤモンド富士なんです。今年2月の毛無山、最高の条件でしたが、残念ながらダイヤになる30分だけ毛無山山頂に雲が湧いて不発、残念でした。実は、10月22-23日、再び毛無山に行ったのですが、この時も雲海は出たものの富士山の裏側に雲が出てダイヤになりませんでした。なかなか撮らせてくらないものですね。また挑戦します。レポは来週になると思います。
拘りの作品じっくりと拝見しました。
雲海がなかったのはちょっと残念でしたね。
20kgの荷物を担ぐと2時間くらいでへとへとになってしまう我が身ではとても行けそうにない。
もう少し楽なところを探してテント泊に挑戦といいたいところですが、
先の週末に置き引きにあって三脚がなくなってしまいました。
自分の不注意ですが、しばらく夜の登山はお預けです。
私は三脚を置いた所から長時間離れることはあまり無いのですが、どんな様子だったのか知りたいです。
例えばヨッシーさんが行くようなホントの山奥なら三脚が担いで逃げることはかなりの手間だけど、国師なら駐車場まですぐだからドロボーも居るってことですよね。
こういう場合はチェーンなどで厳重に固定しておくのが普通なのでしょうか。
先週は八ヶ岳の麓、原村へ行ってきました。収穫祭が開かれていて人では多かったですが、3時に祭りが終了した後ですが、それなりに人はいました。
地面に落ちた紅葉を撮るのに三脚から外したのがいけなかったですね。
30分以上気付かなかったです。
林道とかへ行くとガードレールにチェーンで固定している人も多いようですね。
いずれにしても立ててあった三脚を持っていく人がいるってことですね(悲しい)