愛宕山界隈を散策した目的は南アルプスの眺望のある場所を探しに行っただけではない。以前にトキワトラノオと思わしきシダを見たのだが、あまりにもたくさん生えていたのでこれはコバノヒノキシダなのではないかと思ったのだがまだ結論が出ていなかった。昨年もシュンランが咲く頃に見に来たのだが、その際はまだこどもの国が工事中で入れなかった。今日は決着を着けたい。
シダがたくさん茂る石垣
たくさん生えている。一見するとコバノヒノキシダのようだが・・・
さて、どうだろうか?
根元近くの羽片を見てみると扇形をしている。かつ、裂片の幅が狭い。
別株
同じく根元近くの羽片は扇形をしている。これはトキワトラノオであろう。私が知る中では一番の群生地。
これは普通のオオイタチシダだと思う。
鱗片は痛んでだいぶ脱落してしまっているが、こげ茶色で細めで袋がある。
良く分からないのがこの光沢のあるシダ。光沢型のオオイタチシダだと思うのだが、いちばん根元側の下向き第一小羽片があまり大きく無い。
鱗片は普通のオオイタチシダと変わらないように見える。光沢型オオイタチシダとしておこう。
2年くらい前から見に来ているこの光沢がある大型のシダ
先ほどの光沢型オオイタチシダに似ているがこれはいちばん根元側の下向き第一羽片が小さく、イタチシダの仲間では無い。
鱗片を見ると赤茶色のやや幅広い鱗片がびっしりと付いている。
別株。
ソーラスは裂片の中軸と辺縁の中間に付着し、ベニシダに良く似ている。
これはサイゴクベニシダであろう。この場所でしか見たことが無い。
スッキリしていなかったシダはトキワトラノオということで決着が着いた。サイゴクベニシダはおそらく山梨県では珍しいシダの仲間に入るであろう。狭い範囲に生育し、個体数も少なく、引き続き見守って行きたいと思う。
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