山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

クゲヌマランCephalanthera longifolia (L.) Fritsch

2023年10月09日 | ラン科
 落葉広葉樹林下や林縁を好んで生育する多年草である高さ20~60cmになる。短い根茎をもち、数本の茎を束生させる。葉は互生し、長さ8~18cm、幅2~4cmの狭長楕円形で先がとがり、縁は全縁である。総状花序に白い花を5~20個らせん状につけ、長さ1cmほどで、ほぼ半開程度までしか開かない。唇弁には黄色の模様があり、唇弁基部の距は無いか非常に短い。ギンランに良く似るが葉はギンランよりも幅が広くやや硬く、辺縁が波打つことが多い。距が無いかきわめて短いことも異なるのだが、距の無いギンランもしばしば見かける。山梨県では北杜市の公園で発見されたが、他に河口湖近傍での目撃情報と写真がある。花期は4~5月。

    クゲヌマラン 2023年5月 北杜市で撮影

    個体数は少ない。

    まだ蕾のクゲヌマラン

    花弁が痛み始めているが、なかなか花が開いてくれない。距は見当たらない。

    ギンランに比べて葉の幅が広くやや硬く、辺縁が少し脈打つ。

 環境省の絶滅危惧Ⅱ類に指定されており、他に17県の絶滅危惧種になっている。山梨県でも生育が確認されたが、他の場所にも生育している可能性が高い。




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